紅葉の飛騨路、秋色の旅
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昨晩は寒いという感覚が不思議と和らいでいた。 今朝の空気も一段と冷たいが、撤収作業を進める。 朝早くから売店の開店準備に追われているおばちゃんにお礼を言って出発。 |
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白山スーパー林道 走り出したらすぐにゲート(料金所)だった。8時前だけど、ずっと前から開いてたような雰囲気。。。まぁいいやと通行料を払う。 その通行量、何と3150円(普通車)!! |
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スーパー林道と名の付く道路は、得てして環境破壊的な開発である場合が多いような気がする。白山スーパー林道もそういうイメージで、何でわざわざここに林道が必要なの??って思わずにはいられない。 だけど、こうやって走って楽しんでいるんだから、大きな声でこんなのおかしい!って言えないのもまた事実。 それとこの通行料、僕は今後も徴収し続けるべきだと思っている。 ただその通行料が環境保全に使われる仕組みが必須ではあるが・・・(道路建設費用に充てられるんじゃ時代錯誤もいいとこだよ) |
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話が大逸れしたけど(こんなこと考えて走ってる人いないのかなぁ)、ナンだカンだ言って楽しんじゃうのである。 向かう方向が東方向なので、進路方向に太陽があって写真はNG。 |
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僕の下手な写真じゃ伝わらないけど、この道路、物凄く上下にパノラミックな景色が続く。目の前に立ちはだかる山々のスケールがとにかくデカく感じるのだ。 その山肌をやっとの思いで通したような道路がずっと続いていく。 ただそれも圧倒的スケールの風景にどうでもよくなってしまう。 |
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蛇谷大橋 この辺りが紅葉のピークだったみたいだ
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<<< 深く落ち込む渓谷 何もこんな所に道を通さなくったって、って言うような風景がこれでもかと続く |
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この道路、やたらと駐車スペースが現れる。もっと上の方に行くと、律儀にトイレまで用意してあるスペースが複数現れる。 実態は林道なんかではなく、完全な観光道路なのだ。 向こうが白川郷なので、おそらく昼間は観光バスも通るんだろう。 |
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白山スーパー林道沿いには滝が多く現れるが、その中でも一番規模の大きいものが、ふくべの大滝。 規模が大きいだけあって、大きな駐車スペース付。既に停め切れない程のクルマで埋まっていた。 ここから道路は急激にその高度を上げていく。 |
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峠はトンネルになっていた。 これを抜けると三方岩駐車場。岐阜県側の山々を望む景色に一変する。 さすがにこの辺の紅葉はすっかり終わっていて、もう冬支度といった感じだ。 |
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岐阜県側もスカイロードが続く。 白山スーパー林道は立派なワインディングロードだが、走りを楽しむというよりは完全に景色を楽しむ道である。 |
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途中、白川郷展望台というのがあって期待したのだが、展望台というには少々遠く、ハッキリと判別できる程ではなかった。 その代わり、これから走るワインディング度合いが見てとれる。 |
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白川郷は、そこから相当下がってきてようやく見える所があった。 ここから出口まではすぐ。国道に合流するまで2kmばかりあるが、それを走り切れば白川郷だ。 |
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白川郷 飛騨地方の最深部、周囲を険しい山々に囲まれた小さな平地に展開する小さな集落、白川郷。 |
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敢えてここで説明する必要も無いと思う。 ただこの集落の良さは、メインの通りから逸れて裏手から眺める風景にある。 |
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懐古的に楽しむのもいいが、現代になってもその力強さを失わない民家の存在感を楽しみたい。 よくその維持保存の大変さが叫ばれるが、維持する人出がいなくなり、技術を伝承する相手がいなくなったのが原因なのではないかと思う。 |
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白川は人の生活する町である。 せっかく世界遺産に選ばれたわけだから、訪れる人々も真剣にこれからの文化遺産について考えるべきなのである。 ただ見て帰るだけでなく、そういうきっかけにしてこそ世界遺産になった意味があるんじゃないかな。 |
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と、そんな固い話はこれくらいにして、白川郷の秋の景色を楽しもう。 これまで白川郷&五箇山は何度か訪れているけど、いずれも夏休みばかりだった。 今回初めて夏以外の季節に訪れたことになる。 |
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そんな秋の風物詩のひとつ、なのかな。 唐辛子がいろんな所で干してあった。その色合いがあまりにも鮮やかで目を奪われる。 それを穂先のついた稲で編み上げたものが、軒先に吊るしてある。 |
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紅葉に彩られた集落も美しい。 左の写真は寺社にも見えるが、どうも普通の家。 |
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裏通りには、結構古びた茅葺きも見受けられる。 一際年季が入って見えた小さなそれは、慈母堂だった。 |
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その向かい辺りにある立派な茅葺きは民宿を営んでいた。 |
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その軒先にはさっきと同じように唐辛子が干されていた。 駆け足状態での散策の最後に、みたらし団子をオシマイ。 冗談はともかく、行っておいて言うのも何だけど、あんまりに人が来るので風情も何もあったもんじゃなくなるのが心配。 |
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白川側の紅葉がかなり見事だった |
国道360号 天生峠 白川から古川に抜ける道。酷道の峠越えで有名なだけに、心して入り込んだのだが、往来するクルマの多いこと。。 東京や長野方面から来ると、カーナビでは白川郷への最短路はここが表示されるのだろうか。明らかに迷い込んだ風情のクルマがほとんどのような。 |
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前を走るシーマがぶっ飛ばしていく |
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すれ違い困難な箇所が多くあり、渋滞している所もあったのは予想通りだが、意外に路面はキレイな方だった。 これより酷い国道はいくらでもある、というようなレベル。 でも生半可な気持ちでは入り込まない方がいい、ってのも事実。 |
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県道75号 天生〜古川 天生峠を下り切った所で県道75号にスイッチ。 さっきの天生峠よりこっちのほうがよっぽどヤバい。路面は波打ち、路肩は崩れかけ。車高落としてたら走破不能だろう。 |
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飛騨古川 国道41号に出てしばらく南下すると、古川の町に入っていく。 写真は古川散策の中心、飛騨の匠文化館前の広場。 |
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まず目を引いたのがこの大イチョウ。無数の葉を垂らし、地表をも黄色く染めている。 古川の町の移り変わりをずっと見守り続けている、そんな存在感。 |
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古川の町並みと言えば、瀬戸川の水路だ。 ちょうど郡上八幡が湧き出る水と一帯となった街路空間を残していたが、古川もそれに負けてはいない。 同じ飛騨地方に残る水の都として、特筆すべき景観なのだ。 |
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円光寺の脇から白壁の土蔵が立ち並ぶ通りへ。 水路にはコイが泳いでいるが、たっぷりと与えられる餌に少々太り気味。 あんまりにでかくて気持ち悪い程の輩もいたりする。 |
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水路は何も観光地の中を流れているだけなのではない。 所々水路に下りられる箇所があって、そこでは住民が野菜を洗ったりする風景が見られた。 |
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白川では唐辛子だったが、ここ古川では柿だった。 荒城川に突き当たった所で、通りを変えて引き返す。 |
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これはロウソク屋さん。 その店内には今も使用しているであろう工房があった。 不可思議な道具が並んでいるが、一体どのように製作しているのだろうか。 |
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造り酒屋ですね。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今年もいいお酒ができました |
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割烹朝日館。 町並みに溶け込む小洒落た佇まいの建物。そのアプローチには1本の柿の木。 |
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再び造り酒屋。 ひんやりとした建物内には、時間が止まったかのような静寂と趣。 |
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そして大イチョウまで戻ってきた。 古川を散策し終わって、だいたい14時頃。そろそろ帰路に着く頃だ。
そうと決まれば、まずは東に向かわなければならない。 国道471号で北アルプスの麓へ向かい、奥飛騨温泉郷の入口をかすめて平湯温泉へと至る。この辺はさすがに観光地なのでクルマが多い。 |
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安房峠はトンネルを使わずに、今回こそ旧道を走った。 峠を越えて九十九折れで一気に高度を下げて新道に合流。あとは混み合う国道158号を延々松本まで我慢の走行。 松本ICから高速で一気に東京に帰るのが本筋だが、最近中央道づいていることもあって、今回は関越から帰還する気分だった。 |
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そこで、松本から国道254号に入り、松本トンネル、三才山トンネルと立て続けに有料トンネルを抜けて、丸子で国道152号、県道81号を経て国道18号に入り、小諸で最後の給油を済ませて、小諸ICから上信越道に乗った。 藤岡JCT付近で30kmの渋滞という情報を得たので、横川SAで夕食休憩。しばらくのんびりした後走り出したところ、これがズバリ。渋滞がほとんど解消されていた。 関越では少々断続的渋滞はあったが動かない程のものではなく、21時過ぎには無事帰還。
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というわけで、秋の飛騨路ツーリングは無事終了。 せせらぎ街道はそれぞれの季節でそれぞれの景色が楽しめて、いつ行っても満足できるような気がする。 別にせせらぎ街道に向かわずとも、飛騨の山々はどこでも美しい紅葉景色を見せてくれる。
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白川郷の農家で買ったトマトを肴に、古川のにごり酒で今回の旅に乾杯! |
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