天平の甍

今回の奈良の旅で、法隆寺ともうひとつ、とても楽しみにしていたのが唐招提寺だった。
その唐招提寺において中心的な建造物である金堂が、約10年間という平成の大修理を終えて一昨年の秋に完成し、一刻も早く見に行きたいと思っていたのだ。

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天平時代の金堂建築として、唯一現存する唐招提寺金堂。
一直線に伸びる参道の正面で、どっしりと構える幅広の面持ち。リズム良く並んだファサードの列柱と、軒を支える三手先の組み物。その上に乗っかる大きな寄せ棟の屋根は「天平の甍(いらか)」として名高い。屋根の頂部には、鴟尾(しび)と呼ばれる角状の巨大な屋根飾りが天を指す。

独特の安定感に加え、簡素ながら気高い美。特に屋根の存在感は圧倒的だ。
天平時代の金堂は、今よりももっと勾配の緩い屋根だった。慢性的な雨漏りに悩まされて、江戸時代の修理時に2.8m頂部を上げたという。そのせいでどこか頭でっかちな印象がある。天平時代のオリジナルのプロポーションは、今よりずっと美しかったに違いない。

だとしても、この存在感は何だ。

道路から南大門越しに既に金堂は見えていたのだが、門をくぐって間に遮るものがない状態で対峙すると、なぜだかそこから金堂に近付くのが躊躇われるのである。
天平の頃から変わりのない自然に囲まれた聖域。その先に鎮座する建築から発せられる見えないチカラが、先へ進むことを留まらせる。

どうしてもここから先に進むことができない。
いつまでも、いつまでもこの風景を前に、ただ立ち尽くしている他なかったのだ。

雪が降るなり法隆寺


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冬の奈良の旅は、雪に見舞われた法隆寺から。
南大門をくぐると、そこはもう別世界。聖徳太子が平和を願った時代の空間が、そこにはある。
西院伽藍を見据える参道を行く。

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深い深い二層の庇が張り出す中門。建築は飛鳥時代。なんと1300年以上も前からここに建っている。想像を絶する時空感に目眩が。。

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西院伽藍の中に踏み込むと、法隆寺の象徴とも言える五重塔が迎えてくれる。
飛鳥時代の塔は、もちろん日本最古。しかも天災に遭っていないため、飛鳥時代のオリジナル(正確には建設直後に再建されたというが、それでも最古の建築には変わりない)。
どこの塔とも似ても似つかない、絶妙の逓減率(ていげんりつ)による安定感のあるプロポーション。庇の出もハンパ無い。そしてひとつひとつの部材の大きいこと大きいこと。。木材の量感が凄まじい。

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五重塔と横並びに鎮座するのが金堂。五重塔と双璧を為す、日本最古の木造建築。
一番古い割には、木造の構造といいデザインといい、どこにも稚拙なものが感じられない。本当にこれが1300年もの昔に考えられ作られた建物なのか・・・信じられない。

本尊を安置する金堂の中には、これまた飛鳥時代を代表する仏像彫刻である釈迦三尊像が据えられていた。飛鳥時代独特の、小柄で面長な表情のご本尊様。周囲の内壁には、彩り豊かだったであろう壁画が描かれている(現在はレプリカ)。
太古の昔からずっと変わらない空間が、ずっしりと身体にのしかかってくる。


法隆寺との24年ぶりの再会は、あまりにも衝撃的だった。
激しく舞い落ちる雪の中、時間という重圧をたたえた空間に押さえつけられたかのように、ただ呆然と立ち尽くす。

未熟さゆえ咀嚼し切れず、旅の最後に再び訪れることになったので、詳細はその時にでも。。

法隆寺は、あまりにも凄過ぎた。

時を超えて、奈良


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先週末は大雪の予報の中、奈良まで行ってきました。

金曜日の早朝に出て、愛知県に入った途端雪が本降りになり、東名、伊勢湾岸、東名阪、名阪国道と、ずーっと降り続いてました。
幸い道路が通行できなくなることはなかったけど、山の中を走る名阪国道は路面にも積雪がある状態。冬タイヤを履く2号車に切り替えたのは正解だったかと。どうせこの天気じゃオープンにできないわけだし。

奈良、それも奈良市近辺に赴くのは凄く久しぶりで、クルマを運転するようになってから行くのは意外にも初めて。山深いワインディングが揃う南部の紀伊半島の山中エリアには何度か訪れているものの、北部の盆地エリアは完全に空白地帯なのでした。

奈良って言えば、昨年平城遷都1300年祭なるイベントが行われていて盛況だったらしく、人が多過ぎて却って訪れにくい状態だったけど、そのお祭りも終わって静かになった今頃を狙ったのがいかにも僕らしい(^ ^;
目的はお寺巡りだったんでツーリング的なトピックは薄いですが、訪れた先々で鑑賞した建築や彫刻には感動しきりでした。いやホント。凄く良かった。もっと早く訪れておくべきだったなぁ。

写真は興福寺五重塔。巨木が枝を張り出してそそり立っているかのよう。
闇に浮かぶその姿は、とても幻想的でした。

大雪チューイ報


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明日から3連休なので、エスに乗ってWinter Touring、のつもりでしたが、、よりによって連休中は全国的に大雪とか。。
雪の心配が少ない関西方面を考えていたのに、完全に雪と予報に断言されてしまいました。

仕方なく諦める・・・ことはできずに、急遽マシンを2号車に切替え。
走る楽しみは失ってしまうけど、一度行こうと思った心の灯火は簡単には消せないのだ(^ ^;

てなわけで、明朝、雪の中出発予定ですv

5DM2退院


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5D MarkIIの修理が完了したとキャノンサービスセンター上野から連絡があり、早速迎えに行ってきました。

当初ミラー交換という診断結果を受けていたにもかかわらず、修理の結果は前板カムギアユニット(ミラー動作部品の一部)の交換で済んでました。
部品代700円。ミラー交換だと部品代だけで12,000円取られるとこだったのでラッキー。工賃は一律12,000円かかっちゃうけどね。

ミラーアップ動作不良の原因としては、ミラー動作中のデータ送信ミスや、動作中のバッテリー切れが考えられるらしいけど、単に振動が原因となることもあるそうです。

やさしく扱いましょうね(^ ^;

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