能登半島一周ツーリング                 2002/05/(03)05



私が前々からとても行きたかったところ、それが能登半島。
北陸で幼少の頃を過ごした私にとっては、能登半島は近いのにとても遠い地でした。
当時はよく富山金沢間を家族で行き来したものでしたが、それだけで大旅行というような感じだったので、ましてや能登半島など絶対に行けるはずもない場所というような感覚でした。

そこで今回は、私にとっては憧れとも言えるこの半島をドライブすることに。ただ国道を走って帰ってくるだけでは面白くないので、できるだけ海沿いを走って半島を一周することを目標に走ってきました。




まずはいつものように早朝出発で関越道へ。
GWということもあり、相当の渋滞を予測して午前4時半頃の出発。ところが時すでに遅し、入口の料金所で渋滞、東松山IC付近で渋滞と、所々で時間を食ってしまう。これが原因となり、上信越道軽井沢IC手前で1時間程の渋滞にハマってしまった。いきなり疲労。渋滞くらい疲れ溜まることってないよなあ。

渋滞中ヒマなので景色を撮ってみた(写真左)。軽井沢IC付近。
軽井沢を抜け佐久を過ぎると、さっきまでの渋滞がウソのように視界が晴れた(写真右)。
着々と2車線化が進む上信越道。去年走ったときよりは、ずいぶん走りやすくなっている。

長野ICで一般道に降り、長野市内へ向かう。ガラス張りの知事室がある県庁の前を通過し、白馬へと抜ける国道406号線へ。1.5車線の狭い道で交通量もそれなりにある。途中峠のトンネルを抜けたときに忽然と現れる北アルプスの絶景に思わず息を飲んでしまった。

峠を越えたそのときに突然視界が開ける演出がニクイ!
感動もひとしおといった感じ。長年富山にいたので、立山連峰は見慣れてますが、後ろから眺めるのは初めて。ビューチフォー。


白馬で国道148号に入り、糸魚川で国道8号にスイッチ。富山に向かって走っていくと、程なく天下の倹「親不知」(おやしらずと読む、念のため)。
北アルプスが日本海に落ち込む親不知は、まさに断崖絶壁。どうやってつくったんだろうというようなところを道路が走っています。

なんだかカッコ良くない?
上を走るのは北陸自動車道。実はこの写真の地点では海の上を走ってます。よくもまあこんなところに・・・思わず激写。
高架の下には道の駅「親不知ピアパーク」が。大量の観光客で溢れかえっていたので、親不知を走り抜けた先にあった道の駅「越後市振の関」で名物たら汁定食を食す。

富山県に入った後、国道8号から海沿いの県道2号へ。GWだというのに走るクルマもまばら。さすがキングオブ田舎、富山だ。
ところが魚津市に入ると、道が駐車車両でごったがえしている。なんで?とよく観察してみると、堤防に立つ人たちがみんな海のある一定の方向を眺めている。中にはバズーカ砲のようなレンズを付けたカメラをスタンバっている人も。
EK9を道路脇に停めてみんなが見ている方を見ると、海の水平線上にカゲロウのようなものが。港と灯台のようなものが不自然な大きさで向こう側に浮かんでいる。

そう、これは蜃気楼!
魚津市は蜃気楼が見える町として全国的に有名。年に何回かしか観測されないので、私とて今まで一度も見たことありませんでした。それなのに今日通りかかっただけなのに見られるなんて超ラッキー。

一応写真に収めてみたものの、見えようはずもなく・・・。
まあ、だから幻なんですが。

富山に着くまでだというのに、いろんなところで思わぬ景色に遭遇してしまった。もったいないくらいだ。


この日は富山の私の実家に泊めてもらい、翌日能登半島へ出発することに。ところが翌日は朝から雨。せっかく能登の景色を楽しみながらドライブしようと企んでいるので、この日をパスし、翌々日に出発。帰れるのか?という不安もなくもなかったが、まあ何とかなるでしょの見切り発進で出発!




富山から国道8号を西へ。高岡市から国道160号に入り、氷見市を通過。氷見を抜けると富山湾に面したご機嫌なシーサイドドライブ。石川県に入り七尾市街を抜け、有名な和倉温泉の脇をすり抜ける。私が唯一家族で行ったことのある温泉として思い出深いところ。あれから15年くらい。あの時親父の運転するバラードCR-Lで渡った能登島大橋はどうなってるだろう。

変わってるわけないか。昔は有料でしたが、現在は無料。美しい弧を描く橋です。たもとはもう少し賑やかだったような記憶があったので、ちょっと時の流れを感じてしまった。

能登島はレジャーランドの様相。橋を渡ってどんどんクルマが入っていきます。天気もイマイチだったので、ここは先を急ぐことに。島の西側から半島に戻り、国道249号を海沿いに北上します。249は能登半島を一周する国道。この道をたどれば実質一周できるわけですが、かなり内陸を走ったりします。今回は地形なりに一周することに敢えてこだわったツーリングなので、内陸に入ってしまうところでは国道を逸れ、海沿いを行く道に入っていきます。


国道を逸れるとかなりの地元道。のどかすぎてまったくスピードを出す気になれません。ゆっくり流れる時間をゆっくりと景色を楽しみながら流すのみ。

今回は走りを楽しむというより「景色を愛でながら風を切る」心づもりで終始走ってきたように思います。

能登はちょうど田植えの時期。どの田んぼでも田植えの真っ最中。田植えの苗を載せたリアカーが、おばちゃんたちをいっしょに載せてのんびり走ってます。

どういうわけだか、能登ではみんな人力で田植えをしていました。それがまた時間の流れをゆっくりと感じさせてくれます。



内浦のあたりまで来ると、海岸の様子が少し荒々しくなってきます。
恋路海岸は砂浜が印象的な景勝地。夕日がきれいなことで有名なところですが、この日の天気からすると期待薄だったので、そこそこで撤収。

さらにこれは見附島。通称軍艦島。
関西空港に行く南海特急をイメージしたのは私だけでしょうか。

恋路海岸とここは観光客でいっぱい。ちょっと騒々しいくらいでイマイチでした。



珠洲市街で夕食の買い出しを済ませ、県道28号を走り、ひたすら先端を目指す。ここまで来れば能登半島の先端はすぐそこ。静かな漁村風景が、かなり奥地まで来ていることを実感させてくれます。

すでにかなり日が傾いていたので、先端の集落の直前にあった山伏山野営場でキャンプ。海際の高台にあったため、かなり強風。テントも飛んでいきそうな状況だったので、土手に隠れるようにひそひそとその日の夕食を済ませ、さっさと眠りについたのでした。





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