東北移籍一発目のツーリングレポートは、仙台湾の東端に突き出す牡鹿半島。仙台から余裕の日帰りツーリングを堪能した際の模様をご紹介〜♪

                         
                         
  今回のツーリングルートはこんな感じ。牡鹿半島を走った後は、夕方くらいに仙台に戻れるように適当に走った。
陽の短いこの時期なので、日帰りツーリングとしてはかなり余裕のルート。
目的の牡鹿に向かうには三陸自動車道という手もあるが、よほど時間が押してない限り下道で十分なり。
 
                         
牡鹿半島は、仙台から松島、石巻を経て更に東の女川町から南に伸びる小さな半島。三陸のリアス式海岸の南端だけに、入り組んだ海岸線を持つ複雑な形をした半島だ。
この半島の尾根筋に、牡鹿コバルトラインというワインディングが走っている。今日のメインステージはもちろんこれ。東北への挨拶代わりに足跡を刻むのだ。
                         
  国道398号からコバルトライン(県道220号)にスイッチしてすぐは、長めのストレートが何本か続く。
ここでさっそく1台のパトカーとすれ違う。あらら、こんな朝早くから取り締まってんのかなぁ。
                   
       
コーナをいくつもクリアしないうちに現われた展望台。眼下に女川湾の大展望。たったコレだけの距離で一気に高度を上げてきたようだ。  
 
 
               
  どうでもいいが、この強風は一体何なんだ!?当然写真からはわからないだろうけど、マトモに立ってらんない程の暴風が吹き荒れてます。こうやって水平に写真撮るのだって一苦労。空はスカッと晴れてんのになぁ。
早々にクルマの中に退散。停車している車体が左右に揺れている。このまま海に転げ落ちていくんじゃないかなんて、ありえない恐怖までチラリと感じてみたり。
この日は低気圧の影響で、宮城県全域で時折30m/sを超える暴風が吹き荒れていたらしい。台風並みの風速の中、こんな吹きっ曝しの山道を走ってもいいんだろうか!?(後で考えたら、やたらパトカーが走ってたのは、この風のせいだったのかもしれない)
タイトなコーナーはほとんどないものの、回り込んで大きく向きを変えるコーナーが主体のコバルトライン。尾根筋を走るために細かなアップダウンが多く、コーナーはもちろんのこと、ストレートでさえブラインドになるケースが数多く出現する。加えて路面は陥没だらけ。お世辞にも走り易いとは言えず、スムーズにリズム良く走るのはかなり難しい部類に入ると見た。
朝この時間は、半島先端方向は逆光でうまく写真が撮れない。一瞬半島西側に出た時に撮ったのが左の写真。
この時はかろうじて海が見えるけど、実はこのコバルトライン、走ってる最中はほとんど海なんか見えないのだ。小さな半島の尾根を走ってるのに不思議なモンだ。
荒れた路面を暴風でギクシャクしながら、半島先端まで走り抜けた。
     

牡鹿コバルトライン南端のコーナーには海原を見渡す小さな展望公園がある。

→ コーナーの先に見えるのは網地島

           
 
     
   
         

その反対側には金華山がどどんと控えていた。3年連続で参拝すれば一生お金に困らないとかいう信仰で有名な島だそうだ。

この展望公園の更に上には御番所公園ていう展望所があるというので行ってみることに。
公園自体は大したことなかったのだが、そこに行くまでの町道からの眺望がなかなか素晴らしかった。

 
                       
                       
半島の先端の高台を見下ろすロケーションなので、三方に海を見渡す絶景ルートになる。
ほんの短い区間だが、澄み切った青い空と相まって印象的な風景になった。
ここまで周囲が見渡せると当然吹きっ曝しになる。爽やかな光景とは裏腹に猛烈に吹き荒れる暴風の中、全身で踏ん張りながら力一杯撮った写真です(そこまでしなくても、とお思いでしょう。私も思います)
     

→金華山もその全容が拝める。

この後、牡鹿町の中心部にある漁港まで下りて、しばらく港を散策。ここから周囲の島まで船が出ている。
牡鹿はまた、捕鯨でも有名な町。ホエールランドという大きな観光施設の他、鯨料理を出す店が目に入った。

 
     
程なくして、今度はコバルトラインを引き返す方向へ、コースイン。
       
来た道を引き返しているので、コースの特徴としてはさっきと変わったところはないね。ほぼ尾根筋を走ってるので、どっちが上り下りってあるわけじゃないし。
やっぱり路面の浮き沈みが激しく、時折タイヤがフェンダーに当たってしまう。ダンパーの減衰力を遅くすれば(固めれば)いいのだが、この道路でこれ以上足を固くしちゃうと車体が跳ねて却って危険な気がするのでやめておいた。
                         
  嵐の如く吹き荒れる風で、道路には吹き溜まった落ち葉が巻き上げられ、路面を覆い隠していることもしばしば。それだけならまだいいが、結構大きな木の枝なんかが散乱していて、それがブラインドコーナーの先なんかにあったりして肝を冷やす。
到底ワインディングを楽しめるような天候じゃないような気がしたけど、ちょっとムリして走っちゃった感じ。
                         

とまぁ、後から写真見ても信じられないくらいの荒天の中を走った牡鹿コバルトライン。この手のワインディングにしては路面が荒れてて(というより地形の凹凸に忠実に作り過ぎた結果と言うべきか)グリップレベルが低い。コーナーに入ってからそのコーナーのキツさに気付くような認知の難しいコーナーも多いので、ハイペースで楽しく走るには結構難しいコースだと思う。
それよりこのコバルトライン、走ってる最中は海なんてホントちょっとしか見えない。名前からして、きれいな海を望みながら走れる絶景のワインディングという印象があったんだけど。。。

・・・・・・

                         

女川町

牡鹿コバルトラインは女川が起点になっている。
女川は海産物と原発で有名な町。港を散策しようと思って目についたマリンパル女川という観光施設にやって来た。
当然駐車場は無料だろうと思ったら、何か買わないといけないらしい。。(ケチ)

 
    近くの「食事処おじか」で豪華にウニ丼を注文。ウニてんこ盛りで、しかも美味い!
三陸初体験にしてこの味はインパクト大。少々高価だが、大満足の一品だった。
三陸と言えば海鞘(ホヤ)!
私、ホヤには目がないんです。通常は酢の物で頂くことが多いホヤだけど、マリンパルの市場で蒸しホヤなんていう見たことないものが売ってたので(駐車場の為に)購入。今晩の晩酌の共に。
 
                     
 

国道398号

女川からは三陸のリアス海岸に沿って走る398号を北上。強風で波飛沫が霧状に海面を舞う不思議な光景を横目に、テクニカルなシーサイドラインを楽しむ。。はずだったのに、ここもコバルトライン同様、海が視界に入る区間はごく一部。地図上で見るよりも、海の存在感はかなり薄い。

                 

雄勝半島

雄勝町の沖合に突き出る小さな半島を一周する県道に寄り道。やっぱり海沿いを走るという感じはほとんどしない。杉林の中を走る区間が多く、強風で落下した枝に注意しながらのドライブに終始した。(それでも一度、枝を絡ませてしまって焦った)

                           
 

北上川

再び398号に戻ると、すぐに北上川を渡る。
その後国道は堤防の上を走る道路になるが、北上川の広いこと広いこと。さすがは東北一の大河だけのことはある。向こう岸が果てしなく遠い。

                   
       
河口付近の北上川は、どっからが海でどっからが川なのかほとんどわからない。
岩手県を縦断する川ってイメージだったので、こんなに仙台に近い辺りに河口があるってのも意外だったけど。
                           
 

神割崎

神割崎は小さな岬だが、先端には神割岩があってちょっとした観光名所となっているらしく、立ち寄ってみることにした。
海に突き出た地形が、刃物で断ったかのように鋭く割れている。利権を争う住民を見かねた神様が、真っ二つに割ったというような伝説があるそうな(神様を怒らすと恐いんだぞーという教訓なのだろうか)
強かった風もいつの間にか収まっており、海面はいたって静か。波が荒い方が荒々しくて良かっただろうに。

                           

この先の志津川町で、398号は国道45号と体を入れ替えるようにして内陸に入っていく。45号を北上すれば、三陸のリアス式海岸を延々となぞる長距離ツーリングになる。しかし今日はほんの挨拶代わりのお気軽ツーリング。本格的な三陸はまた次の機会に置いといて、今日はそろそろ帰途に着こう。

398号は水界峠を越えて佐沼方面へ。築館へ向かう途中、伊豆沼で本日最後の散策。

                           

伊豆沼

ラムサール条約で保全されている、渡り鳥の飛来地。さすがに白鳥の姿はまだ見られなかったが、カルガモっぽい鳥がわんさかいて楽しめた。

この時点ではまだ16時にもなってないんだが、もうこの暗さ。陽が短いと1日あっという間だねぇ。

 
                           

築館で4号に入った後は、淡々と仙台まで帰った。今晩は蒸しホヤっていう楽しみがあるからね〜。

とまぁ今回はこんな感じ。さすが東北ということで、日帰りながらタフなワインディング有り美味いもの有りで、かなり満足いくショートツーリングだった。あ、でも温泉入らなかったな。東北と温泉は切っても切り離せないもの。走る方はオフシーズンに入ってしまいますが、その分他の魅力も合わせて見つけに出掛けたいものです。

今後の東北拠点のツーリングレポートに乞うご期待。ヨロシク!

                           
Touring Top に戻る
 
R style since 2002. Copyright 1059. All Rights Reserved.