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アーシングって知ってますか? 読んで字の如く「アースをすること」。よく電力が大きい家電製品のコンセントからひょろっと枝分かれしてる細いコードがアース線。こいつを地面に接続することで、感電したり落雷でブッ壊れたりしないようにできるわけです。 小学校の理科でやった実験を思い出しましょう。電池に豆電球をつないだら、豆電球が光りますね。電池のプラスから電流が流れ出て、コードを伝って豆電球のフィラメントを発熱させて、またコードを伝ってマイナス側に帰ってきます(電子は逆だとかそういう難しいことはなし。あくまで小学生レベル)。 実はこれと同じことがクルマでも起こってるんです。 ここでさっきの理科の実験を思い出してください。 |
ここ数年でメジャーになったアーシングなので、カー用品店には車種別にキットが市販されています。でも非常に高価(1万〜3万円位)なので、部品を買ってきて自作してみました。揃えた材料は次の通り。 |
●コード(8sq)4m |
280円/0.5m×8=2240円 |
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コードはなるべく太いものを選びます。なかなか売っているところがなくて探すのがタイヘンですが、カー用品店のオーディオのコーナーに売っているオーディオ用の計り売りケーブルが良いみたいです。というのもオーディオのケーブルも抵抗が少なく容量の大きいケーブルを使用するからで、ケーブルに求める性能がアーシングと一致するからです。 今回は、エーモンから発売されているアーシング用ケーブルを購入。太さは8sq(スケア=コードの太さの単位)で、アーシングにはこれくらいかさらに太いコードが適しているみたいです。 ちなみに今回4m買いましたが、かなり余りました。車種にもよるけど、最初は3mで十分かも。 |
●O型端子 10個 |
980(6φ)+680(8φ)=1660円 |
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端子は抜け防止のために、O型リング状のものを用意します。 これもなるべく抵抗が少ないものがベター。今回使用したものは、やはりエーモンの24Kメッキされた端子。ちょっと値は張りますが、そんなに数は必要ないのでいいものを用意しました。コードの太さに合う端子を買うことが重要です。また端子の穴径は、大抵6φで間に合うと思います。 |
その他に工具として電工ペンチが必要。これはまともに買うと高いし、そうめったに使うものでもないので、安物で済ませました。 カー用品店やホームセンターでも売っている結束バンド(コードを束ねておくやつ)も1袋用意しておきましょう。 あとはボルトを緩めるメガネレンチかラチェットレンチ。ニッパーは電工ペンチがしょぼい場合にあると役に立つかもしれません。 |
クルマはいろんなところで電気を利用しているので、コードをどこに追加するか決まっているわけではありません。ただ、効果が期待できるコード追加箇所はある程度推測できるので、その辺をつないでいこうと思います。 |
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まずはエンジンヘッド。ここにはプラグというエンジンで一番重要な電装部品があるので、その電気をバッテリーに逃がすことで燃焼効率アップを図ります。 それからディストリビューター(デスビ)。ここはプラグに電気を送っている所なので、やはり燃焼の効率アップに効果がありそうです。 あとはバルクヘッド(っていうのかわかんないけど、とにかく運転席とエンジンルームの隔壁部分)。ここは室内に近いので、オーディオの電気を戻して効率を上げることを狙ってます。 とりあえずこんな感じで装着していく予定。このようにアーシングは、何となく効果がありそうな部分を考えながら、自分で選んでつけていくところが楽しい。明確にここが絶対に必要という箇所はないし、つけて壊れることもないので、大胆にいろいろ試せるのが面白いですね。 だからこれは一例に過ぎないので、まだまだ効果があるところがあるかも知れません。また、クルマによっても効果がある部分は全然違ってくると思います。 |
さて、いよいよ製作に取りかかります! まず、さっき決めたつなぐ場所に無駄なく届くようコードを切断していきます。 |
それぞれの接続箇所からバッテリーのマイナス端子まで、コードを実際に合わせながらニッパー等でカットしていく。 カットするコードはある程度余裕を持った長さにしておく。特にヘッドつまりエンジンは、走行中前後にかなり揺れるからね。またコードのとり回しの際に、余裕が必要になるという意味もあります。 |
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切れたら今度は端子を両端に付けます。 |
まずは適度に皮むき。 小さい頃プラモデルやらラジコンやら非常によく作ってたので、懐かしい作業。 逆に作ったことない人には、案外難しいらしいです。 |
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できたら端子を通しましょう。 今回はビニルの被覆も使用するので、あらかじめ通しておきます。 |
そして、電工ペンチでしっかりと挟んでとめます。 安モンのペンチで案の定8sqの穴がなかったので、他の穴で代用。ぬおおおおってな感じで、ものすごく力が必要だった。 電工ペンチじゃなくてハンマーやマイナスドライバーでも代用できるらしいが、そんなんでやってたら日が暮れそう。 |
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コードを引っぱっても、ちょっとやそっとでは抜けないようになったらオーケー。 合わないペンチでやったのであまり見た目はよろしくありません。 |
でもこういうふうに隠れるので全然オーケーです♪ |
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で、つなぐ本数だけ(今回は4本)端子をつけて完了です。 |
さあ、いよいよクルマに装着していきましょう! まず一番最初にやることは、バッテリーのマイナス端子を外すこと。これは重要です。 脅かすのはそれくらいにして(単純なことばっかりだから大丈夫でしょ)、マイナス端子を外したら装着を始めましょう。 装着はとてもカンタンで、ボルトorネジと共締めするだけ。コードのとり回しだけ気にしながら次々につないでいきます。 |
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エンジンヘッドはこのボルトにそれぞれ共締め。ラチェットorメガネでちょちょちょいです。 |
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デスビはここんとこのネジに共締め(見にくくてすいません)。ドライバーがちょっと入りづらかった。 | バルクヘッドは何カ所もボルトがあるので、どれか緩めやすいボルトでいいと思います。 |
見てわかる通り、プラグの電気を返したいならどこかプラグに近いところ、オーディオならどこかオーディオに近いところでつなげば十分です。つなげる場所に神経質にならなくても効果は現れます。 |
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バッテリー側の端子はこういった感じで強引に共締めしました。 本当はターミナルブロックっていう延長コードみたいな役割をしてくれるものがあれば良かったんですが、いいモノが見つからなかったので、とりあえずタコ足配線にしておきました。 |
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端子を共締めしただけではコードがぶらついてしまう(エキマニなどに当たって溶けてしまう恐れがある)ので、結束バンドでまとめておきます。 エンジンルームの見栄えも意識しないとね。 エンジンヘッドのコードは、若干たわみをもたせておきましょう。 |
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これでアーシング装着はすべて完了。 最後にボルトのゆるみがないかもう一度確認しておきましょう。特にマイナス端子は要注意。これが走行中外れると非常に危険なので。。 |
さて、装着して次の日、さっそくワインディングに走りに行って来ました。 真っ先に気が付いたのはトルク特性の変化。B16Bは6000rpmでハイカムに切り替わりますが、その直前で一度トルク、つまり加速感が落ち込みます。これによって6000rpm付近で段つき加速になるんですが、これが見事に解消されたんです! そして2つ目の変化。オーディオの音がクリアになりました。これは狙ったとおりです。 さらにもうひとつ。まったく想定していなかった、エアコン。これがある意味一番助かったかもしれない・・。 というわけで、装着後すぐに体感できたのはこの3点。他にもこれからわかってくる変化があるかも知れません。 |
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