排気系パーツでF20Cはどこまで変わるのか (2007/06 交換直後のインプレ)

 

S2000での初・無限パーツは、エキゾーストマニホールドとなりました。

EK9ではあれほど頑なに吸排気をイジることに抵抗し続けた(最終的にエアクリだけは替えたけど・・)のに、エスでは随分あっさりと・・・ってカンジがしないでもないですが、、、エスに乗って1年経っていろいろ特性もわかってきたこともあり。。

そんなこんなで「次はエキマニだな」と思ってたら、思いの外早く悪魔の囁き、イヤ幸運の女神の手が・・・ASMで中古の無限エキマニが出たとのことで、しかも使用距離200kmの極上モン。
こういう機会は逃して後悔するよりは、手を染めて後悔した方が遥かにマシという危険な思想の持ち主であるワタクシは、すぐさま購入に踏み切った次第。

果たして対面したチューコの無限エキマニは、新品と言われてもわからないほどの輝きを放っておりました(^0^)/

S2000の無限エキマニへのコンバートは特に変化がよくわかると言われてるけど、果たしてどんな印象・・!?

取付けした後、走り出したその瞬間から、交換前より明らかに厚みが増したトルクが!
それも低速から、それまで聞いたことのないシーーーーーッという独特の排気音を伴って、車体を前へ前へと押し出していく力が伝わってくる。
そのせいかギヤの繋がりも以前よりスムーズ。アクセルオフ時のギクシャク感も低減されて、滑らかなフィールが増している感じ。

 

ファーストインプレ時は雨が降ってたしワインディングにも行ってないので低中速しかわからなかったんだけど、全域でかなりトルクがアップしてるのは確か。AP2ほどではないにしろ、ストップアンドゴーではかなり乗りやすくなってます。
巷のインプレにある通り、かなり対感度の高いアイテムですわコレ。

・・・・・

帰ってきてからエンジンルーム開けて眺めてみる。

何にも見えません(笑
無限は遮熱板付きなので、一見ノーマルと何にも変わらないんですね。まーそれがノーマルっぽくて、僕は好みなんですけど。。

これから焼け色がついて、どんどんソレっぽく変色してくわけで、それをエンジンルームの中で見せたい、っていうのもわかるけどね。
見えないとこで凄いのが潜んでる的なスタイルを目指そーかと思ってるからこれでいいのだ。

     
   
クルマとの対話から生まれた選択 (2007/06 一考察)

前愛車のEK9は、吸排気ノーマルがひとつのアイデンティティでした。

TC1000を走ってたこともあり、周りがまず間違いなく吸排気は手をつけている中、ノーマルの吸排気でタイムを出す!と意気込んでたからねぇ。(無限エアクリはエンジンに元気を取り戻す為のものだった)

 

クルマが持つ性能を引き出せば、スムーズで速い走りが身に付く!むやみにパーツに頼らない!みたいな信念があるんですよ、今でも。

← EK9時代B16Bの排気系はノーマルのままだった

特にタイプRってクルマは、ホンダのエンジニアが妥協を削ぎ落としてセットアップしたマシンだったから、その思想を感じ取ってそのバランスで走るのが、楽しくスキルを上げるのに適しているんじゃないかという考え方でした。

そういう考え方は基本的に今でも持っている。
ただ、尖った特性がビンビン露出していたタイプRによって、クルマの操作に関する自分の中のセンサーがある程度は磨かれたこともあり、主観的にではあるけれどそのクルマの性格をちょっとでも判断することができるようになって、結果としてクルマとの付き合い方に多少変化が生まれてきたんですね。

その変化とは、クルマの素性を把握して、自分の感覚を基準とした優劣を付けるという判断ができるようになってきたということに起因するところが大きい。
すごく具体的に言うと、EK9時代はクルマに自分のカラダ、技術を合わせてたのに対し、S2000の今は自分の感性にクルマをフィットさせようとしている、というアプローチの違いってことになる。

EK9→S2000へとスイッチした時、これはステップアップだと宣言したけど、それと同時に、クルマだけを進化させても、操るドライバーが意識的に視点を進化させなければ、本当のステップアップにはならないような気がしました。

EK9は特性通りにクルマが走りたいように走らせ、その範疇でスムーズにドライビングをする、ということに重点を置いてドライブしてきたような気がするけど、今はそれに加えて、S2000の特性を自分の感性を頼りに判断して、より気持ち良く走るにはどうすればよいのか、という領域まで踏み込んでドライブするよう心掛けてるような気がします。

その結果、EK9は比較的素の状態に近い形でじっくり楽しんできた=クルマに合わせるスタイルだったのに対し、S2000では必要な部分に手を加えていく=自分の感性にクルマをフィットさせるスタイル、というアプローチの違いが生まれてきてるってわけ。
フルバケは単純にクルマからのインフォメーションをより得るためだけど、ASM SRE 1WAYや補強バー、そして今回のエキマニの交換は、そういった理由から来ているものです。

   

エキマニに直結するエンジンに関して言えば、S2000はEK9と違ってかなりマージンがあるように感じられるんですよね。余裕を隠し持っているというか。。。

排気量が違うから一概には比較できないけど、回す楽しさで言えば、ノーマルではEK9に軍配が上がる気がします。

F20CにB16Bの軽快感を求めても仕方無いので、上質でかつパンチのある「レーシングエンジン」的な性格になれば・・・
今のエンジン能力を解き放つと、もっと気持ち良いドライビングができるだろーなー。。

 

荒々しい古典的VTECの最終形、F20C
だけどまだまだこんなもんじゃないだろ?

そう思ってまず手を付けたのがK&Nエアクリで、その次が無限エキマニというわけ。
前者は明らかに体感できるとは言い難かったけど、後者の印象は自分の求めていた性能を発揮する為のパーツという意味ではかなり高得点でした。
   
weak point を把握しておく  (2007/06 ワインディング走行後)

無限エキマニ、やはり低中速のトルクが厚みを増していて、特に細かいコーナーが続くワインディングロードでは威力を発揮してました。
逆に高回転は、感覚的にはさほど変わらず。。イヤ、変わってるのかもしれないけど、元々高回転域はめくるめく過激な世界なので、その刺激に隠されて体感できてないのかも。鋭く吹け上がるのは前々からだし。

無限のカタログには確か、高回転域でより効果が感じられるようなことが書いてあった気がしたが、このエキマニに関しては低中速の方が劇的に変わる、と思います。
高回転の抜けが欲しいなら、むしろマフラーを換えるべきかなと・・・

また、取付けてもらったASMでメカニックの方と常連さんから聞いた無限エキマニの弱点!?は、この遮熱板にクラックが入って割れてしまうのと、エキマニとミッションケースを繋ぐステーが折れてしまうという症状。
どちらも高回転を多用する(サーキット走行が多い)場合に頻発してるみたい。

まぁ僕みたいなヤワな使い方なら問題無いかな??
(自分が回してる方なのかそうじゃないのかよくわからん)

   
焼けたかな? (2007/06 結構回した後に下から覗く)
下から覗いた無限エキマニの焼け具合。あんまりキレイじゃないな。。
下回りだから仕方無いのかな。どーせ見えないからいいんだけど。
 
   
メーカーホームページ >>> 無限(M-TEC) http://www.mugen-power.com/
     
マフラー交換という聖域 (2007/11 交換時)

今年の冬はマフラーを入れるぞ!
そう思ってはいたんですが、本格的なオフシーズンの冬にはまだ早い時期に、その日はやってきました。

以前ここでも書きましたが、エスの排気音は非常に大人しく、ドライバーの気持ちを高ぶらせるような音を発することがほとんどありません。
排気音よりもむしろエンジン音が盛大に聴こえてきます。そのエンジン音が勇ましければまだいいのですが、低回転から中回転域ではあまり質感が高いとは言えないのが現状。。(線の細いひょろひょろっとした音質・・)

それに加えて、何だかエンジンの力が封印されているような感覚。どこか余力を隠し持っているような感触があるんですよねぇ。
そこで吸排気の改善によってエンジンを解放してやりたいという思いもあり、エキマニ等を替えたりしてきたわけです。

 

そして今回はその続きとして、排気セクションの要、マフラーの交換に踏み切りました。
モノは最初から決まってました。無限のスポーツエキゾーストシステム。エキマニとお揃いです。

マフラーくらいいろんなメーカーの製品が市場に出回ってる製品は無いですが、EK9のマフラーの評判の印象が強く、一度無限製のマフラーを使ってみたいとずっと思ってたんですよね。
EK9では結局替えることは無かったけど、エスの無限マフラーは左右出しで見た目も格好良く、性能的な期待もあって憧れの存在であり続けていました。

   
                 
敢えて迷う存在があるとすればASMのSスペでした。音だけならたぶんASMの方が好みだったかもしれません。
ただ、左右出しでタイコの見えないルックス、「無限」という性能本位のブランドへの憧れがあり、HONDA乗りなら一度は体験しておかなければならないとの思いも強くて無限を選択してます。
滅多に安くならない無限製品が2割程度安く手に入れられたというのも、今替えよう!という後押しになりました。
 
攻撃的リアビュー (2007/11 交換直後の視覚的インプレッション)

装着したルックスの第一印象は、意外とイカツイってことかな。。

高品位な金属の加工品が、ボディデザインに自然に納まっている印象が強い無限マフラー。それがこんなに自己主張の強いのは、エスがピュアスポーツだからだろうか・・・
自然なルックスでありながら、かつ性能は抜群ていう好みからはちょっとズレるかな。。

外観はノーマルルックで中身に拘りアリというスリーパー的コンセプトから多少逸れてしまうリアビューは、正直想定の範囲からやや外れるものといわざるを得ない印象でした。

 
 
ただ、マフラーそのもののデザインが気に入らないというわけではないです。
むしろ、少々離れてリアビューを眺めた際のバランスは、純正よりも一際野性的に見せつつも上品さを保っててカッコイイ。
これ見よがしに中間パイプやサイレンサーの側面を車体後部に見せつけたりしてないし、何より左右両出しのデザインでバランスさせていることが、これだけの口径のマフラーでありながら上品さを失っていない理由なんだと感じます。
 
   

チタン素材の質感をさりげなく主張しているのもポイント。
小口にチタン独特の酸化皮膜を付けてあるくらいの密やかな主張がお気に入り。
サイレンサーが真っ青に着色してあるのとかもあるけど、このくらいの慎ましさが僕好み。

よって至近から見ると「やっちゃったなぁ」ってカンジなんですが、遠目に見たら「これくらいあってもイイじゃん」てな具合。
そのうち慣れてくるんでしょうけどね(^-^)

 
古典的VTECエンジンの味わい (2007/11 交換直後のドライブインプレッション)
 

マフラー交換後、初めて訪れたワインディングロードでのインプレッション。

街中で低速で走っている分には、性能的な変化ははっきり言ってよくわかりません。音の方が目立っちゃって、心理的に判断つかないって感じ(^ ^;
やっぱり所詮は2リッターのNAエンジン。マフラーくらいで劇的な変化を求めるのは過剰な期待なのかな、と正直思いかけてました。

ところが、高速に乗って初めてレブまで回した時に、そんな懸念は吹っ飛びました!
力強いエキゾーストノートと共にハイカムに切り替わり、それまでに無かったパワー感が車体を前に押し出していく。。
封印されてた何かがパチンと音をたてて弾けたような、そんな感覚を味わいました。

6000rpm付近でハイカムに入りますが、そこからのロケット感覚も増幅されてるカンジ。現代のiVTECへと流れる進化とは全く逆の進化です。まるで初期のVTECエンジンのような古典的スポーツエンジンの側面が強調されてます。
それだけ高回転領域でのパワフル感が加わったということなんでしょうか。
よく低中回転のトルクが太って乗り易くなる、っていうインプレを見ますが、僕の素人的印象では、高回転でのパワー感に尽きます。

ワインディングに入っても、湧き上がるパワー感が爽快で、つい多めにアクセルを踏みたくなります。
エンジンのパワー感が得られたと同時にピックアップも良くなって、コーナー途中の加減速も気持ち良く行える感じ。パワーは感じられるのにコントローラブル。そんな印象。

 
 

音は思ったよりも大きいです(汗

無限ってアフターの中でも静かな印象があったけど、その点ではかなり裏切られました(^_^;;
考えてみりゃコレだけの砲弾型なんだから、音もでかくて当然なんでしょうけど。

アイドリングではそれほどでもないけど、加速時の音量はなかなか・・・・アクセルオフ時の音量もかなりデカイです。
逆にどっちでもない、つまり巡航時はほとんど純正と変わらず。(音質だけ変わってる感じ)

また回転数によってもかなり音量に変化があります。

高回転になっていけば音量も大きくなっていくのは直感的にわかりますよね。
エスは高速でも3000rpm以上で巡航することになるローギヤードなクルマなので、ほぼ常に、それなりの音量を保ちながら走るということになります。

ただ、一概にはそうもいえない部分もあって、例えば2600〜2800rpmで一定に保つと、なぜかフッと排気音が消えます。そんな不思議なゾーンがあるんですよね。

 

音質的には、言われている通り重低音系です。
ボオオォォォっていう音の種類で、高温で乾いたカーーーンっていう音質とは全く無縁です。重低音が特別好きなわけではないんで、最初はちょっと微妙でした。
フェラーリみたいな音を求めてSスペに流れる人が多いのは十分わかる気がしましたね。

ただ、もう結構慣れちゃいました、音量も音質も。
特に僕のエスはブラックなので、視覚的印象と聴覚的印象という意味ではマッチしてるような・・・(笑
純正よりは十分大きな音には変わりないので、始動時やアイドリングには気を使いますね。これは仕方無い。

 

全体的には満足できます。
心なしかエンジンがスムーズになって運転し易くなったし、高回転でのパワー感が特にたまんねーってカンジです。
音質音量は、まぁヤンチャな頃を思い出してっていう程度に許される範囲かと。。(決して爆音ではないです、念のため)

音は好みの問題ですが、動力性能を向上させていく上では、いい選択だったと思います。
エスのエンジンはどこか遠慮している部分がある。何かが封印されていて、凄さが伝わらない。ひ弱な音でか細い力のエンジンにも感じられることがある。そんな印象をずっと持ち続けていました。

それを劇的に改善するのには実に効果的。
持てる力を発揮できるようにするために、効果的なtune upだったと感じてます。

 
メーカーホームページ >>> 無限(M-TEC) http://www.mugen-power.com/
 
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