海の家も開いてない早朝に、2日目のドライブへ出発。今日は島の北半分を回ってくるつもり。
海岸線のシーサイドドライブの前に、まず大佐渡スカイラインへ行ってみよう。
   
                                     

大佐渡スカイライン

相川町の中心から佐渡金山を経由して、標高1000m近い白雲台を結ぶワインディング。地図上で見ても、距離、テクニカル度共に満足イケそうな道路で、今回のメインステージと捉えていた。

まずは海側からのヒルクライム。まだ朝早いので、独走状態で楽しめそうだ。

佐渡金山を見下ろす

  佐渡金山を過ぎた辺りから、深い樹林帯の中で急コーナーが連続する区間が始まる。
クルマの向きを忙しく変えながら、急勾配をどんどん登って高度を稼いでいく。
   
     
           
                         
    佐渡金山が眼下に見えるようになった頃、ほとんどスイッチバックのような超低速ヘアピンコーナーが連続して現れた。
これが急勾配と相まって超ハード。シビッククラスには相当キツイ。何しろ登っていかない。回転を下げないように頑張るが、スロットルを開けると荷重がすぐにリアに寄ってトラクションがかからない。登り+低速コーナーは、FF小排気量がもっとも不得意とする構成なのだ(これが反対方向になると・・・)
 

ほとんどクルマで登山するような感じで、あっという間に凄い高度まで登りつめていってしまう。いつの間にか周囲の環境が高原風景に様変わりして、斜面のはるか向こうには海岸の町から日本海まで見渡すことが可能な絶景のワインディングになる。

 
両津港を望む
写真が下手なためわかりづらいが、実はかなりの絶景です
中速の大きなコーナーが主体になったら、白雲台はすぐそこ。
売店併設の展望台で小休止した後、今度は来た道を戻る。これが超キモチいい〜ダウンヒルだった。
       
       
 

復路は最初観光バスに詰まってしまったが、譲ってくれた頃には低速急勾配区間が目の前に迫っていた。それまでのウップンを晴らすように快速ドライブ。エンジンは軽々と回り、VTECの甲高い咆哮が佐渡の山々に響く。
超低速の連続ヘアピン区間は下りを走ってみてわかったが、ホント曲がったと思ったらまたすぐに逆に切り返さなければならないような複合コーナーで、それが何回も連続するのだ。さすがにこんなにハードな連続コーナーはそうそう走ったことがない。似たようなワインディングで小豆島で走った県道31号を思い出したが、あそこよりも更にハード。勾配も凄まじい。

2速ではブレーキに負担がかかり過ぎるので、コーナー手前で1速に落とす。EK9はタイプRにもかかわらず各ギヤが離れているので、1速に落とすと回転が一気に上がる。オーバーレブを防ぐため、走行中簡単には1速に落とせない仕組みになっている。ヒール&トゥでしっかり回転を合わせてやらないと、まず入らないのだ。
1速で減速力を補い、そのまま加速。さすがにあっという間に吹け切るので2速にシフトアップ。本当はシフトアップしなくても次のコーナーまで引っ張れるんだけど、シフトアップダウンの一連の操作が楽しくて、わざとチェンジを繰り返す。高回転でのVTECエンジンの音がまたキモチいいもんで、つい遊んでしまうのだ。罪作りなクルマ。。

登りはEK9には厳しいコースだったけど、逆にこういうコースの下りは、EK9のような小排気量NAがもっとも得意とするコース。たて続けに現れるコーナーをヒラリヒラリと舞うようにクリアしていく。
車体が軽いからブレーキへの負担が少ないし、自然吸気のクセのないエンジンフィールが安心感をもたらしてくれる。日本のこういうトリッキーなワインディングロードにはぴったりのコーナリングマシンだなーと改めて実感。

       
 

金箔ソフト
坑道内部の写真は撮り忘れました(汗)

そんなことしてるうちにあっという間に佐渡金山まで降りてきてしまった。

佐渡金山は現在はもう閉山していて、坑道の一部を見て回ることができる。せっかくなので入ってみたが、蝋人形の洞窟って感じ。それはともかく、かつて江戸幕府の財政を支え、長らく日本の鉱山のシンボルとして栄えた佐渡金山の歴史を追えるという点ではなかなか見応えがある。

押しも押されぬ佐渡ナンバーワンの観光地で、朝から観光客で大賑わいでした。

       
海岸を走る県道45号に戻ろう。
         
 

佐渡の田んぼ風景はどこでもキレイ

暫くは本土なら絶対に人気のシーサイドルートになりそうな雰囲気のいい海岸通りを走る。
断続的に海水浴場があってそれなりに人出はあるものの、混んでいるという印象はまったくない。海もキレイで、日本海のイメージを覆されるほど。まさに海水浴の穴場といったところ。

海岸通りは南側と違って、鄙びた雰囲気が強い。
これぞ北国の漁村って感じだが、佐渡には意外とこういう風景は少ない。
海沿いの道なのに九十九折れがあったりする。これがなかなかの迫力。
                   
           
北に進めば進むほど道も細くなってテクニカルなステージになってくる。
崖っぷちの高台をウネウネと走る状況が続き、再び海岸線に下りてくると、海に突き出た山?が眼前に現れる。
                                   
   

いいアングルが見つからず、苦渋の一枚
電線がジャマだなぁ

 

大野亀

こういう地形を佐渡では「亀」というらしい。この大野亀の他にも「亀」と呼ばれる場所があるからだ。

   
                       
    初夏の頃に来ると、この亀の甲羅が一面、カンゾウという黄色い花でいっぱいになって、相当キレイな風景を拝むことができるらしい。      
   

この大野亀の足元の海面が超キレイ!
囲われ感がまさにヒミツのビーチといった感じ。

この辺って海水浴場じゃないとこでも、どこでも泳げそうな雰囲気。自分なりのお気に入りのビーチを探すってのもいいかも。ただ日本海なので、砂のビーチじゃないけどね。

きれいな佐渡の海水の中でも、ひと際透明感のある大野亀の海岸。
周りが急斜面だからかな。離れた海岸からボート漕いでしか来れないだろう。
       
  佐渡島の東端の弾崎灯台。入れなかった。
 
 
夏休み!って感じ。やっぱ夏はいいねぇ。こういう空気の中にいると、田舎にいた子供の頃を思い出しちゃうね。
                     

灯台からは道は折り返して、両津へと向かう。海岸は南に向いているので、初日のシーサイドドライブに似ている感じ。

両津に着けば一周完了ってことで目的達成できるわけだが、ここでフェリーの時間を調べてみると、両津〜新潟航路は出航までまだ数時間ある模様。当初帰りは小木〜直江津航路を使用しようと思ってた(行きと同じでは芸がないので)んだが、こっちは昼の便に間に合いそうもない。ここは素直に両津から出ることにして、出航までの時間つぶしにトキを見に行くことにした。

                       
 

トキの森公園

佐渡といえば金山ともうひとつ、トキでしょう。ここにはトキを飼育し繁殖させている施設がある。金山同様、観光客で大賑わいの人気観光地だった。
残念ながら、日本産のトキは昨年絶滅してしまった(最後の一匹キンは佐渡島で発見され、38年!も生きた長寿)が、中国からやってきたトキが繁殖に成功していて、現在50数匹飼育されている。こんなにいるなんて意外だった。

大きな飼育小屋には何羽ものトキが暮らしていて、羽を広げた時の美しさにめを奪われた。確かにあんな容姿の鳥が佐渡の田園を飛んでる風景はさぞ美しいことだろう。
いつかそんな風景が見れる日が来るのだろうか。

                     
ゲージで見づらいですが、ホント美しい鳥です
                     
     
 

道の駅「芸能とトキの里」

佐渡のお土産が充実している道の駅。
とりあえず「あんぽ柿」を購入。フェリーの中でのおやつに。

     
 

レストランで食べたイカと海草(名前忘れた)の丼。これがめっちゃ美味かった!
オススメ(安いし)
         

両津港に移動して乗船手続き。
出航までの待ち時間に、土産店でイカの一夜干しを購入。これもオススメの一品。

夏の日曜の午後ってだけあって、さすがにフェリーは大混雑。久しぶりに寝るスペースもない二等船室ってのを経験した(結局寝たけど)

 
新潟港到着
 
新潟からは来た道をそのままなぞるように、同じ道をまっすぐ帰る。
渋川伊香保IC手前を、目の前に花火が打ち上がるというタイミングで通過。周りのクルマが過剰に失速して、ここだけ渋滞気味だった。
   

ってわけで、恒例の夏一番!ツーリングは無事終了。
近場とは言え、離島は旅情があっていいね。フェリー代は高いけど。。
今回は初日の大半をキャンプ場に停滞という贅沢な(無駄な?)時間の使い方をしてみた。せっかく今年の夏は暑いんだしと思って海でのんびりしてみたんだが、これが思いのほか気持ち良かったな(すげー暑かったけど)。夏は山もいいけど、海もいいね(バッチリ焼けたし)

ツーリング的には、案外走れるやんって思いました。離島だけど狭くはないので、一周してるとかなりの距離を走ることになる。大佐渡スカイラインはかなりハードなので、マニアな向きにはオススメ。ここをスムーズに走れたら相当なもんだと思います。
離島ってやっぱり距離が短かったり単調だったりするもんですが、佐渡は距離はあるし、山あり海ありで一粒で二度オイシイ的な良さがあるし。。フェリーでクルマごと渡る価値はあるよん。

よく考えたら(日本の)海泳ぐのってホント久しぶりだった。海でグデ〜ってするのが大好きな私。今年は(せっかく暑かったのに)これ一回になってしまったけど、また似たようなことしに行きたいです。
来年はどこに行こうかな。

おわり。

   
BACK / Touring Top