滝ノ沢キャンプ場は、安いだけのことはある設備だったが、一人旅にはこれで十分。 昨晩は夕飯中に突然強い雨が振り出して、テントに逃げ込むようにして入ってそのまま眠ってしまった。 |
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ひとしきり湖の風景を愛でた後、テントをたたんでキャンプ場を後にする。 今日はまず奥入瀬に行こう。 |
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奥入瀬渓流と並走する国道102号線は、渓流と同じくらいのレベルに路面がある、爽やかなドライブルート。 木々が浄化する空気とせせらぎがたてる音を感じながら走れる環境が素晴らしい。 |
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奥入瀬のメインスポット、銚子大滝。 予想通りまだ人出は少なく、この滝でも1組に会っただけ。 こんな素晴らしい自然の渓流のすぐ脇に道路をつくることが、果たして良いことなのかどうかというのはありますが、ワインディングとは異なった走る楽しみがあることは確か。 自然に敬意と感謝の意をこめて走りたい、そんな道です。 |
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奥入瀬は一度訪れたことがあるので、今回はほんのついで。話のタネとして来ただけなのであっさり走り切り、国道103号を青森市方面へ向かいます。 | |||||||||||||||||
2日目に訪れた蔦温泉と通過し、田代平への分岐の交差点から看板に従って入って行くと、そこには素朴な湯治宿が。谷地温泉です。 こんな朝早くから入浴させてくれるあたりが、さすが湯治宿といったところ。 |
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この温泉についてもこちら→青森名湯案内【谷地温泉】 | |||||||||||||||||
3日前に来た蔦温泉ですが、ここにはブナの生い茂る森の中を散策できる遊歩道が整備されているとのことなので寄ってみました(本当は温泉に入るときに行こうとしていたが忘れていた)。 | |||||||||||||||||
遊歩道は1周1時間強。もっとこぢんまりした遊歩道かと思ってたら、意外と本格的で時間がかかってしまった。 | |||||||||||||||||
昨夜の雨で足元は悪いですが、蔦の沼をはじめとする数々の沼の水面と森の緑、空の青がつくり出す豊かな色彩の風景には癒されます。 ここも歩いている人は少なく、深い森の中に一人だけ、という感覚が妙に心地良いです。 |
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蔦の森で気持ち良い散策を終えた後は、朝来た道を戻り、十和田湖畔に向かいます。 10:00頃ともなると、奥入瀬はもう人でいっぱい。路駐の車が多く、ごちゃごちゃしていて朝とはまったく違う雰囲気。 |
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十和田湖畔に出たら、国道103号線で時計回りに乙女の像方面を目指す。 |
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発荷峠 外輪山の峠のひとつ(だと思う)。秋田方面から十和田・八甲田エリアに入るメインルートだけあって、峠の交通量はかなりのもの。駐車場は満車状態で、かなりの混雑を見せます。 今回の旅はここで青森県とお別れ。感想は旅の終わりに回想することにして、ここでは再来を誓う程度に軽い挨拶を送っておきました。また来るぜ青森よ。 |
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国道103号線 発荷峠から鹿角市に向かって降りて行く。 |
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この後、国道282号に入って鹿角市を通過。 鹿角と言えば八幡平!私の大好きなエリアのひとつ。GWに行ったばかりなのにもかかわらず、また進入してしまいました。 |
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これは温泉小屋 |
選んだのは大深温泉。前回行ったアスピーテライン沿いにあるふけの湯温泉とは道を挟んで反対側にある小さな温泉です。 まずは 管理小屋で500円を払ってから、離れの温泉小屋に行きます。 アスピーテラインはすごい人出で、手前の後生掛温泉は大混雑のようでしたが、ここには1台のクルマも停まっていません。あんまりにもマイナー過ぎて、誰も知らないんでしょうか。入口の看板もすげー小さいし。 |
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案の定、貸し切り状態。 小屋のすぐ後ろで湧く源泉が惜しげもなく注ぎ込まれ、溢れたお湯は外に流れていきます。こんな贅沢なハナシはありません。 今日はまだ誰も入ってないのか、湯船の底には湯の花がたっぷりと沈殿してました。ぬるっとした泥のような湯の花。残念なのは源泉が熱すぎるのか、水割りになっていること。ちょっと薄さを感じなくないでもない。ま、お湯の新鮮さは折り紙付きですが。 お湯に浸かっては床に寝転び、またお湯に浸かる。誰もいないので、思いっ切り手足を伸ばして疲れを癒しました。 |
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近くにはオンドル小屋もあります。 オンドルとは、地熱とかを利用して温泉効果を得る入浴方法のこと。ゴザの上に寝転んで、地面から伝わってくる放射能効果とかでカラダを癒すわけ。 この入浴法は、前回行った玉川温泉が有名ですね。 |
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穴場の秘湯というのがぴったりのこの温泉。浴室はそんなに広くなく、男女別の内湯のみですが、満足度は高い。温泉を一人占めしたい時にオススメかな。 | |||||||||||||||||
GWの時と同じ位置でのワンショット |
温泉入ってまた良い気分になったら、今度はワインディングだぜ。走りたいぜ。という欲求にかられ、思わず八幡平を一周してしまったおバカなオレ。 頂上から樹海ラインに入り、松川温泉経由で松尾の方に抜け、そこからまたアスピーテラインを西方向に走破する、GWの時と同じルート。 |
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そんな感じで随分と寄り道をしてしまった八幡平に別れを告げ、国道341号を南下していく。 八幡平で頑張りすぎたのか、ブレーキの効きとタイヤのグリップ感が妙に頼りなくなってしまった。スノージェット内のタイトコーナーのブレーキングでフロントタイヤを鳴らしてしまい、以後スピードに慣れた身体のクーリングの意味も含めて、おとなしく走ることに努める。
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ロッジ風の建物ですが、中は昔どこにでもあった温泉施設のような懐かしい雰囲気。すごくきれいなわけでもなく、歴史を感じるわけでもないが、温泉に入ればそんなことはどうでもよくなってしまう。 温泉は3ヵ所。まずは外の混浴露天へ。 |
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見てください。何と緑色のお湯!これはなかなか珍しいでしょう? 湯船には温泉成分が石灰岩のようにコチコチに固まっている。入ると沈殿している湯の花で、緑のお湯がクリームがかってくる。 ニオイがまた強烈というか特徴的で、まるで漢方薬の風呂にでも入っているかのよう。 そんでもって味はというと、まぁここまできたらご想像の通り、にがーーーーいぞこらーってカンジ。とにかく苦いです。 |
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内湯は露天と異なり、透き通った緑(黄緑って言った方が伝わるかなぁ)をしていて、まるでバスクリンが入ってるかのよう。 どこまでも個性的なこの温泉、泉質は含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩泉で、その成分がとにかく濃いらしく、このような色、ニオイ、味になっているらしいです。 |
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大浴場 |
小浴場 |
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露天風呂では、花巻から来たという農家のおじいさんといっしょになりましたが、昔大病を患ったとき、この温泉に通ったらすっかり治って再発していないんだとか、この辺の大工はケガをしたらここに来て傷を癒すんだ、すぐ治るとか、いろいろ教えてくれました(半分以上は方言が解読不能でわからんだけど・・)。 身体を良くする効能には、かなり効果アリの温泉と見ました。オススメします。 |
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国見温泉でもすっかり長湯をしてしまい、出発したのが17:00頃。こんなんで今日中に秋田県抜けれるの?だいたいここ岩手県やん!という不安もありましたが、とりあえずは南下しなければ帰れないので走り始めました。 | |||||||||||||||||
地図によると、雫石から伸びる県道1号線は山の中をまっすぐに南下し、湯田町を経て栗駒の山の方に抜けられそう。 迷わずこのルートを選択し、秋田新幹線を横切ってひたすら南へ南へと走り続ける。 |
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これがかなり長く感じられる、単調な田舎道でした。 もうこの時間になってくると、スピード出してかっ飛ばすのもかったるい感じになってきてたので、前のクルマについて淡々と走り続けていく。 |
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湯田で国道107号に合流した頃には、辺りはもう暗くなっていました。 今からこのずっと先のキャンプ場でテントを張るのも・・・。暗くなっちゃったことだし、もうこの辺で終わりにしようと、立ち寄った道の駅「錦秋湖」で車中泊を選択。
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昨今のクルマにはカーナビが当たり前のように付いている。 もちろん、私のクルマにはそんなたいそうなモノは付いていない。 別にお金がないからとかそういう理由ではなく、単に私は地図を見ながら旅するのが好きな人間だからで、カーナビに頼るとその楽しみを奪われかねないから付けないのである。 最短距離で目的地に向かうより、好きな道を通ってとりあえずの目的地に向かいたいので、カーナビは持ってても意味がないのである。 こだわりもある。道路地図は昭文社刊のものが見やすくていい。 道路地図は私にとって見るものではなく、読むものに近い。 そんなだから、地図を見て現在地、方向、距離を認識するのなんてお手のものである。この能力だけは人より勝っている自信がある。手元に道路地図さえあれば、日本全国どこだって行ける自信がある。 ただ、カーナビの渋滞情報機能だけは羨ましいと思う。 |
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