ビーナスライン 2年目の定点観測記 ・・・・・・・・・・・・ |
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ビーナスラインは、八ヶ岳山系や霧ヶ峰、美ヶ原といった百名山系の山々に囲まれた高原を走る、国内屈指のスカイラインだ。 というのも、現在の愛車であるS2000を購入、納車されて、最初の休日に訪れたのがここビーナスラインだったのだ。 そしてまた1年が経ち・・・・・ |
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イキナリであるが、ビーナスラインである。 国道152号から霧ヶ峰方面に左折したのが、朝の7時過ぎ。もうちょっと早くかのワインディングに入りたかったのだが、予想以上にここまで時間がかかってしまった。 |
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車山肩のレストハウス過ぎてすぐに現れる、2連のヘアピンカーブ。 長野県中部の天気予報はズバリ晴れ!の予想だったが、同時に前日から気温も高く、朝早くと言えどほとんど遠望が利かなかった。 |
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強清水の駐車場には、既に走り目的らしきクルマが集結していた。中にはS2000の姿も・・・ 強清水からビーナスラインに沿って北へと進路を取る。 ビーナスラインの魅力のひとつに、この風景の多様さがある。異なるシーンが次々と展開していく様は、どこか贅沢な気分にさせるものがある。 |
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和田峠を過ぎて最初の駐車場&売店を少し過ぎた所。コーナーのアウト側にちょっとしたスペースがある。 ビーナスラインに訪れると、どういうわけか決まってここで休憩する。距離的にちょうどいいのかな。他に人もいないし。 今回のような定点観測には、特に欠かせない場所。 |
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ここまで車高調の減衰力を一番ソフト(街乗り用セット)にしたまま走ってたので、調整を試みる。 さすがにビーナスライン級のワインディングともなると、このセットではムダな動きが多すぎる感じがして、いまひとつリニアじゃないのだ。 |
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まずはいつものワインディング用セットに。 そうこう楽しんでいるうちに、県道178号との分岐。 |
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登り切った所が山本小屋(あるいは高原美術館)。美ヶ原の最高地点、王ヶ頭への登山道の入口に当たる所。 その山本小屋で、クルマからも降りずにUターン。間髪入れずに今登ってきた急坂を、今度はダウンヒルで楽しむ。タイトな下りの低速コーナーを駒のように回りながら急激に高度を下げていく。 その先も来た道を戻っていく。強清水の駐車場で一服入れた後、車山肩の駐車場に移動し、カメラを持って軽く散策をすることにした。 |
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山小屋の周囲の散策路を歩くだけだったが、湿原と高原の景色と美ヶ原の遠望を楽しむには十分だった。 コロボックルヒュッテの左手、ビーナスの丘から眺める車山、蝶々深山、車山湿原に八島湿原、そして美ヶ原。霧ヶ峰というイメージに違わない、さわやかな風景を堪能する。 |
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しばしの高原散策は、ちょうど良いリフレッシュになった。 再び強清水から北側の中高速エリアに入り込んでいく。 |
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雪が解け、花の季節がようやく始まったかのような美ヶ原の高原。 S2000というオープンカーに乗ってドライブしていると、そういった季節の音やニオイを実に身近に感じることができる。 屋根のあるクルマやヘルメットを被るオートバイ以上に、周囲の世界との繋がりを強く感じることができるオープンカー。 |
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八島湿原を過ぎて、和田峠へと向かう区間を走り抜ける。 今回のビーナスラインツーリングは、一応、R style S2000の2周年目の記念ツーリングだ。 |
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と言いつつ、気合い入れてどんなカンジなんだろっ!って構えてたわけでは全然ないんだけど(汗 そんな気合い抜け状態でも一応わかるのは、最初から比べて格段にのんびり運転できているということである。 のんびりというのは、別にちんたら走っているということではなくて、、余計な力を入れずにゆったりとドライブしながらも、ワインディングをリズム良く走れている、そういうことでなのである。 |
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EK9から乗り換えた最初の頃は、少なからず上昇したエンジンパワー、始めて乗る後輪駆動にどうしても力が入らざるを得なかった。 1年後、シートとサスは早急な対策を施したこともあって、かなりイメージ通りのドライビングに近づけた感はあった。 |
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2年後の現在は、この1年で行った主にフロント廻りのボディ補強と排気系の効率化によって、車体はより洗練されたスムーズネスを手に入れている。 一方、ドライバーの方に大きな意識の改革は特に無かった(汗)にしろ、距離を走ることで自然に洗練されてきたという感触はある。 少なくとも、乗せられっぱなしという領域からは脱して、ある程度コントロールできているかな、という感覚は芽生えてきている。 |
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そのひとつの現象が、先程書いた「余計な力を入れずに」ということだ。 2周年目の定点観測で何が一番大きな変化かというと、エスという高性能車に対峙するドライバーの心構えの余裕ってことになるかも。(慣れによるものも多分にあると思われるが・・) |
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和田峠と扉峠を過ぎても、前走車がいなくなる気配がなかったので、途中でUターンする。さすがにそろそろ交通量が多くなってきたかも。。 Uターン時に同じ所で後続のバイク2台もUターンしてきた。 強清水で一息入れる代わりに、駐車場前の交差点から、池のくるみ方面へと向かうことに。 |
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眺めのいい道端でエンジンを止めて小休止。遠くに蓼科山と八ヶ岳山系を望む開放感ある景色をバックに、妬ましいくらいオトコマエの相棒を眺める。 一見ノーマルルックを保っているR style S2000。それがコンセプトのひとつでもあるわけだけど、実際にはシートとマフラーが明らかな非純正品としてオーラを放っている。 |
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その他にも、この1年間で、補強バーが入ったり、エキマニが入ったりという大きな変化があった。 全ては当初感じていたノーマルS2000の不足点を補う形で選んできたパーツだ。足りないと思った性能を補い、その変化を味わうというスタイルは、EK9の時と何ら変わってはいない。 そして、今のところそれが非常に高い満足感で達成できているという感触がある。 |
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まだ足りないと感じる部分はいくらかあるけど、2周年目の姿としては、割と理想路線を外れず歩んで来れてるかな、という気はしている。 選んだベース車を自分好みの操縦性と官能性を持ったマシンに仕立て上げていくために、市場にあるパーツを吟味し、装着することで変化する性能を味わうという一連の行為は、クルマ生活を楽しむ重要なファクターだ。 |
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絶対的な性能が、コストに見合った成長を遂げているかどうかは定かではないけど、コンセプトがワインディングベストであり、タイムを競うことではないので、あくまで理想は感覚的なもの。 ひとつ改めてわかったことは、2年を過ぎた現在、徐々にではあるけど理想の感覚に近付いているという実感があるということだ。 |
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池のくるみ湿原は、遠くに蓼科山を望む静かな野原だった。 ビーナスライン本線から枝道に入っただけなのだが、それまでの賑やかさが嘘のような静けさ。 |
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湿原の風景をひとしきり眺めて、元来た道を戻ってビーナスラインに復帰。本線は既にかなりの交通量になっていた。 前を塞がれペースが乱れた時、案の定眠気が襲ってきた。すぐさま車山肩の駐車場に滑り込んで一眠り。 |
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走り始めても混雑しているのには違いなく、霧ヶ峰山麓のワインディングも、数時間前とは比べ物にならないほどの盛況ぶり。 ペースに馴染めず再び路肩に停車した時、携帯電話が鳴った。運転してると(運転に夢中で)まず気付かないので、なんてタイミング!?って思い出てみたら会社の先輩からだった。 |
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話し始めると、地震のハナシが始まった。何のことだ??? 岩手・宮城の内陸で起きた地震から、この時点で3時間以上が経過していた。ついこの間まで仙台で担当していた物件があり、その社内連絡が知らないうちに駆け巡っていたらしい(汗 事態をすぐに理解できたのは、以前も同じような経験があったから。 幸い被害はほとんど無く(帰ってきてから知った震源近くの被害は深刻だったが・・・)、今更ながら上司に連絡を入れて、ドライブ再開となった。 |
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国道152号を横切り、白樺湖畔のローソンで小休止。 家を出る時には満タンだったガソリンタンクも、早朝からエンジンを回したおかげでかなり軽くなっていた。 |
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林の中の別荘地をかい潜って、国道299号メルヘン街道へと出る。麦草峠に向かって登る方向を選択。 麦草峠の特に茅野側は、難しいコーナーが連続する。勾配もキツめで、かなり走り応えのあるワインディングだ。 ビーナスラインだけでさえ相当タフで根性のいるコースだが、連続してこの麦草峠も走るとなると、相当の集中力が要る。 |
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どちらもタフなコースなのだが、コースの特徴としては対照的なイメージだ。 麦草峠は標高2127mで、志賀草津道路に次ぐ日本で2番目に標高が高い国道峠。の割に展望は全く利かず、あっさりと越えてしまう。 |
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麦草峠を越えるとすぐに、白駒池に向かう登山道があり、大きな駐車場が併設されている。 今回は素直にこの駐車場に停め、トレッキング用のザックを担ぐ。軽いトレッキングを楽しもうという算段だ。 |
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車道から登山道に一歩入っただけで、荘厳な森の景色が楽しめる。 まっすぐに白駒池に向かえばあっという間なのだが、今回は高見石に向かうつもりでいた。 |
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← 白駒池との分岐 |
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高見石へと向かう登山道は、白駒池の西方をぐるっと回り道をするようにして取り巻いている。 最初の頃は歩きやすい森の道だったが、途中から残雪が出始めて、これが道にも残ってて歩くのに難儀するハメに。。 |
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ライトなトレッキングのつもりだったので、シューズは登山する時に履いてるのじゃなくて、ツーリング時に使用するシューズをそのまま履いている。 ツーリング用だけど、歩くことやキャンプを想定してトレッキングも可能なシューズを履いているのだが、長いこと履いているのでそろそろ寿命が近い。 |
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固くなったソールで足下を取られながら徐々に前に進んでいく。ちゃんとトレッキングシューズ持ってくるべきだったな。。そろそろ買い替えを考えてたので、ここらが限界っていう見切りがついて丁度良かったけど(^ ^; |
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歩き始めから約40分で高見石小屋に到着。この山小屋の裏手が高見石のようだ。 回り込むと、山小屋の裏には岩石が積み重なっている。 岩から岩へと乗り移りながら、頂点と思われる岩付近に近付いていく。 |
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高見石頂上付近からの眺めは格別だった。 適当な岩に腰掛けて、この素晴らしい展望を楽しみながらしばしの時を過ごす。 |
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白駒池の左手を仰ぎ見れば、北横岳とその向こうの蓼科山が見て取れる。 位置的には八ヶ岳の北端にいることになるので、背後に八ツの山々が鎮座していることになる。 それでもこれだけお手軽に登れて楽しめる高見石の眺望は、魅力がいっぱいだった。 |
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高見石は、ツーリング好きにはお馴染みのLONG TOURING CLUBで紹介されて、ビーナスラインに行った時にでも立ち寄りたいなと思っていたのだ。 |
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高見石で贅沢な眺望を存分に楽しんだ後、小屋に戻って遅めの昼食をとることにした。 ザックの中にはいつも軽食が忍ばせてある。最近のマイブームは、マルタイの棒ラーメン。醤油トンコツ系のスープとつるつるとした麺が食欲をそそり、これだけでもかなりエネルギーの補給になる。 ラーメンの後はコーヒータイム。ツーリングやトレッキングの時でも、コーヒーはちょっと贅沢に美味しいものを飲みたいもの。 キレイな空気の中で美味しいコーヒーを飲むのも、また格別なのだ。 |
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下りの道は白駒池に向かう道を選択。この道がまた雪解け水でぐちゃぐちゃで、登山道どころか足を置く位置さえも考えながら一歩一歩歩く他無いような状態だった。 まぁトレッキングしてればこんな道を歩くことなんかザラではあるんですが。。 |
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白駒池まで下りてくるのには、さほど時間がかからなかった(ような気がする)。 池の廻りにはこれまでとは正反対に人がたくさんいて賑やか。子供たちが駆け回る中、ボートが浮かぶ静かな湖面の景色を楽しむ。 |
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白駒池から駐車場へ戻る道では、たくさんの家族連れとすれ違った。 ただし高見石は別。一応シューズだけはそれ用のもので行った方がいい。 駐車場に戻って、再びエスのコックピットへ。さぁ後は帰路につくだけだ。 |
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麦草峠の八千穂高原側をダウンヒル。 いつものパターンなら、ビーナスラインにアプローチする際は、このワインディングを登ってきて、麦草峠〜蓼科〜霧ヶ峰〜美ヶ原と至ることが多い。 その上、ワインディングの種類としても多種多様。いろんなコーナーが散りばめられていて飽きることがない。 |
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ムーンロック銀のS2000が、更に前のワンボックスに抑えられて、ずっと前を走っていた。 普段は滅多に見かけないS2000を、今回のツーリングではかなりたくさん見かけた。 |
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麦草峠の最後は、眼前に大きく広がった青空と、里山の緑のコントラストで締めくくりとなった。 国道141号で佐久、国道254号で内山峠越え。 |
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あとはR254を淡々と走り、富岡ICから上信越道。ガソリン高だからか夕方なのに渋滞無しで練馬ICに帰還した。
・・・・・・・ というわけで、ビーナスラインを存分に走り楽しんだ日帰りツーリングは終わり。 特にビーナスラインは、勾配のない中高速コーナーが連続する区間や、急勾配の低速区間など、非常にバリエーションが豊富なのだ。ひとつの連続したワインディングにこれだけ多様なコーナーが揃っている所もなかなかない気がする。これに麦草峠が加わると、集中力が問われる相当タフなコースになってくる。まさに和製ニュルブルクリンクとは言い過ぎか(^ ^;; 一定の区間を切り取ってドライビングを楽しむこともできるし、バリエーション豊かなロングコースを一気に走り抜けるラリーのような楽しみ方も可能。しかも景色も楽しめるのだ。
今回はワインディングドライブの更に後に、トレッキングまで楽しんでしまうという贅沢な1日だった。
この2年を振り返り、今後のS2000ライフに思いを馳せた定点観測ツーリング。有意義な1日でした(^ ^) |
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