スケッチ進化論

昨晩AppleStore銀座にて、和田智氏の講演が開催され、仕事も切りよく片付いたので聴講してまいりました。

和田智氏(SWdesign TOKYO)は、日本人有数の世界的カーデザイナー。日産出身で、最近ではアウディのインハウスデザイナーとして、現行A6、Q7、A5などをデザインしまとめあげた方です。
現在は日本でフリーのプロダクトデザイナーとして活躍中。そういう方のお話が、AppleStoreのちっちゃなレクチャールームで聴けるというチャンスはそうそうないですからね。

一応デザインに関わる仕事に携わる者として、一人の単なるクルマ好きとして、興味が尽きない講演内容でした。

議題に「スケッチ」というキーワードが入ってますが、技術的な話はさておき、そのスケッチを介してのコミュニケーション、なぜスケッチすることが重要なのか、デザインとロジックの関係性、カーデザインとアニメの類似性(!)、過去の記憶から生まれるデザイン・・・・・そんなスケッチとデザインに関わる思想をアツく情熱的に語られる姿に圧倒されちゃいましたよ。

一見すると発想を線に移し替えただけのスケッチが、プロダクトとして世に出て認められる過程で、一体何が重要で何が必要なのか?そのための思考法は?
実はそういうことは、モノを生み出す現場では常に意識されてしかるべきことだと思っていて、世界は異なるもののそんなことにいつも悩んでいるのが常。そんな中でも、こうではないか?と信じる部分があり、第一線で活躍する和田氏の思考とかなり通じる部分があったということが感動的で、多少なりとも自信になったのは大きな収穫でした。

スケッチの技術的な話はさておきましたが、、、講演の途中でiPadを使って即興でクルマのスケッチをするというパフォーマンスがあり、一流のデザイナーがどういうふうに絵を描いているのかってまず見る機会がないので、すっごく興味深かったです。
日常的に絵を描いているからこそ、あんな簡単に凄い絵ができちゃうんだとは思いますが、、ちょっと、イヤ凄くマネしたくなりました(^ ^;
ちなみに、一筆目はどこから描くんだろうとめちゃくちゃ興味ありましたが、、予想通り(!?)ホイールでした(^ ^

講演終了後、少しお話しさせていただきましたが、公演中のアツい(本当に情熱的)印象とは裏腹に、とても真摯で控えめに受け答えされたのも印象的でしたね。

どんな考えを持ったデザイナーなのかということに関しては、和田氏の著書「未来のつくりかた」を読んでいただければわかると思います。
本の内容はこの日の講演ともちろん通じていますが、本は多少固い感じがしたので、ラフながらも情熱的な話を聴けたことで、今日からはちょっと違った視点で物事を考えられそうな気分。
非常に貴重な体験でした。
2010/11/06(Sat) 12:01:29 | 日常
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