3rd day | |||||||||||||||||||
出雲大社 |
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早朝、雨脚の強い中出雲大社へ。伊勢神宮と並ぶ日本最古の神域。ここには古代の空気が今も流れている。
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この天気この時間ではさすがに人は少ない。ゆっくりと大社の雰囲気を楽しむことにした。 |
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長い参道は伊勢とは異なり一直線に。伊勢は川を渡って神域となる自然の中に入っていくが、出雲は平坦で敷地もさほど広くない。 | |||||||||||||||||||
大社造の真髄は、左右非対称の美学。現在のこの社は、参道から歩いてきた時に後方の社が隠れて見えなくならないように、こういう非対称の造りになっている。 左右非対称は大昔、出雲大社が初めてこの世に現れてから続く、大社の主要なエレメント。もっとも最初の大社は、高層神殿だったというのが定説。その高さ、何と約50メートル(くらいだったかな)もあった。高層神殿の憶測図を見るとぶったまげます。こんなもんが古代日本にホントに存在したのか!ロマンだね。 |
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伊勢が日本の美的精神を凝縮した場所だとすれば、出雲には大陸的な要素を感じる。そこに非対称の「はずし」が絡んで、伊勢とは異なった日本的美学が存在してて面白い。 | |||||||||||||||||||
日本一の大注連縄(しめなわ) |
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ちーとお堅い内容になってしまった。何の予備知識もなく書いてるので、個人的な感想程度の内容として受け止めてくだされ。 それぞれの目で見ていろいろ感じ取ってほしいです。 |
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出雲からは国道9号で島根の海岸線をさらに西へ。 大田市から県道30号に入って(市街で少し迷った)、三瓶山の麓へEK9を走らせる。途中県道56号にスイッチし、さらに青看に従って県道286号に折れる。 |
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小屋原温泉 熊谷旅館 |
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この狭路をずんずん進むと突如現れるのが小屋原温泉。知らなけりゃただの山奥の民家か倉庫に間違えそうな商売っ気のない外観だが、列記とした温泉宿である。こんなとこにあるくらいだから、湯治宿だろうけどね。 この宿、部屋が7つしかないのに、内湯が4つもある。で、1つ1つを貸切で利用するのだ。 |
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浴室内はこんな感じ。 |
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あんまり熱過ぎるのはスキじゃない自分にとって、この温度加減が最高に気持ち良かった。泉質も特徴ありで、二酸化炭素を含んだ塩化物泉。肌に気泡が付くあたり新鮮な炭酸泉の証拠だし、飲んでみるとサワっとした感じがする。ぬるめだけど温まり具合がいいのは二酸化炭素泉のおかげ。静かな環境でしとしと降る雨が、寂れた雰囲気を一層情緒豊かにしていて気に入った。 極上の温泉です。 |
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三瓶山 西の原 三瓶山は男三瓶とかの山の総称で、その眺めも結構有名な観光地らしいけど、今日の天気じゃこんな感じ。 |
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千原温泉 |
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さっきの小屋原温泉よりもっと秘湯情緒がある温泉がここ。多分普通の地図じゃ辿り着けないようなところにあるが、石見銀山街道から丁寧に看板がいくつも出てるので、案外簡単に見つけることができた。 山奥って言うより、山中の田畑の隅っこに湧いている温泉、っていう環境にある(山奥と言えば山奥なんだが)。まさに秘湯っていう建物は、一見農家のよう。「千原湯谷湯治場」っていう木の看板が泣かせる。 |
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ここがまた凄い。コンクリートの浴槽が男女それぞれ1つずつなんだが、底のスノコの隙間からぼこぼこと源泉が湧き出てくる。溜まった源泉は黄色に濁ってて、湯船の縁にはびっちり湯の成分が固着している。 千原は先客が多かった。地元の常連さんばかりで、珍しい奴が来たとばかりに尋問された(笑)(どうやってここを知った?とか。秘密基地に迷い込んだみたいだな)。 最後にもうひとつ面白いエピソード。 |
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石見銀山 |
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千原温泉から走ること40分くらい。大正時代に閉山になるまで700年の歴史を誇った石見銀山(の街並み)。 江戸時代には、佐渡金山と並んで幕府の財政を支えた重要な直轄地だったそうだ。 現在は当時の街並みが残る歴史街道として観光地化されている。結構な人出。 |
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銀を採掘していた当時の洞窟(「間歩」という)の一部が公開されていたけど、2,3km歩かなきゃそこまで辿り着かないらしい。行ってみたいとこだけど、この天気じゃ歩くのもヤだな。ということで断念。 遅い昼飯として出雲そば(割り子になってるやつ)を食べたが、、まぁどうってことなかったな。 |
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代官屋敷跡 現在は資料館 |
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石見銀山から温泉津の町まではすぐなんだけど、ここでショートカットしようと思って入った県道290号がヒドかった。 クルマの両サイドに路肩の草が擦れるほどのスーパー狭路。路面は枯葉だらけの荒れ放題。かろうじて舗装はされているものの、枯葉と雨のせいで超スリッピー。枯葉に足をとられて危うく林に突っ込みそうになって焦った。こんなとこ県道にするなよなー。 今回もツーリングマップル頼りに走ってるんだけど、これって基本的にはやっぱバイク用で、クルマでは難しいような道路まではっきり記載されているので注意しなけりゃならない。青森の最終日もそうだったが、地方の3ケタ県道は特に覚悟がいると思う。でもここはバイクも危険だな。滑りすぎるよ。 |
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温泉津温泉 元湯泉薬湯 |
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温泉巡り最後は温泉津温泉の元湯泉薬湯。情緒ある浴槽が特徴の共同湯です。 泉質はここまでに入った2湯と同様塩化物系だけど、二酸化炭素は含まれてない模様。さらにこちらは熱い。ま、これが温泉としては普通なんだが。。 温泉津はかなり人気のある温泉街のようで、近県からたくさんの人が訪れ湯浴みしていた。共同湯としては一級レベルだけど、たくさんの人が入りすぎて若干湯がぬるまっているようだった。朝とかに来ればまた違った印象だったかも。 |
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泉薬湯の斜め向かいには情緒たっぷりの老舗、長命館がある。 この宿、温泉宿にもかかわらず宿内に内湯がなく、温泉はこの泉薬湯に入りに来るスタイルらしい。元来温泉街では宿と温泉が切り離されていて、宿から外湯に出かけるというのが昔のスタイルだった。そういった意味では、古き伝統を今に伝える数少ない宿かもしれない。 |
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温泉津を出た後はひたすら走るー。国道9号を西へ西へ。 浜田を通過し、益田で国道191号にスイッチ。海岸線をさらに西へと向かう。 天気は相変わらずぱっとしないが、この分だともう回復に向かっていきそうだ。 |
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田万川キャンプ場 |
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18時くらいに山口県に入った。入ってすぐの田万川町の道の駅の近くにキャンプ場があるようなので、ちょいと偵察に。 場所は町の日帰り温泉施設の一角の芝生といった感じで、洗い場、トイレ、駐車場も近く、実に快適そう。しかも誰もいない(隣の河川公園にはチャリダーがいたが)。 これはいいキャンプ場見つけた。喜んで道の駅で受付を済ませる。利用料は500円。これでキレイな芝生とトイレが使えるなら安い安い。 |
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サイトは当然濡れてたけど、昨日に比べれば状況ははるかにマシ。 浜田の道の駅で買っておいた名物、鯖の一本寿司と赤テン(唐辛子を擦り込んだ赤い蒲鉾)を頂く。どちらも美味。大満足で就寝。。。(蚊と闘いながら) |
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