スプーンからリリースされているステアリングです。
EG4に乗っていたときから約4年間、atc製の赤いステアリングを愛用していましたが、EK9には今ひとつしっくりきていませんでした(見た目が)。長年の酷使からか縫い目がほつれてきたので、これを機にスプーンのステアリングに交換しました。
スプーンのステアリングといっても、ステアリング自体はイタリアのMOMO社製。ホンダのタイプRにも標準装備されている、多分世界一有名なステアリングメーカーで、その質感は折り紙付きです。実際、手に触れる艶消しの皮部分や、赤いステッチの縫い目などは、見とれてしまうほどの出来栄え。芸術品と言ってもいいくらいです。
そんなMOMOのステアリングですから、量販店に行ってもたくさんの種類が売られています。レース、コルセ、ファルコンなど様々な種類がありますが、何が違うのかというと、主にグリップの形状。つまり、円状の部分の太さや盛り上がりの形状です。ドライバーの手の大きさや癖は千差万別ですから、自分に一番しっくりくるグリップのものを選ぶのがステアリングの選び方です。
私の場合、市販のMOMOでいいなあと思えるのはあまりなかったのですが、スプーンのものは太さ、形状といい私の好みにかなり近いものだったので選んだわけです。

ステアリングを始め、シートやシフトノブなどは、運転中常に触れているものなので、自分に合ったパーツを選ぶことはかなり大切なことだと思います。最初から付いている純正品はどんな人にもそれなりに合うようにつくられているので、それが自分にピッタリ合うとは限りません。合わなければ、運転してても疲れるし、何より楽しくありません。そういうわけで、私としてはこれらの操作系の部品たちは、こだわりを持って自分に合うものを選択していくことをオススメします。


ちなみにこのステアリング装着時に、25mmのボススペーサーをかませました。要はステアリングが手前に25mm出るようなスペーサーをかませたわけです。当初は別の目的で付けたパーツなので、この変化はあまり想定してなかったのですが、結果的にかなり運転がしやすいドライビングポジションがとれるようになっていました。
私の場合、ドライビングポジションはまず足(ペダル操作)に合わせてシートをスライドさせ、ステアリングの操作具合からシートバックを調整しています。ノーマルの状態では、ステアリングの位置の関係でどうしてもシートを立て気味にしなければならず、サーキットなどでは遠心力や車体のピッチング(前後方向の浮き沈み)で上体が暴れてしまい、運転に集中できないことが結構ありました。そうならないためには、シートバックをなるべく寝かせて、体重で上体をシートに押しつけてやるのがいいのですが、寝かせてしまうとステアリングが遠くなり、素速く確実な操作を妨げてしまいます。
このスペーサーを付けることによってステアリングが手前に来るので、今までよりシートを寝かせることができるようになって上体が安定します。また、若干目線が低くなるという利点もついてきます。姿勢もラクになって長時間の運転でも疲れを今までほどは感じません。
ステアリングがほんの少し手前にくるだけの変化ですが、ドライビングを楽しくさせてくれるのには十分な効果がありました。

SPOON STEERING WHEEL
(ホーンボタン:NSX-R純正)

 
 
 

EK9のフロントシートには、レカロ社製の真っ赤なセミバケットシート(通称「赤レカロ」)が純正状態で装着されています。
さすがレカロって感じで、座り心地もいいし、ちょっとがんばって走ったときのホールド性もあります。乗り降りしにくいと言われるけど、慣れると気になるレベルではありません。サイドから頭部にかけてのスウェード生地が身体のズレを防止してくれる上、見た目も非常にカッコいいので大変気に入ってました(事実、タイプR買う前はこのシートに座るのが憧れだった)。

そんな日常では気分を盛り上げてくれる赤レカロですが、徐々にちょっとした不満(というか気になる部分)が出てきました。
まず、サーキット走行時のホールド性。ワインディングでは気にならないレベルですが、いざサーキットで走るとなると、どうしても上半身が暴れてしまい、コーナリング中は太ももで身体を支えているような無理な体勢になりがちでした。これはシートが万人向けに作られている以上仕方ないことですが、もうちょっと操作に集中できるドライビングポジションが欲しいところです。
第二に、シートバックのガタつき。これはこのシートの持病みたいなものですが、Gがかかった時にコクッと背中が動くのは精神安定上よろしくありません。加えて取り付け部付近からギーギーと異音が鳴り出して、運転中に気になって仕方ないことがしばしば。幾度もグリスアップや増し締めをしましたが、結局解決とはいきませんでした。
第三に、長距離を運転した後の背中の疲れです。レカロなので、国産の他のシートから比べれば非常に疲れにくいのは確かなので、非常に高次元の要求かと思うんですが、長距離を走った後に背中に張りが残る(ていうかムズムズする)のが気になります。一つ目の不満と同様、要はシートが微妙に体型に合ってないというだけなんですが、走る時は1日につき数百kmを何日間も走ることもある自分としては、すぐにでも解決したい問題です。

そんな理由もあって、シートをフルバケットシートに交換しました。
フルバケとは、リクライニング機能のない、よくレーシングカーのコックピットについているアレです。
ホールド性を考えたらフルバケの機能ははずせません。しかも、身体にぴったり合うものならば、長時間の運転でも疲れ知らずというハナシだし。。

モノは無限のフルバケ「S1」です。最近値下げされたレカロのSP-Gと迷いましたが、質感と実際に座った感じで無限を選択しました。(無限はあまり付けてる人を見ないというレアさもポイント)
シートレールも専用品で揃えて装着して走ってみた最初の印象は、すげー楽!ってこと。シートが身体にぴったりフィットして包み込まれるような感じなので、運転中に身体に余計な力が入るってことがありません。これがものすごい楽なんですよね。
また、座面のクッションがない(正確には薄いのか)上、シート自体も低く設置されるので、目線がかなり低くなりました。これがまたレーシーな感じでお気に入り。目線が低いと運転しづらそうですが、実際そんなことはありません。今までステアリングで見えなかったメーターがちゃんと見えるようになったので、かえって運転しやすいくらい。

当然利点だけではありません。
不便になった点としては、まず乗降性。シートをいちいちスライドさせないと、乗り降りできません。シートサイドがせり上がっているので、よっこらせって感じで座ったり立ったりしなけりゃいけません。
あとはシートが倒せないんで、車中泊がしづらくなったことかな。まぁ助手席で寝ればいいんですが。。

とまぁいろいろありますが、いまんとこ利点が欠点をはるかに上回っているので、交換にはかなり満足してます。
装着後、様々な状況で走った感想はというと・・・
まず、コーナリング中でも身体がズレないので、踏ん張る必要がない。ということは操作に集中できて、視界も広くなるってことで、スピードも安全性も上がったような気がします。ヒール&トゥも非常にやりやすくなりました。
そして、何時間走っていても疲れ知らずというのは特筆すべきところ。ご存知のようにツーリングで走りっぱなしという状況が多々ある私ですが、最近走行距離が如実に増えている(!?)のは、シートの影響も多分にありそうな気配。最高1日900km走破という日がありましたが、このシートがなければ無理だったんじゃないかなと思えるくらいです。
残念ながら、フルバケの本領を発揮するはずのサーキットには、現時点でまだ試せていません。どんな感じで走れてタイムは上がるのか、今から楽しみです。

無限 S1
 
   
 

サーキットを走っていてもっとも気になるクルマの状態が冷却水の水温。サーキット走行では、高負荷によってエンジンの発生する熱に冷却能力が追いつかなくなる恐れがあります。特にEK9は諸処の事情により熱を持ちやすいことで有名で、ちょっと気合いを入れて走る場合、水温管理は不可欠。下手すりゃオーバーヒートしてしまうわけですから。
どんなクルマでも大抵水温計は付いていますが、ノーマルのそれははっきり言って役立たず。そういうわけで取り付けたのがこのCMX-100。超小型のデジタルメーターです。

通常水温計というと、冷却水のホースをぶった切るなど結構大手術して取り付けなければならないのですが、このCMX-100は直接クルマのCPU(コンピューター)のコネクタに接続するだけで表示してくれます。このスマートさが購入の動機でした。よって取り付けはとってもカンタン。付属の両面テープの粘着力が弱くすぐに剥がれてしまったので、市販のダッシュボード専用の両面テープで固定したこと以外は何も悩むことはありませんでした。
CPUからリアルタイムで直接水温が表示されるので、正確さは抜群。デジタルなので視認性も申し分ありません。また、CPUが読み取っているデータを表示できるので、エンジン水温の他にも、エンジン回転数、車速、点火時期、吸気温、吸入管圧力、バッテリー電圧を切り替えで表示できます。これがなかなか見てるだけで面白いわけです。もっとも、回転数と車速以外は何のために計測値を見るのかは知りませんが。
肝心の水温は、装着した5月くらいの気温では、だいたい80〜85℃くらい(高速では75〜80℃)で安定していることが判明しました。水温が85℃を超えるとラジエターファンが回り出します。確か上記で交換したサーモスイッチは80℃でファンを回すはずですが、なんで5℃差があるのかは不明です。

EK9のCPUは、水温が85℃を超えるとエンジン保護のため自動的にパワーを落とすプログラミングがされています。この時期で85℃に達しているので、夏場はさすがにちょっと不安です。強化した冷却系パーツに頼るしかないのですが、真夏の渋滞中の水温とかちょっと想像したくありません。ましてやこの時期からサーキットに行くなど、とてもじゃないけどできないなあと改めて感じました。やっぱりいつかはラジエター交換でしょうか。

CMX-100はかなり買い得感の高い買い物でした(ちなみに19800円)。EK9用が発売されるのをずっと待っていて、発売されたと知ってすぐにインターネットで注文して購入。その直後から品薄状態が続いていることもあって、かなりトクした気分。初期不良が報告され出しているのが気になりますが、現在のところ問題なく稼動しているので、特に不満はありません。あと油温が見れたらサイコーなんだけどなあ。

TECHTOM CMX-100
 

ETC
(MITSUBISHI EP-434B)

 

ETCの車載機です。
アンテナ分離型でスピーカーは本体一体型。あまり選択の余地のないETCですが、これを選んだのはアンテナが一番小さかったから。あまり目立つものをダッシュボードに置きたくないからです。
そんなわけで、声が出るだのナビを連動できるだのということは全く考えずに、いかに車内で目立たさせずに設置できて用を成せるかを選択基準としました。

装着はごく簡単で、アクセサリー電源から電源を分岐させ、アースを取り、本体とアンテナを然るべき場所に設置するだけ。悩むのは本体をどこに置こうかということくらい。
私の場合、シガーライター(不使用)のヒューズを電源取り出し用ヒューズに交換して電源を分岐させました。本体は灰皿を撤去して設置。付けるならココしかない!と前々から思っていた所で、実際に装着感は抜群のフィット感。直に両面テープで付けては隠れてしまうので、若干工作をして取り付けてます。まるで元から付いているような自然な装着感に大満足(下着の宣伝みたいだ)なのであります。

アンテナはセオリー通りダッシュボードの中央付近に配置。コードはダッシュボードとフロントガラスの隙間にうまいこと隠して後付け感を消してます。
全体的にスッキリと収まったので、最初の選択条件はクリアできたと思います。

使用感は別に何を選んでも差はないだろうと思ってたので。。ナビに連動させるわけでもないし。ゲートを通る時アナウンスが流れるのはまぁいいとして、エンジンかけたりする時にまでいちいち音が鳴ったりするのは正直うっとうしい(これがまた安っぽい音なのだ)ので、普段は音は消してます。それでもカード抜き忘れた時は、寂しい警告音が鳴りますが・・・クルマから離れる時はカード抜くのが基本ですから、それに慣れればいいんですけどね。

ちなみに使用前に行うセットアップと言われる作業は個人ではできないので、カーショップとかに頼む必要があります。これによって、ETCゲートを通る度に車検情報とかがカード情報とともに記録されちゃうのがどうも気になります。いつどこからどこまで高速を走ったかが記録されてるなんて、自由に走り回るのが好きな私じゃなくたっていい気がしないはず。。その辺の安全性は、今んとこわかんないのが実情ですね。

 
タイプRの象徴である誇らしげなチタンシフトノブ。それに比べて下にあるシフトブーツは何の変哲もない黒い合皮の上、長年(と言っても4年ですが)のヤレが溜まってヒドく安っぽくなってきていました。運転中いつも目に入る場所だけに、気になって仕方ありません。
そこでディーラーで新品を取り寄せて交換してみました。ただ同じモノを付け替えても面白くないので、タイプRx(モデル末期に追加された快適装備グレード)のシフトブーツを発注。タイプRxのそれはブーツの縫い目が赤ステッチに変更されていて、赤を基調としたタイプRの内装にぴったり。こういうさりげないお洒落がさらにドライブを楽しませてくれることでしょう。
パーツ代はたったの1300円。純正品を流用したドレスアップはコストパフォーマンス絶大です。
CIVIC TYPE Rx 純正
SHIFT BOOT
 
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