1日目 first day

出発前夜だというのに、友人との夕食(おサケは飲んでいませんから)にうつつを抜かして、2時間足らずの睡眠の後に出発。
環八を南下し、東京ICを3:30頃通過。長距離移動を見越して深夜割引対象時間内に高速上の人となり、まずは第一関門突破。まだまだ暗闇に包まれている東名高速をひたすら西へと走るのだ。

 
                       
    思えば、過去の九州へのツーリングでは、九州に行き着く過程をも楽しんでしまおうという主旨のもと、高速道路に早々と見切りを付けて一般道を走っている。
初回の阿蘇ツーリングでは沼津で下りて、後はR1とR2で延々(関西圏は高速でカット)2日間かけて九州上陸。
2回目の奄美大島では、名阪国道から阪神高速を経てR2から山陽道へ、というルート。
3回目の五島列島はその極みで、四日市からR477、R429で津山の辺りまで行って日が暮れて、後は中国道というルート。
というふうに、何かしらイベントを盛り込んだ往路が定番だった。
 
そして今回なのだが、素直に最初からまっすぐ九州上陸まで高速で走り続けることにしていた。
理由は単純で、ETCの深夜割引という制度を最大限利用したいからである。

これまで高速を下りずに九州に向かったことがなかったのは、2万超という高額な通行料金がネックになっていたという側面もあるのだ。
それが今年は深夜割引が4割引という特典付ってこともあり、これを最大限活用してできるだけ費用を抑えようっていうのも、高速で行っちゃえの明確な理由だったりする。
                 
いやまぁそんな思惑もありーのっていう具合にしといて、とにもかくにも走る走る。
九州上陸まで約1000km。急いでも仕方ないけど、あんまりノンビリすることもできない。今晩の寝床だってまだ決まってないし(汗

豊田で東名から伊勢湾岸道にスイッチ。刈谷SAで最初の給油。ここまでは定番的かな。
 
           

伊勢湾岸を走り切って四日市で東名阪。ここで事故渋滞にハマる。今年の夏休みの関越でのイヤーな記憶が脳裏を・・・・

電光掲示板にはだいぶ前から表示されてたけど。

事故は起こりたてのようで、数十分進んだところで玉突きした5台ほどのクルマが追越斜線を塞いでいた。
気を付けてよねもー。

渋滞解消後、すぐに亀山JCTが迫ってきた。
ここからは新路線。今年2月に開通した新名神高速道路にスイッチする。初走行。ワーイ。
 
                 
 
 

この高速、スゲースゲー。

鈴鹿山脈をトンネルで一気にぶち抜き、その後も続く一直線の道。
部分的に3車線で、広々感抜群な上にスピードもつい・・・な状態になる(秘

伊勢湾岸道の延長として考えれば納得がいく。何にも無いところを橋とトンネルで一気にズバーンとぶち抜いていくのだ。割とカイカンではある。

それから、まぁおカネのかかってることかかってること。。
橋脚ひとつとっても凝った装飾だし、中央分離帯は石積み(調)だし。
無味乾燥な土木構築物から一皮剥けた景観はなかなか素晴らしいが、今となっちゃちょっと反社会的だよなぁ。
 

そんな新名神は、滋賀草津で名神に合流する。

そのちょっと手前で、地元ナンバーの黄エスに遭遇。特になんだということも無いのに、つい後ろにくっついてしばらく走ってしまった。
黄色と白ってよく見る色だなぁ。

名神に入ったと思ったら、すぐに京滋バイパス。大山崎で再び名神に復帰。
と思ったら、吹田JCTで中国道に切り替える。

     

この時点で朝の9時前で、通勤ラッシュなのか→の先の中国池田IC辺りから渋滞していた。

・・あ、でも今日土曜日か。。行楽渋滞?
でも宝塚付近って、いつもまず間違いなく渋滞してるからな。ルーチンでしょ(意味不明)

渋滞は10分かそこそこで抜けた。何てこと無かった。
山陽道との分岐である神戸JCTを直進し、そのまま中国道で西へと向かうことにする。
距離的には山陽道の方が九州までの道のりは短くなるが、気分的な問題で今回は中国道なのだ。

 

津山IC通過。中国道は、いないんだよねークルマが。

 

中国道を直進し、社PAにてトイレ休憩。ついでに朝食?をとる。その間駐車してあるエスは、マイクロバスの団体さんに大注目されていた。

再び走り出して、津山手前の勝央SAで2回目の給油。クルマからは降りずに、給油のみ行った。
アタマの中の計算では、ここから無給油で九州まで辿り着ける予定。単純に距離で割れば、350〜400kmごとに給油をしていけばいいことにはなるのだが。

勝央SAと言えば、前回五島列島ツーリングの際、寄り道しまくったあげく、夕方になってようやく高速に乗ってすぐに給油&食事をしたところだ。
同じ九州に向かってて、この時間の差は一体。。

今回、中国道を端から端まで走ったわけであるが、結構楽しくて好きになってしまった(^ ^;

瀬戸内側の山陽道に対して明らかにマイナーで、あんまり聞いたことの無い地名のICばかりが登場する(爆)ので、今どこを走ってるのかがイマイチはっきりとしない。
走ってるクルマにはごくたまに会うくらいで、マイペースで孤独のランナウェイ。
それに加えて、基本的に山道なので、おおーーーっていう高速コーナーがガンガン連続する。

楽しくないわけないじゃない(^ ^)

そんな中国道ドライビングであるが、天気がヘンな感じだった。
今年流行り(!?)の局地豪雨に次々と遭遇するのだ。

土砂降りの区間が突然現れたと思ったら、いきなり晴れ間が差す。
降っていなくとも、路面はびしょ濡れで、轍の水たまりを避けながら走る区間も多かった。

       
 

安佐SAでコーヒー休憩。あづい(汗
もう一踏ん張りの意味で、リポD注入。気分的問題ですが。

この辺りからトンネル区間になる。
天気は幾分落ち着いてきていた。

 
 

14:30頃、壇ノ浦PA到着。
いつものように関門橋が見える位置にクルマを停め、降り立って感慨に耽る。

毎度のこと、この位置でさぁ九州!と気持ちを高ぶらせる。
しかし毎度それぞれ、辿り着く時間はまったく異なっている。同じ九州を目指していながら、毎回変化があって飽きないのはいいことだ。

周囲のクルマも山陽道と合流して多くなり、駐車しているクルマの数も多い。
PAの売店と食堂が一体になった狭い店内は、いつものようにごった返していた。
いつぞや食べた「フグ天」が今回も食べたくなり探し回ったが見つからず。ヤメちゃったのかな?

それはそうと、このPAに宿泊施設(ホテル)ができていた。PAから直接利用可能なのはもちろん、一般道からでも利用できるらしい。
こじんまりとしたビジホ風の建物だったが、場合によっては有用かもしれない。

 

関門橋を渡って遂に九州入り。この感慨深さは、そこまでの距離が距離なので、毎度じーんとくるものがある。

小倉東ICで、遂に高速とさようなら。深夜割引がしっかり有効だったことを確認。東京からここまでだと通行料金は2万を超えるが、距離無制限の深夜割引なら何と8000円近くも割引になる!
近郊を深夜割引で走るのとは桁が違うなぁ。(そう考えさせといて高速を使わせる陰謀に引っかかっているような気もする)

国道10号を行橋方面に向かう。途中すぐにセルフスタンドで本日3度目の給油(笑)
もうそろそろ寝床の心配をしなければならなかったが、あまり選択肢は無く、行橋のずっと山奥のキャンプ場にでも行くことに(壇ノ浦PAで調べて)決めていた。

     

行橋市街で夕食の買い出し。youmeタウンというショッピングセンターみたいな所のスーパーで物色。生肉等を買ったので、この時点で得体も知れず予約もしてないキャンプ場で、是が非でもキャンプしなければならないことが決定。
そう腹をくくった直後に大粒の雨が落ち出してきた。。。

県道34号を行くが、寂しいばかりの田舎道。そのうちセンターラインも消え、どんどん山の中へ入っていく道が、九州初日の身には少々心細い。

     

かなり距離を走って辿り着いたキャンプ場は、赤村にある「源じいの森」という所。
村の総合公園?みたいなノリの施設で、園内には結構人がいた。考えてみれば、今日は土曜日である。オートキャンプなど楽しんでいる人がいても、なんらおかしくはない。

キャンプ場はちゃんと受付してもらえた。(シーズンオフの九州のキャンプ場は信用できない)
少々値が張った(テント1張2000円+1人200円)が、選択肢がここしか無いので文句は言えない。
サイトと言うより、公園の中に自由にテントを張る感じだった。

駐車場からさほど離れていないスペースを陣取ってテントを張る。
早く飲みたいのをぐっと我慢して、施設内の入浴施設へ。
同名の「源じいの森温泉」は、なかなか落ち着いた施設に、これまた静かでしっとり感のある特徴的な浴場が印象的だった。お湯そのものよりも、浴室の石の肌触りが気持ち良かった。

入浴してさっぱりした後、テントサイトに戻る。
ここに到着してから、幸い雨は落ちてきておらず、テントを張ったり夕食の用意をしたりするのには支障はなかった。

ビールを飲んで夕食を食べると、一気に眠気が襲ってくる。今日は3時から走り出したのだ。当たり前である(^ ^;

片付けたものを東屋の下にまとめておいて、すぐにテントで横になる。
その日の晩は、降りしきる雨がフライシートを叩き付ける音に時折目を覚ましながらの睡眠となった。

 
プロローグ / 2日目