明るい日差しと規則的な波の調べに目を覚ます。テントから這い出すと、すぐに白い砂浜と透き通った海がある。 まだ夢を見ているみたいだ。。 |
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遂に青空が広がった。雲ひとつない澄み渡った空に、太陽が徐々に昇り始める。 イマイチぱっとしない天気だった昨日とは比べ物にならないほど、明るい色彩が展開し始める。海はますます蒼く透き通り、砂浜はますます白さを増しているかのよう。 |
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朝食に飯を炊き、腹ごしらえが済んだところで、いよいよシュノーケル片手にプライベートビーチ(のつもり)へGO! 海水が触れた瞬間は冷たく感じるものの、一度触れてしまえば全く問題なし。むしろ海中の方が暖かく感じられるほどだ。 |
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屋鈍海岸にはいくつかの岩礁が頭を出している。潜ってみると、浜辺で見ているより深さがあって大きな岩だった。 近づいていくと、無数の小さな魚が群れをなして泳いでいた。その数が尋常じゃない。口開けてると入ってきそうなくらい(イヤほんとに)。 |
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その他にも、熱帯を思わせるトロピカルな色彩の魚が岩の周りを取り囲むように泳いでいる。 こんなにお手軽に南国の海を満喫できるとは・・・。楽園の名に相応しい、素晴らしいビーチだ。 |
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テントを張ったまま、珍しくのんびりと朝を過ごした。 陽が昇るにつれて、海の蒼さがどんどん深くかつ明るい色彩になっていく。花は咲き、蝶が戯れる。 そんな世界にクルマで来たということが(自分でやっておきながら)信じられない。 |
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こんな素晴らしい海なら1日中潜っていても飽きなかっただろうが、今回はあくまで奄美をドライブすることを主眼とした旅なのだ。
名残惜しいけど、自分だけのこの楽園に別れを告げなければならない。 この日本の中で、秘密のお気に入りスポットがまたひとつ増えた。 |
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県道627号を戻り、更に県道79号を今度は宇検村の方へ向かう。 宇検村の中心部には、総合運動場やら福祉センターやらがあって、それなりに人が集まって住んでいる。ここを通過して、県道79号を更に突き進む。 この県道79号という道は、古仁屋から発して、宇検村、大和村を通り、最後には名瀬市に到達する。その間、奄美大島の北西岸をなぞるように走っている。 |
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まずは焼内湾に沿って海岸をなぞっていく。 時折現れる集落以外は、緑と青のみが視界を覆う。が、アスファルトもしっかりと主張している。 案外しっかりと整備された道で、地図で描かれる細さとは随分かけ離れているような気がする。 |
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焼内湾と別れを告げると、道路は一旦山の中へ。濃い緑に覆われた山中をどんどん登っていく。 | |||||||||||||||||||||
あれあれ?どこまで登ってくの?海沿いの道じゃなかったの〜?って不安になるくらいガンガン登り続けてようやく峠を越えると、遥か眼下に蒼い海。 | |||||||||||||||||||||
ここからイッキに下って今里の集落へ。思いもかけず、かなり気合いの入った峠越えをしてしまった。 |
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今里を過ぎると、ようやく狭い道の登場。 とは言っても、中央線が描かれていない程度なので、ブラインドコーナーで幾分多めに注意を払えばいい程度。 交通量は多くないけど、引っかかってしまうと長い。 |
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名音トンネルを潜って振り返ると、そこには目を見張る絶壁が。 |
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足下の海はますますエメラルドグリーンで、もう表現する言葉が見つからない。キレイ過ぎる。ただそれだけ。ボキャ貧だなぁ。 | |||||||||||||||||||||
戸円の集落を通過してぐいーんと高度を上げていくと、今来た道を見下ろせる展望公園があった。 | |||||||||||||||||||||
くはーー、もう何て言ったらいいかわかんないよ。すげー、キレイだー、涙出ちゃうよー。(表現することを放棄しました) 真下にはサンゴ礁が広がっている。 |
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余韻に浸りすぎて大和村を知らないうちに通過し、気が付くと再び山道を走っていた。峠付近で名瀬市に入る。 この県道79号という道は、地図では一見、延々としたシーサイドロードなのだが、走ってみると、海あり山ありでワインディングとして素晴らしい。 奄美No.1のワインディングロードとして是非一押ししたいルート。 |
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長かった79号も終わりに近づいた頃、大浜海浜公園の入り口があったので立ち寄ってみた。 | |||||||||||||||||||||
ここの見はらし広場っていう名前の駐車場からの眺めがまた素晴らしい。海岸に沿って延々と広がるサンゴ礁が一望できる。 | |||||||||||||||||||||
南国を満喫できる駐車場の造りもなかなか捨て難い。この後の予定を立てつつ、暫くのんびり過ぎ行く南国の時間を楽しんだ。 | |||||||||||||||||||||
名瀬に戻ってまずは給油。 さすがに高かったが、窓拭きはもちろんタイヤ洗いに加えてなぜか食器洗い用のスポンジがオマケにつくという、本土とはちょっと質の違うサービスが印象に残るスタンドだった。 |
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昨日走った国道58号を再び南下。新和瀬トンネル手前で旧道に入って、トンネル開通以前の峠道で走りを楽しむ。 木陰となる部分では、蔦系の植物が道路を半分埋め尽くしている。2車線でかつての国道の面影は残すものの、マトモな路面は思った以上に狭い。 |
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峠を過ぎて本道に合流し、やがて住用の道の駅に辿り着く。 道の駅で見所の情報を仕入れる。近くの山中に滝があるみたいだ。ツーリングマップルには載ってないが、大体の場所を覚えて出発。 ところが、滝への道は未舗装で荒れ放題の砂利道。どんどん道は狭くなり、完全な1車線の道になったところで引き返すことにした。 |
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国道に戻り、昨日のマングローブ探検の桟橋のある所で、県道609号に折れる。 これまたカヌーツアーを営んでいる奄美アイランド(ここが一番メジャーみたい)を通過し、海岸線をどんどん突き進む。 |
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岩抱きカジュマル 根っこで岩を抱え込むようにして成長したカジュマルの木。 |
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トビラ島 市、っていう名前の集落の沖にある小さな島。その昔、喜界島から流れてきたそうな。 ところでここに辿り着く直前に、もうもうと砂埃が舞い上がる凄い大規模な採石場があった。 |
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市からは、嘉徳集落に向かう林道を選択した。 本来ならこういう得体の知れない林道は走らない(何度も言いますが、そういうクルマではないので)のが常なのだが、事前の研究でここは行けなくもないという検討がついていたのだ。 |
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まさにジャングルの道だった。見たこともない植生の森の中を走る。薄暗く湿気の多い道が、ウネウネと続いていく。 | |||||||||||||||||||||
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シダのお化けみたいなのは、ヒカゲヘゴという木性シダ(たぶん) |
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これでカラフルなオウムでもいれば、完全に熱帯ジャングルだ、というのは相方の弁。 まさにその通りかもしれない。 |
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道路標識は、支柱も標識そのものもなぜか木製(林道だからだろうか) ほとんどが同じように割れていて、用を成していない |
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勾配を表す警戒標識が頻繁に登場するけど、なぜか小数第1位まで表示してあってやたら細かい(11.9%とか)。 何の意味があるのかは全くもってして不明。 |
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嘉徳集落 亜熱帯のアジアン集落を思わせる小さな集落。 今回の奄美ドライブは、ずーーーっと元ちとせのハイヌミカゼ流しっ放しで、ドライブの雰囲気を大いに盛り上げた。島唄調のメロディ&裏声がBGMだと、のんびりドライブに拍車がかかる。 |
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嘉徳を過ぎてちょっと走ると、無事国道58号に合流。そのまま古仁屋の港まで走った。 この時点で16時はとっくに過ぎていたが、水中観光船に乗れるか聞いてみたところ、30分発の最終便が今出るところとのこと。急いで切符を買って、桟橋まで走って乗船。 |
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船は大島海峡をヤドリ浜方面へ向かう。 甲板にベンチと屋根だけが設けてある船は、海風がもろに吹き付けてきて気持ちいい。昔、海外の南の島で乗った船もこんなだった。 |
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20分程でポイントに着くと、船中に入るよう促される。 船中ではガラス越しに海中を観察することができる。 |
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海水の色を拾ってしまったため写真では水色にしか見えないけど、実際はカラフルなサンゴが大挙してて圧巻。当然、熱帯のお魚たちも群れをなして泳いでいるわけで、これはどんな水族館でも見れない(当たり前か)素晴らしい海中景観だ。 ここまで凄いサンゴの海を眺めたのは初めて。この海を実際に潜って見てみたいね。 |
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古仁屋に戻って、国道を戻るルートをとる。すぐに地蔵峠の旧道に入って、高知山を目指す。 陽はかなり傾いてきていて、フェリーに乗るまでそれほど時間は残されていない。名瀬まで戻ってお土産を買ったりする時間を考えると、そろそろ名瀬に帰った方が良さそうだ。最後に高知山から大島海峡を眺めて帰途に着こう。 |
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展望台からは大島海峡だけでなく、手前の古仁屋の街と、向こうの加計呂麻島が大パノラマで遠望できた。ちょっと逆光で写真的には苦しいが、たったいま楽しんだ大島海峡の海や、海岸線の道、港まで、一望できる景観は素晴らしい。 | |||||||||||||||||||||
展望台には望遠鏡が設置してあり(こういうのって100円入れて見えるようになるのが常だけど、ここのは無料、いつでも誰でも覗ける)、地元のおねーさん方が「いやーん、私の部屋が見えるー」と騒いでいた。確かに古仁屋の街を歩いている人まではっきり見える。。 ま、こういうのが設置してあって問題にならないのも、おおらかな島の土地柄といったとこでしょうか。。 |
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展望台直下の見事なヒカゲヘゴ |
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国道58号を名瀬まで戻って、ダイエーでお土産を物色した。 名瀬には結構いろんな店があり、ダイエーの他にケーズデンキや牛角なんかもあった。7万人も住んでいる(そんな感じはしないのだが)んだしね(ちょうど佐渡と同じ規模)。 名瀬だったら必要なモノは大概揃うような気がする。 |
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その後、酒屋さんでお酒を物色。 晩酌用に買った「高倉」 |
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てなことしてたら、フェリーの出航時間が近づいてきたので名瀬港に直行。名瀬は鹿児島と違って早めに来なくていいのが助かる。 受付が滅茶苦茶混んでて、こりゃ船内も大変だろうなーと思ってたら、予感的中。二等船室から溢れ出して、イベント室で雑魚寝になった(ロビーにも溢れ出していた)。 |
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とは言え、奄美大島での2日間は凄く密度が高く充実していて楽しかった。走行距離は400kmそこそこだったと思うが、のんびりしてなければもうちょっと走れたかもしれない。 どこでも意外な程奄美の道は良く、安心して走れる。適度にワインディング度も高くて、走る目的でも十分楽しめる島だ。 |
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とにかく何から何まで楽しかった奄美大島。ホント無理してでも来てよかった(2日目は晴れてくれたしね)。 きっとこの2日間のことは忘れないね。 |
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