Treck & Drive !! 美ヶ原&ビーナスライン          2002/06/07



初夏の陽気が続く6月の初旬、今年2月からめでたく無料化と相成ったビーナスラインを走るために、蓼科高原と美ヶ原に向かいました。高速を利用すれば日帰りも可能な距離ですが、せっかくのビーナスライン、混雑を避けるためにわざわざ1泊(いつものキャンプ)してじっくり楽しんでくるつもり(!?)でした。


国道299号(正丸峠〜志賀坂峠〜十石峠〜麦草峠)を攻める

東京からビーナスラインの入口まで行くには、中央高速で茅野まで行くのが一般的。それでは単純過ぎる(いつもこの思考だな)と思い、前々からあるルートで行くことに決めていました。
それが国道299号線。埼玉県入間市から延びるこの国道は、いくつもの峠を越えながらビーナスラインの起点がある長野県茅野市に到達して終点を迎えている。特に意味はないけど、何となくこの国道をひたすらたどって目的地に行ってみたかったので、まずはひたすら299を走って行きます。

都内から通勤ラッシュ(平日だった)を抜けて、飯能あたりで299に合流。いきなり秩父に抜けるワインディングが続く。山間を渓流沿いに抜けるこの道は、比較的道路が広く交通量も多い。すでに何回も走行済みなのでさほど思い入れはないのですが、この日は晴天と相まって、奥武蔵の山々の緑がとても印象的。かつては正丸峠というタイトな山道だったこの区間ですが、今はトンネルで一気に秩父に抜けるのみ。
秩父を抜け、田舎道を淡々と走っていくと、道は狭い登坂路になる。志賀坂峠は埼玉県と群馬県の県境。峠を越えるとすぐの道路沿いに、恐竜の足跡のついた岩がある。

言われなきゃわからんね。
周辺は渓流釣りで賑わってました。

国道462号に合流すると群馬県最南端の上野村に入る。山間の奥地といった感じでとても静かなところだ。ここから十石峠を越えて長野県に向かう。
地図上では299号で峠を越えることが可能なように描かれているが、事前の調査によると(ツーリング前の道路調査には余念がないのです)、十石峠の群馬県側、つまりこちら側は未開通区間で、黒川林道が代用されているとのこと。しかもこの林道が何年か前の災害で未だ復旧していないという情報を事前に得ていました。道の駅で訪ねると確かに通行不可能とのこと。じゃあ長野県側には行けないのかというとそうでもなく、迂回して抜けることが可能です。道の駅のおばちゃんも勧めていたもう1本の林道で黒川林道をショートカットし、十石峠を越えることに。

林道なのでお世辞にも走りやすいとは言えない道で、すれ違いが難しい1車線の道。かなり高度を上げた時点で299に接続するが、道路状況は変わらず。斜面が崩れて道に土砂が覆い被さったままになっていたりしてかなりワイルド。対向車に気を使いながら小さなコーナーをひとつひとつクリアしていく。

ようやく十石峠の頂上に出た。そこには怪しげな塔が。一応展望台らしい。

駐車場では若干の登山者が休憩をとっていました。

標高1351m。さすがにいい眺め。

かなり山深い所のようで、国道と言えどもすれ違う車は皆無。狭くてとてもじゃないが状態が良いとは言えない道路だけど、それなりに走りは楽しめる。天気が悪かったり夜だったりすると相当心細いとは思うけど。


さて、十石峠を駆け下りるとやがて千曲川の流れに沿う八千穂村の町中に出る。いったん平らなところに出たという感じで、お次は八ヶ岳東側の山麓、八千穂高原に向かって再び勾配を駆け上がります。
今度はさっきの十石峠よりは随分走りやすい2車線のワインディング。しかも比較的長い直線から一気に車速を落とす低速コーナーが連続する、走り甲斐に満ちた道路。ここぞとばかりにEK9にムチを打つ(と言っても安全第一よ)。


爽快な景色を楽しみながら、森の中へ吸い込まれるストレートを加速する。小刻みなコーナーを回転をキープしたままクリアし、再びストレートへ。3速ホールドのまま加速して低速のヘアピン区間へアプローチする。ブレーキングを開始し、ヒール&トゥでギヤを2速に放り込む。コーナーのライン取りに集中してステアリングを切り込み、脱出ラインが見えたところでアクセルをゆっくり開けていく。タコメーターはレッドゾーン目がけて一気に跳ね上がり、EK9のコンパクトなボディを軽々と加速させる。6000rpmを超えるとエンジン音が切り替わり、同時に突き抜けるように鋭い加速感が全身を貫く。

言葉ではなかなかうまく表現できないこの快感。コースとクルマの動きがうまくシンクロできた時ってとにかく最高なんだよなあ。EK9はそれができる数少ないクルマだし、とにかくこういう道を走らせるのが楽しい。別に速いからいいんじゃなくて、運転することが純粋に楽しいクルマだなぁと改めて実感。キビキビとした運動性、気分を高揚させてくれる演出など、今時のクルマにはないDriving Pleasureをストレートに感じさせてくれるクルマです。その分同乗者には理解が必要ですがね、フッ。


    
やがて標高2000mを超え、頂上の麦草峠では2127mに達する。国道では2番目に高い峠。眺望は得られないけど、ここまでのテクニカルなワインディングには満足。意外と走っているクルマも少ない上、スケールも大きいので、かなりポイントが高い道でした。

麦草峠の駐車場にEK9を停めて散策。
2000mの空気はやっぱり清々しい。いつも新宿の生ぬるい空気ばっかり吸ってるからな。生き返るぅ。
30分ばかり歩くと白駒池。
ほとりはロッジやらキャンプ場で、あんまりキレイなとこじゃなかったな。


299を蓼科高原側に降りていくと、そこはありがちな別荘地。商業色が強く、八千穂高原と違ってかなり人の手が入った状態だ。茅野市街に入っていく前で、長かった299号にお別れ。ここからは県道192号を使って白樺湖にアプローチする。
この192号は一応ビーナスラインの区間に含まれているが、従来から無料区間だったため、沿道はすっかり別荘地として開発されている。静かな高原という感じではなく、どっちかって言うと街中を走ってるかのよう。そんな中で素朴な公共浴場を見つけたので入ってみることにしました。

   
蓼科温泉公共浴場ですが、なりはただの大浴場といった感じ。けどその大きな浴場を独り占めできて、なかなか気持ちいい。同じ蓼科温泉なら近くにある「石遊の湯」がオススメっぽいですが、空いてるとこならここは穴場だね。




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