Chapter 1 交換の経緯

足回りを構成するパーツの要とも言える、ダンパー&スプリング(以下「ショック」)を交換しました。

ここ1年ほどのことですが、以前のようなシャキッとした走り心地が失われてきてました。クルマが無駄な動きをする感じ。
例えば、S字コーナーのような素早い切り返しが必要なコーナーとかで、ステアリングを切り替えした後も反対側に荷重が残っていてちぐはぐな動きになる。ダンピングからの復帰がシャープでなく、自分の意思より
ワンテンポ遅れてロールするような感じです。

         

交換時の走行距離は約88000km。サーキット走行が8回程度と、使用条件から見ても、特にダンパーの寿命はとうに迎えているはず。

そんな理由で早くから交換を画策。
ショックはとにかく選択肢が多いのが特徴。さすがにスポーツモデルだけあって、いろんなメーカーから非常にたくさんのパーツがリリースされています。
どんな性能を持つのかは使ってみなけりゃわからんパーツなので、素人判断で選んで購入するのって結構バクチ的なところがあります。

一番確実なのは、新品の純正に交換すること。特にEK9のショックはよくできているので、ヘタな社外品を入れるくらいなら純正で十分だったりします(ホント純正の評価は高い)。
今でこそ私の純正ショックは抜けてしまってますが、購入当初を思い起こしてみると、なんてマイルドかつ引き締まったアシなんだろうと感動した覚えがあるくらいだし。。街乗り+ワインディングを流す程度なら、純正がベストセレクトだとマジで断言できると思います。それどころかサーキットでも過不足なく走れちゃうんだし(ちょっと柔らかい気もするけど。でも限界がわかりやすくて乗りやすい)。

あまり知られてませんが、ショックの劣化は想像以上に早い

 
         
そう考えると、年数回しかサーキットに行かない私には、純正ショックが一番合ってるような気もします。しかし、純正ショックって結構いい値段するし、どうせ高いお金払うんなら勉強兼ねてちょっと多機能なやつに換えてみようかなーと思い(その方がサーキット走行時のセッティングも楽しめるし)、1年以上かけていろいろ勉強&検討してきました。      
     

購入するタイミングは、ホームコースの筑波1000でこれ以上タイムが上がらないってとこまでいってから。純正の限界を感じたところで初めて交換してその性能がわかるというもの。闇雲にパーツ換えて何が良くなったかわかんないんじゃ仕方ないもんね(それにそういうやり方の方が面白いし)。

この冬に純正ショックのまま筑波1000を走り込んで、限界タイムが見えてきた時点で新しいショックに交換するという計画。結果、エンジン給排気足回りすべてノーマル(ホイールのみ交換)+タイヤRE-01(5部山以下)という条件で、45秒5がひとつの壁になって見えてきました。

  ここらで純正アシの限界かな?もうひと夏越すにはちょっとツライし・・・ということで、交換を決意。
かねてから検討していたショックを購入し、取り付けにかかることにしました。
 
                   
・・・・・・
 

Chapter 2 ショックを選ぶ

ショック交換と一言で言っても、方法は様々。ダンパーのみ交換、スプリングのみ交換、ダンパー&スプリングをセットで交換、その他にも減衰力調整式にするとか車高調整式にするとかアッパーマウントをピロにするとか、いろんな選択肢があってとにかく選ぶのが大変。
とにかく適当に選んで失敗することだけは避けたかったので、まずは
ショックに何を求めるかをよーく考えました。

私のEK9はご存知の通り、快速ワインディング仕様といったカンジで、基本的にはテクニカルな山道なんかを気持ち良く走ることを主目的に使用してます。そこに遠出したり、知らない道を求めて走ったりするのが加わることが多いので、あんまり極端に乗り心地が悪いもの、車高が下がりすぎるものは避けたいところ。たまに行くサーキットでの運動性能を上げたいので、ある程度のスポーツ性能も確保しておきたいところ(純正を下回るようなスポーツ性能では元も子もない)です。

これだけでは数あるショックから希望のモノを見つけるのは難しいので、ネットを駆使して情報を集めました。
こういうときメーカーのHPを見るより、実際のユーザーの生の声が書き込まれるページを見るととても参考になります(メーカーのページもそれなりには参考になりますが、当然
イイことしか書いてないので・・・)。
EK9オーナーが集まるサイトで情報をたっぷり集め、候補を絞り込んでいきました。

                   
   

情報収集の結果:
・ショックの性能は値段に比例する
   →安物買いの銭失いに陥りやすい
・ピロアッパーは(競技に使わないなら)必要ない
  →純正アッパーマウントを流用した方が、ボディにも優しい
・後々のことを考えると、オーバーホールできるショックが良い
  →抜けてしまったときにも新たに買い直さなくて済む
・仕様変更できるものがベター
   →自分の走りのスタイルに応じてステップアップできる
・車高調整式の場合、全長調整式の方がセッティングしやすい
   →高価ではあるが

   
                   
 

ダンパーに関することばかりなのは、スプリングはとっかえひっかえしてセッティングするものだからだと思います。後から気軽に換えられるスプリングは、最初はあんまり気にしないでいいみたい(安価なので、気に入らなければ後から別に買えばいいし)。

また、EK9オーナーに支持されている(装着している人が多い)のは、

 
                   
    ・アペックス/N1ダンパー
・オーリンズ/PCV
・クスコ/コンプZERO2
少数派っぽいけど評判のいいもの:
 ・ビルシュタイン/山野スペック
 ・ジール/ファンクション
 ・HKS/ハイパーマックス
 ・バーディクラブ/レーシングスペックダンパー
 

てとこでしょうか。(以上はあくまでネットサーフィンから得た印象に過ぎないのであしからず)

価格帯的に、レアさを求めて人の付けていないものを選ぶのはチャレンジャー過ぎる(笑)ので、なるべく多方面から高い評価を得ているものを選ぼうと思いました。

   
 

また、現状(純正ショック)の運動性能で改善したいこととしては、

・ロールをもう少し減らしたい
・それと関連して車高も少し下げたい

当然、それに伴ってスプリングレートや減衰力も変わってくるけど。


新しいショックに求める性能として
重視したいことは、

・ワインディングで気持ち良く走れる運動性能
  →最優先事項
・一般道で不快でない程度の乗り心地
  →基本はストリートなので、ただ固いだけのショックは遠慮したい
・ツーリング中どんな道を走るかわからないので、それなりの車高は確保できること
  →レーシングカーのように車高を落とすつもりはない
・減衰力を調整できた方が楽しいかも
・キャンバーのことを考えると、車高調整式の方がいいかも
・社外品は間違いなく純正より固くなるので、せめてアッパーマウントは純正を流用したい
  →ピロは私の用途では不要と判断

     

てな具合にアタマん中を整理して選び抜いたのは、、、「オーリンズPCV車高調整式コンプリート」でした。
選んだ過程までいちいち説明してるとさらに前置きが長くなるので省きますが、単純に以上の用件を一番多く満たしてるように思えたのがコイツでした。

車高調整式ショック(以下「車高調」)のわりに乗り心地の評判が良く、それでいてスポーツ走行時の性能もしっかりと確保されているあたりの懐の深さが決め手となりました。車高はもちろんのこと、減衰力も調整式(オーリンズ伝統の20段調整)、オーバーホール&仕様変更可能(実績も多く確実)。全長調整式でなく、ヘルパースプリング式なのがちょっと残念ですが、それ以外は希望をほぼ満足できるスペック。ネット上を調べてても使用者が多く、競技やってる人からそうでない人までいろんなタイプのオーナーが勧めているのも大きなポイントでした。

不要と判断したピロが付属していますが、ショック単体でも購入できるので問題ない、ですが、ショックを購入するのは初めてなので、スプリング等取り付けに必要な部品がすべて入ったコンプリートキットを選択。ピロは必要になる時までしまっておくことにしました。

     
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