Let's! オイル交換



メンテのページにも書いた通り、オイル交換はカー用品店のオイル会員(年会費500円位でオイル交換工賃が無料になるというシステム)になってやってもらった方が全然ラクだし安いです。

それでもあえて自分でオイル交換をするのはナゼか?

オイル点検&交換はクルマのメンテの基本中の基本です。エンジンの調子を良くするのも悪くするのもオイル次第と言っても過言ではありません。極端な話、変な改造とかしないでオイル交換さえしっかりやっていれば、10万kmだろうが20万kmだろうがエンジンは性能を維持できると思うのです。これは旧愛車のEG4シビックが、オイル管理の徹底の結果、走行距離126,000kmの間、エンジンに関する不調が全くなく最後まで好調だったという教訓から得た私の持論です。
それくらい重要で基本的なメンテだからこそ自分でやるのです。オイルを管理することは、そのままエンジンの調子を把握することになるので、具合の良し悪しを敏感に感じ取れるようになります。だから、何か不調が起こったとき、それを早期に発見しやすいというメリットもあります。
また、オイル点検&交換は定期的にやらなければならないので、クルマの状態をチェックする機会が自然と増えることになります。そうすれば、エンジン以外の不調、例えばブレーキがもうないとかドライブシャフトブーツが破けたとかが発見しやすくなり、故障して出費がかさむといったようなことを未然に防ぐことにもつながります。

労力と少量の出費が必要ですが、こういう理由からも、ぜひオイル交換にトライしてみることをオススメします!



でわでわ、ここからは1059流オイル交換の紹介です。
はっきり言って、普通にネジを回せる人なら誰でもできます。さあ、あなたもぜひやってみましょう!

まず、オイル交換に必要なものについて。

1.油圧式ジャッキ
車載のジャッキではキケンなので、2tくらいの油圧ジャッキを使う。第一、車載ジャッキは疲れる。油圧はラク。日常的にメンテする人は持っておいた方が無難。ホームセンターやカー用品店で2000〜3000円位。

2.ウマ
ジャッキアップした車体を支えるもの。車体の下に潜る際は絶対に必要。当然2つないと意味がない。大抵2個セットで2000円位。ホームセンターやカー用品店で。

3.廃オイル吸収パック
天ぷら油のように固まるわけではないが、廃オイルを燃えるゴミに出せるので便利。4リッター用で事足りるハズだが、大抵4リッター用では吸い取り切れないので、6リッター用あたりを使う。ホームセンターの方が安く、私が使うのはマツキヨで298円のやつ。
また、廃オイルはガソリンスタンドに引き取ってもらうことも可。パック代が浮くが、スタンドまで持っていくときにこぼれないようにするのが面倒なのと、ガソリン入れなきゃ気まずいのがタマにキズ。

4.オイル
当然新しいオイルも用意しておく。必要になる量は説明書で調べる。EK9の場合、4リッター缶残らず注いでちょうどイイ量になる。大抵抜け切らないので、指定量よりは少し少ないくらいでいい。とは言っても、市販オイルは1リッター缶と4リッター缶、20リッター缶しかないので、あんまり中途半端にオイルが必要なクルマはお店でやってもらった方が・・・。
ちなみに余ったオイルは継ぎ足し用(特に古いクルマはオイルを消費する場合がある)にとっておいてもいいが、酸化すると性能が落ちるので慎重に保管しておきたい。

5.オイルフィルター&フィルターレンチ
オイルフィルターも交換する場合は、それも用意する。純正品で1100円、カー用品店で900円位だったかなぁ。私は行きつけのショップで純正品を3個1000円で購入。安い!
フィルターレンチは自分のクルマのフィルターに合うサイズのものを用意。私のはKTCのいいやつなので1600円。エーモンとかの普及品ならもっと安いはず。あとラチェットレンチもいるよ。

6.ブレーキクリーナー
本来は油分を嫌うブレーキまわりの脱脂のためのケミカルだけど、オイル汚れをキレイにするのにも使える。これはメンテの必需品なので、ブレーキをイジらなくても1缶は持っておきたい。KUREのブレークリーンなら、ホームセンターで580円。あと今回使わないけど、同じくKUREの5-56も必需品。

7.メガネレンチ
オイルパンのドレンを回すのに必要。ホンダ車の場合は17φ。各メーカーで大きさは若干違う、のかな?

8.ドレンパッキン
ドレンとオイルパンの間に挟むワッシャー。忘れやすいけど絶対必要。カー用品店で2個240円。純正品の方が安そうだが、買ったことないので知らない。メーカーごとに適合するものを選ぶ。

9.ペットボトル(1.5リッター or 2リッター)の上半分
ペットボトルをカッターで半分にカットして、そのうち上半分を使用。これが抜群に使いやすい漏斗になるのです。

10.キッチンペーパー
どこの家の台所にでもあるキッチンペーパー。キッチンペーパーは油を吸い取るためにあるものなので、オイル関係のメンテには至極便利。チリ紙やタオルのように毛羽立たないのもいい。2本100円位なので、ばんばん使えるのもいい。私のクルマには常備されている。

11.ダンボール
寝転がれる程度の面積のダンボール。車体の下に潜るときに何か敷かないと痛いでしょ。新聞紙でもいいけど、痛いし風で飛んでいくので、やっぱダンボール。体を滑らせやすいのもいい。

12.軍手
これもメンテの基本。どこにでもあるものだから確保しておこう。



オイル交換とは、今入っているオイルを抜いて、新しいオイルを入れる。ただそれだけのことです。だから、まずは今入っている古いオイルを抜くところから始めます。

オイルは車体の下に潜らないと抜けないので、まずクルマをジャッキアップ。

フロントの下部にはジャッキをあてるポイントがあるので、必ずそこにジャッキの皿をあてる。じゃないとへっこんじゃうので注意。

シビックの場合はここ。出っ張ってるので、わりと簡単にわかるはず。ないクルマは、ミッションケースにあてて持ち上げる。


ある程度上げたら、前輪のすぐ後ろにあるタイヤ交換の際のジャッキアップポイントにウマをかける。ここはどんなクルマでもあるので、間違えずにかける。
ウマは高い方が作業しやすいが、EK9のように車高の低いクルマはジャッキを目一杯上げてもこの程度しか上げられない。作業できないことはないが、体型によってはちょっと苦労するかも。


ウマをかけたら、ジャッキを下ろしてウマに荷重をかけておこう。
ウマをかけないでジャッキで上げたまま車体の下に潜るのは厳禁!!絶対やってはいけません。ナゼかって危険だからに決まってるでしょう。ジャッキなんて不安定極まりないので、何かの拍子にぐらついたらそのままクルマに押しつぶされてしまいます。そしたらまず確実に死ぬので、ウマはちゃんとかけましょう。

ウマでちゃんと車体が支えられていることを確認したら、ダンボールを敷いて車体の下に潜ってみよう。そしたら、エンジンの真下にあたる部分に黒い箱のようなものが付いているはず。

これがオイルパンで、エンジンを循環するオイルが最後に落ちてくる場所。ここからさらにポンプによって吸い上げられていく。そういう機能の場所。
もしこのオイルパンがへこんでいたり変形している場合は、即ディーラーに持ち込むこと。オイルが正常に吸い上げられなくなって、エンジンが焼きついてブローしてしまいます。下回りの中でもっとも突き出している割にはかなりデリケートな部分なので、打ちつけたような記憶がある人はチェックしときましょう。

話がそれたけど、このオイルパンにドレンが付いているはず。これを外してオイルを抜きます。
けどその前に準備をしなければ。
まず、オイル吸収パック。

  
製品によって吸収力が結構違うんだよな。けどまあ、安いやつでいいと思う。

あと、オイルフィラーキャップを外しておく。不純物が入ると困るので、完全に開ける必要はない。要はオイルが抜けやすくするためなので、空気が出入りできればいい。


いよいよオイルを抜きます!

メガネレンチでドレンを緩める。硬くてどうしても緩まないときは、無理せず5-56などの潤滑剤を吹く。ボルトなめたら悲惨だよ。

緩んだら、あとは手で回す。
さっき用意したオイル吸収パックを真下に置いて、ドレンを外す。
あ、このとき軍手は外すこと。どうしてもオイルが指先にかかるので、オイルが熱いとヤケドしてしまうから。その日まったくエンジンをかけていないのなら、オイルは冷えてるから別につけたままでもいいけど・・・。いい習慣を付けるためにも、軍手は外そう。

ドレンが外れると、汚れたオイルが一気に流れ出します。


オイルが抜け切るのを待つ間に、オイルフィルターを外しておこう。

オイルフィルターは、エンジンオイルに含まれる不純物をこし取る役目を担うパーツ。通常、オイル交換2回につき1回交換すれば良いと言われているので、必ず交換する必要があるわけではない。
いつ交換したかわからないような場合は、フィルターが目詰まりを起こしているケースが考えられるので、そういうときは交換した方がいいと思うな。

   
オイルフィルターは円筒状の形をしている。
エンジンブロックの側面についているけど、クルマによってその位置はまちまち。EK9の場合は、エンジン後方、つまり室内側の側面にある。
左の写真が上から覗いた状態で、右は下から覗いたところ。下から探した方が見つけやすい。つまり上からは手が入れにくいってこと。

オイルフィルター全体がボルトの役割をして固定されているので、フィルターをすっぽりかぶせるようなレンチで緩める。皿状のレンチをラチェットにくっつけて使用。
大きさが変えられるレンチを使ったこともあるが、使い勝手は良くなかったので、ちゃんとフィルターの大きさに合うものを用意した方がいい。どうせ1度買ったらずっと使えるものだし。

レンチをかけて緩める。そんなに力をかけなくても簡単に緩むはず。なぜなら、取り付けるときは手でぐっと締めてるだけだから。
手は入りにくいかもしれないけど、上から突っ込んでやった方が緩めやすい。

緩んだらあとは手でくるくる回して外す。フィルター内に残っているオイルがこぼれるので、上から取り出した方がいい。顔にかかったりしたらブルーだし。

外せました。


今回は冬に行っているのでオイルが硬く、なかなか抜け切ってくれません。
缶コーヒーをすすりながら小休止。
夏場ならわりとすぐに抜けるんやけど。

早く抜くひとつの方法として、交換前にエンジンを数分回してオイルを暖めて柔らかくするというやり方もあります。けど、オイルが上の方にまわってしまい、それが滴り落ちてくるのに時間がかかってしまって結局同じことなので、私はやりません。

このときついでに下回りの点検をやっておくのがオススメ。クルマの下に潜るなんてしょっちゅうやることじゃないからね。
シャシーのサビ、へこみ、液体の漏れ、ドライブシャフトブーツの破れなど、直せなくとも異変をいち早くキャッチしておきましょう。



オイルを全量抜くことはオーバーホール(分解)しない限りムリなので、ぽたっぽたっとなるくらいになったら、それで抜けたことにしましょう。

さっきオイルパンから外したドレンのパッキンを交換。
これはケチらずに必ず交換する。このパッキンがドレンを締め付けたときに潰れ、圧着してオイル漏れを防ぐ仕組みになっている。再利用すると潰れないので圧着せず、オイルがじわじわと漏れ出す(経験済み)。気が付かないとオイル不足でエンジンに良くないことが起こるので、たかだか100円そこそこのもの、交換してしまおう。

ドレンまわりとオイルフィルターから下の部分がオイルまみれになっているので、ブレーキクリーナーで洗浄する。
オイル汚れがそのままになっていると、漏れているのかそうでないのか判断しにくくなってしまうし、見た目もよろしくないので、シューッとやっておこう。
ただし、あまりゴム系の部分には吹きかけないように。ゴムにはあまり良くないようなので。


ドレンは手で回せるところまで回して、最後だけメガネレンチでキュッと締め付ける。怪力をかける必要はないので、動かなくなったらそれで十分。

次に、オイルフィルターを交換する場合は、新しいのを取り付ける。

新しいオイルフィルターの、エンジンブロックとの接合部のゴムパッキンに、新しいオイルを薄く塗る。これはなじみを良くするため。

取り付けは逆に下からの方がやりやすい。
くるくると回して最後は手の力でキュッと締めるだけ。レンチは使わない。正確に言えば、ゴムパッキンがブロックに当たってから4分の何回転とかあるんですが、ようわからんし手分量で問題なさそうなので、こうやってます。


ドレンとオイルフィルターを締めたら、ジャッキアップを解除。一度ジャッキで持ち上げて、ウマをはずし、静かに下ろす。クルマの下に忘れ物をしないように。
いよいよ新しいオイルの登場!

今回入れるオイルは、SUNOCOのX-POWER(5W-40)。
選択理由とインプレはメンテナンスのページに書いておきます。

フィラーキャップを外し、用意しておいたペットボトル上半分を反対に差し込む。
なぜかペットボトルの口とオイルの注入口がぴったり合うんだよなぁ。
風で倒れることもないし、使い勝手は抜群。

新しいオイルを注ぎます。気持ちのいい瞬間。
万が一こぼれたら、ブレーキクリーナーとキッチンペーパーでキレイにしておこう。


オイルは一気に入れずに、時折オイルゲージで量を確認する。もちろんゲージは抜いた後一度拭き取ってから戻して、もう一度抜いたときのオイル量を見る。オイル量確認の際もキッチンペーパーは便利便利。
オイルゲージはオイルパンの内容量を計っているので、注いだ直後に全量を示しているのではないことに注意。
足りなければ足せばいいだけだが、入れすぎると抜くことはできないので。

私の場合、EK9が4リッター缶全部入れてちょうどいい量になることを経験上知っているのでラクだが、そうでないクルマがほとんどなので、確認は怠らない。

ある程度イイかなと思ったら、フィラーキャップを閉めてエンジンをかける。
5分ほどアイドリングさせてオイルを全体に行き渡らせ、エンジンを止めた後2〜3分後に再度オイルゲージでチェック。

ゲージはメーカーによって様々だが、通常最低量と最高量に印がしてあり、その間までオイルが付着すればオーケーという仕組み。
足りないようならオイルを継ぎ足して、同様に繰り返す。

EK9の場合、フィルターを交換しない場合は4リッター缶で最高量近くまで入るが、交換したときは上の写真あたりまで入る。



オイルが規定量を示したら、めでたく終了。
後片付けもしっかりと。特に廃オイル吸収パックは漏れ出さないようにガムテープでしっかりと口に蓋しておこう。

運転席に座ってエンジンをかければ、エンジンが滑らかに回り、また静かになっていることに気が付くはず。オイルはクルマにとっては血液そのもの。これが新しくなれば、クルマはより健康を取り戻します。



オイル交換、いかがでしたか?
意外と簡単なもんでしょう。途中、経験に左右されるようなところはありますが、私も試行錯誤しながら今までやってきているので、失敗を恐れずにやってみることをオススメします。やっていくうちに、洗車でもするような感覚でできるようになるもんです。

オイル交換をするたびに、クルマへの愛着が湧いていくような気がします。せっかく手元にクルマがあるのならば、それをもっともっと楽しむために、自分の手で世話してみてはいかがでしょうか?




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