早春の伊豆半島へ                     2002/03/03



翌日、今度は伊豆高原から半島の西岸、松崎町を目指します。

遅い出発だったので、中伊豆バイパスでショートカット。冷川トンネルを通るだけの短いバイパスで360円徴収。冷川峠越えても良かったかも。


県道12号から県道59号にスイッチ。素朴な農村風景の中を走る生活道。道幅は狭く、対向車に気を使う道だ。

    
山間部に入っていくとほとんど林道。対向車に気を付けながらラインを選択、トレース。
普通車ならステアリング回すのも疲れるような道だが、EK9なら楽しい。コンパクトなボディなので、こんな狭い道でもそれなりに楽しめるのである。ちょっとしたラリーコースと思えば非常に面白い。
ちなみに杉林なので、鼻がムズムズしっぱなしだった。この季節はつらいの〜。

ワサビ田の中を走る。静岡県はワサビの名産地。水がきれいな場所でしかできません。





県道59号から今度は国道414号にスイッチ。414号は沼津から下田まで伊豆半島中部を縦走する通称下田街道(天城街道)。幹線道路なので交通量が多い。
ここでのハイライトは、川端康成「伊豆の踊り子」の舞台となった天城越え。現在はバイパスが完成して旧道は散策用の道としてその姿を残している。
天城峠を越えると河津へ向かって下っていく。

その途中にある七滝ループ橋。45mの高低差を一気に稼ぐ2回転のループ橋。天城峠側から行くと下りになるのでいまいち面白味に欠ける。河津側から上るとその迫力がより体験できると思います。



国道414号はやがて1車線の山道になります。
国道だけに交通量もそれなりで、対向車に気を使います。国道という名に騙されて迷い込んだらしいファミリーカーが多いような気が。北海道では考えられないことでしたが、本州の3ケタ国道をナメては行けません。国道=酷道である場合が結構あるんです。

県道15号に入ってからは普通の2車線の田舎道になります。婆娑羅峠のトンネルを抜けると松崎町。ナマコ壁の街並みが有名な町です。

前回訪れたときに行った松崎町の「伊豆の長八美術館」。江戸時代の漆喰職人入江長八が松崎出身であったことに由来して建てられた漆喰芸術の美術館です。漆喰って建物の壁に塗るだけのものだと思っていたので、結構おもしろかったです。建物も現代の左官職人が結集してつくられているので、それだけでも見る価値アリ。ロケーションはあんまりよろしくないが。

    
イチゴ狩りをしてみました。
おじいちゃんがひとりで片手間にやっているテキトーな農園でしたが、ビニールハウスは立派。お世辞にもキレイな形とは言えないイチゴたちでしたが、1000円でたらふく食えることを考えると、まあいいかという気になります。
イチゴって意外と食えないもので、50個くらいでお腹いっぱいでした。ちなみに相方は72個食って方々に自慢しまくりです。



松崎からは海岸沿いの国道136号を北上。西伊豆町にはいると堂ヶ島という有名な観光地がありますが、やはり前回訪れているので通過。その堂ヶ島からすぐ北に浮島温泉(ふとうおんせん)があります。

温泉と言っても、小さな集落の中に町営の共同浴場がひとつあるだけの超マイナーな温泉。

共同湯「しおさいの湯」。普通の民家みたいな建物。まだ新しく、平成6年開業のようです。

共同湯ゆえ、広さを求めてはいけません。でも湯船は総ヒノキ、床と腰壁は御影石となかなかゴージャス。
お湯は出しっぱなしのいわゆる掛け流しというやつで、常にさわさわと新鮮な温泉が蛇口から注がれていて非常に気持ちいいです。小規模だからこそ新鮮な温泉にありつけているような気がします。
源泉を舐めてみるとしょっぱい食塩泉で、保温効果はばっちり。地元の人と1人2人一緒になっただけだったので、ほとんど貸し切り気分まで味わえてしまいました。堂ヶ島にある沢田公園露天風呂の方が全然有名なので、だいたいの観光客はそっちに行くのでしょう。今回前日に海沿いの露天に入浴していたので、落ち着いた内湯である浮島温泉を選んだのが正解でした。日曜昼間の沢田公園はぎんぎんに混んでいたと思われるので。


遅めのお昼は賀茂村名物小アジ寿司。小振りの上品なお寿司です。とってもおいしい。



県道17号


海沿いを走る国道136号をさらに北上すると、やがて金山と温泉の町土肥に着く。
ここから県道17号にスイッチする。通常西伊豆から沼津方面へ帰るには136号をそのまま修善寺に向かうのが一般的。と言うのも駿河湾を望むシーサイドラインのこの道は、断崖絶壁の上を縫うように走る1車線程度の狭い山道というのが実態だからだ。しかし、こういったマイナーで走りにくい道が結構好きな私。ダートはクルマがかわいそうなので困るが、イヤというほどステアリングを回しシフト操作を繰り返すことのできる道をあえて選んで走るのが今年のコンセプト(!?)なので、迷わずこの道に飛び込んだのでした。

予想通りのハードなワインディング。前半はタイトなコーナーにアップダウンもあって2、3速主体の走りが楽しめます。走っているクルマも案の定少なく、自分のペースで走ることができます。
途中、親父と息子らしき乗員の初心者マークを貼ったシビックフェリオがあたふたと走っていました。初心者が運転を練習するのにはちょっと酷すぎるような気がしますが。。。

海沿いとは言え断崖の上を走るので、所々に展望台があります。これは戸田村を眺めているところ。
大瀬崎を過ぎたあたりからは高度を下げて文字通りシーサイドドライブになります。それに伴って漁村の中を通り抜ける場面が多くなり、ワインディングという感じではなくなっていきます。土肥大瀬崎間のワインディングは変化に富んで楽しいが、その先は普通の地元道といった感じでしょうか。


駿河湾を望みながら東へ走っていくと、やがて国道414号に突き当たります。渋滞気味の中、414号を沼津まで走り、国道246号を起点から御殿場まで走って行きで降りた御殿場ICから東名へ。普通は沼津ICから高速にのればいいわけですが、沼津ICはいつも大行列をつくっているので、空いている246で御殿場まで行った方が時間的にも金銭的にもおトク。御殿場では雪がちらついていました。北に帰ってきた感じがします。

高速に入ったのが18時過ぎ。いつも渋滞している休日夕方の上り線ですが、今日はいつもより遅いからか終始スムーズ。1時間くらいで難なく東京ICへ。20時頃に無事帰宅。

というわけで、今回は有料道路を含め、走りたい道を選んで走ることに徹した旅でした。これから始まるツーリングシーズンに向けて、いい準備運動になったかなと思います。
伊豆はなかなかいいところです。東京から近く、ワインディングと温泉の宝庫。しかも通年楽しめるという場所はなかなかないだけに、これからも重宝することになりそうです。




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