秋一番! 裏磐梯ツーリング
2002/09/21,22,23


昨夜から降り続いた雨がどうにか晴れたところで最終日の出発。
車内に硫黄のニオイを充満させながら土湯峠を目指す。

新野地温泉からほんの数分で土湯峠。で、そこには今回一番走るのを楽しみにしていた磐梯吾妻スカイラインの入口があります。
全長がかなり長く、裏磐梯でももっともスケール感のあるワインディング。どんな景色が待ち受けてるんだろうと、ひとり胸を高鳴らせます。

    
前半は片手に裏磐梯を望みながら、適度な曲率の低中速コーナーをクリアしていく。リズミカルなハンドリングが心地良い。
高所感がかなりあって、展望のスケールも大きい。スカイライン入口はまだ雲の中だったが、すぐに視界が晴れ、路面も湿っている程度になって走りやすい。時折EK9を停めて眺望を楽しむ。走っているクルマもまだまばらだ。

コーナーが連続する先ほどの区間から一変して長いストレートが続く区間に入る。
ドン突きにはヘアピンコーナーが待ち受けているので、4速から3、2へとリズムよくシフトダウン、最適なラインをトレースして次のストレートに向かって加速する。
4速から巡航のため5速に入れられる長いストレートもあって、相当スピードがのる針葉樹林帯のこの区間。路面のうねりがすごくて、足まわりの良さが問われます。その点、EK9は市販車としては絶妙の足まわりを持つクルマ。まさにワインディングスペシャル。こういう道が実に楽しいクルマです。

このストレート区間を抜けると、針葉樹林帯から一変して、山肌が露出した荒涼な景色に様変わりします。その景色の変化に驚いている間もなく、中間地点の浄土平に到着。
その先に延びる山岳ワインディング区間はまさに絶景!でした。

火山性ガスが噴き出してまともに草木が育たない荒涼とした風景。よくアリゾナの砂漠を連想させるような風景だと形容されますが、まさにそんな感じで強烈な印象が残ります。
日本中探してもこういう風景の中を走れる道はきっとないでしょう。ここを走るだけでも裏磐梯に来た価値アリっていうような感動的な場所です。


岩石がごろつく荒涼エリアを抜けると、再び森林帯へ。とは言っても今度は片手に福島の街を遠くに見下ろす高所感溢れる区間になります。
ここからはタイトな低速コーナーが連続し、純粋にドライバーの技術が問われる区間。なーんて解説してるけど、運転して楽しければそれでいいんだけどね。ただスピード出し過ぎには要注意。常識的な範囲でそれぞれ走りを楽しめればいいと思いますです。

高度を下げていくにつれ、ヘアピンコーナーが連続する。対向車に気をつけながら、加減速を繰り返し、キビキビとコーナーを駆け抜ける。

このスカイラインは、本当にいろんな風景とコーナーを持ち合わせているので飽きることがない。距離もかなり長く、一気に走り抜けるにはそれなりの集中力と体力が必要かも。
でも本当に楽しいワインディングだ。心底そう感じたので、料金所手前でUターンして、もう一度全線逆向きに走ってしまった。物好き。

3本目(!)で浄土平付近に晴れ間が差していたので、レストハウスに入り、近くの吾妻小富士に登ってみました。

吾妻小富士には木道を辿ってほんの10分ほどで上まで登れます。ただ、この時は結構寒かったので、防寒の用意はしていった方がいいかも。

てっぺんに登るとこーんな感じで火口が見下ろせます。火口っていってもただの大きな穴なんですがね。
火口の周りを一周することも可能ですが、あんまりの強風で、吹き飛ばされて火口に落ちても困るので、ちょっと歩いただけで引き返しました。

磐梯吾妻スカイラインの遠景。実はこの道路と前日のレークラインを走るのは2回目で、前回はしぎさんと東北旅行に行ったときに訪れました。その時も吾妻小富士に登っています。あのときはほとんど通過しただけだったので、さほど印象は残っていなかったんですが、今回来てみて本当にいいところだと再認識しました。

しぎさんと行ったときのレポートは、PaSSage@TRAVEL@TOUHOKU@3日目 にあります。


さて、磐梯吾妻スカイラインも3本走って大満足。あとはまたまた温泉に入って帰るだけ。スカイラインの福島側の入口にある高湯温泉の人気湯「玉子湯」に足を運びました。

    

渓流沿いで森林浴しながら入れる露天風呂が人気。今回は昼間に訪れたので、さほど混んでませんでしたが、昼過ぎになるとかなり混み合います。
白濁した硫黄泉ですが、前日新野地温泉ですごく濃くていいお湯に浸かってただけに、玉子湯ですら薄く感じてしまった。こっちはどうもお湯で薄めているようなので、個人的には新野地温泉の方がポイントが高いです。旅館もホテル経営っていう感じがするし・・。

左の写真は内湯。ここもかつてしぎさんと訪れた所です。



玉子湯を出たら福島市街に向かって山を下り、東北道福島西ICから一気に南下して家路につくことになりました。
連休最終日だけあって、断続的な渋滞に阻まれながらも練馬到着は19時頃。今回の長旅は終了です。

裏磐梯はワインディングと温泉の宝庫。ちょっと長い休みを使って存分に楽しみたい場所です。今回は特に走りたい道を選んで行ってきたので、その辺を最後に改めて紹介してお開きにしましょう。

※料金はすべて普通車料金 全線冬期閉鎖区間あり

磐梯山ゴールドライン 730円 猪苗代湖側から裏磐梯へと抜ける道路。磐梯山を眺めながらドライブが楽しめる。コーナーはタイトだが、それほど厳しいコースではない。
西吾妻スカイバレー 930円 檜原湖北端から山形の白布温泉に抜ける山岳道路。勾配が激しく、超タイトなコーナーが連続する。ブレーキに十分注意して楽しんでもらいたい。
檜原湖周遊道路(県道2&64) 無料 2号の区間はクルマが多いが、メリハリのあるドライビングが楽しめる。64号には1.5車線の区間が残る。常に檜原湖が望めて楽しい。
磐梯吾妻レークライン 930円 国道で迂回できるので、あまり人気がない道路。しかし紅葉シーズンは中津川渓谷に行くクルマで混雑しそう。私が行ったときはバイクの走り屋が多かった。
磐梯吾妻スカイライン 1570円 裏磐梯でも圧倒的なスケールを誇る最高のワインディング。様々な景色、多種多様なコーナー、料金分の内容は十分にある。裏磐梯を訪れた際は、ぜひじっくりと楽しんでもらいたい。中間点の浄土平駐車場は有料(410円)。





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