網笠山から富士


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前項の富士山を撮った権現岳&網笠山トレッキングは、今思えばそこそこ良い写真に恵まれた山行でもありました。
ぱらぱら見ててそんなことに気付いたので、もう1枚。人っ子一人いない早朝の網笠山山頂から。これでも、前項の写真からたった40分後の風景です。
刻々と変わりゆく山の空の色彩に、ただひたすら心奪われ、時間だけが過ぎてゆく。

やっぱ富士山は登るより眺めるに限りますな。僕の大好きな八ヶ岳はその反対だけど(^ ^;

2010年、山を想ふ


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風呂に入ってたら、右足の薬指の爪がぽろっと取れました。
さすがにその写真はグロいので控えます(笑)が、この爪は今年の秋口に登った穂高岳で負傷した部分でした。あの時、右足の人差し指と薬指を挫いたせいで、爪が折れ曲がって剥がれてしまい・・それを放置して忘れてた頃に。
次は人差し指か(^ ^;

などとあまり気持ちのよいハナシではなく恐縮ですが、山を歩いている時はキツくても今となっては良い思い出しか残ってないのは、山登りのもっともミステリアスな部分のひとつではないかと。
夏の南八ヶ岳、秋の穂高と、どちらもキツい山行でしたが、今年はあまり登らなかっただけに、記憶はことさら美化されています。
ふと足の指先の様子を見て、本当はしんどかったあの山行を思い出したのでした。

写真は今年の8月に、南八ヶ岳の権現岳、網笠山に登った際に、青年小屋のテン場から撮った風景。時刻は5:03と記録されてます。鎮座するのはもちろん富士。

穂高を最後に全く登れていないので、仕事とかの合間の時間でバーチャル登山(=山雑誌を見ること)。今日は会社の女の子と雲取山の記事で盛り上がりました。
完全に冬山の季節ですが、今シーズンは時間的に厳しそうなので、しばらくはバーチャルの世界で楽しむしかないな。

穂高〜北穂高岳そして下山


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最後の登り返しをひーこら登って、北穂高岳山頂到着。山頂は意外と平坦で広かった。
北穂も3000mを裕に越えるので、360°の大展望が広がっていた。

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常念。たぶん。

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前穂高。奥穂の隣にそびえ立ってる鋭い岩峰。
穂高の名の付く山々の稜線は、かなりの難路揃いだ。前穂の鋭い山容見ても、それは推して計ることができる。

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そしてズドンと槍ヶ岳。ここからだと、大キレットの強烈な地形が大パノラマで眺めることができた。眺める分には大迫力でいい景色(^ ^;
手前に道がついてるのが南岳。その手前の赤屋根が南岳小屋。槍ヶ岳の左肩にある大きな小屋が槍ヶ岳山荘だろう。

さすがに疲れを感じたので頂上の縁に座り込み、遮るもののない景色を写真に収めた。
ただ、ここまでの稜線上からの景色も同様に楽しめたので、枚数は控えめ。空に雲もかかってきたので、登頂の余韻もそこそこに下山の準備。

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北穂山頂には、なんと山小屋がある。
本当に山頂直下で、山頂から階段を数段降りたとこだから、標高3100mくらいの狭い山の肩に小屋があるから驚く。
しかも崖に張り出すようにしてテラスが。これが有名な雲上のテラスか。既に到着した登山者に埋め尽くされていたが。

さて、この後は涸沢まで下山するだけで、北穂のテン場から約1時間40分の予定だったが、どうも北穂に登り切るので結構脚力を使っていたらしく、今ひとつ脚に力が入りづらくなってしまっていることに気付いた。
こういう状態には下りになるまで気付かないことがあるから恐ろしい。山の事故の大半が下りの際に起きるというのを実感する。慌てて歩いて踏み外し、転倒や滑落を引き起こすことが容易に想定できるのだ。

後ろから来る下山者に道を譲りながら、ゆっくり下山することにした。
運悪く、北穂から涸沢までの道は浮き石の多い岩斜面で、脚の感覚が頼りな道だった。それだけに歩くのには想定以上の時間がかかってしまった。

結局、涸沢までは約2時間。ちょっと情けなかったが、慌てて怪我をしたり事故を起こさないことが重要。時間に余裕がないわけではないのだから、余裕を持って歩くことが大切だと言い聞かせながらの下山だった。

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涸沢カールに到着。涸沢小屋で生ビールを頂いた後、テントに戻る。
この日は夜半から雨が降り出し、明け方にはかなりの強さの雨になっていた。
雨の中の撤収が思いやられたが、一向に止む気配はなく、やや弱まった時に雨支度をして意を決して撤収。当初予定より約1時間半ほど遅れて涸沢を出発する。

下山は同じルートで、本谷橋まで下りると雨は止み、そこからは雨具を脱いで歩いた。
横尾からは遅れを取り戻すために、ややスピードアップ。上高地までの平坦な道は絶望的に長く感じ、余計に足取りは早くなる。荷は重かったが、涸沢から上高地まで約4時間半で踏破して今回の山行は終了したのだった。

穂高〜奥穂北穂縦走(2)


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涸沢岳から北穂高岳への稜線ルート。登山地図にはコースタイム2時間半とある。
距離にしてさほど長いとも思えないコースだが、それだけ時間がかかるということは、登りがキツいか岩場の登り下りが連続するかのどっちかだ。
標高は奥穂と北穂、そんなに違わないので大したことないだろうと思っていたが、奥穂や涸沢岳から見た感じだと相当のアップダウン、そして険しい岩登りが待ち受けていることは明白だった。

涸沢岳から下る一発目から垂直のクサリ。目もくらむほどの高低差。。
まさにチャレンジング。(いや、チャレンジするようなレベルなら無謀だ。技術的経験的な裏付けがあってこそイケルのだ)

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次々と現れるクサリとハシゴ。3点支持を基本に確実に岩を登り、下っていく。

奥穂と比べれば、登山者の数は明らかに少ない。
それでも、すれ違いのためにクサリの前で待つことが多々あった。
北穂方面から来る人は一様にシンドそう。このコース、北穂から奥穂方面の方が多分キツい。上の写真のような絶壁の登りがガンガン連続して現れるのだ。

それが面白いんだけどね。

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北穂の南峰である。
涸沢岳からここに来るまで約2時間。ようやくって感じだ。着きそうで着かない北穂高。

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しかもこの南峰も、登れると思ったら登山道は頂上の右側を巻く。そして一気に高度を落とす。さすがに道間違えたんじゃないかと地図を確認すると、南峰は登れず北峰に登れる頂上があるらしい。
にしたって、もう着いたと思ったらもう一回下ってやり直しって・・・さすがに萎えるよorz

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その下り切った辺りに、北穂のテン場があった。その奥に見えるのが、涸沢カールと前穂高岳。

北穂高のピークに向かって最後の登り。本日歩き始めて既に7時間半。気力を振り絞る。

穂高〜奥穂北穂縦走(1)


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奥穂山頂での滞在後は、穂高岳山荘まで引き返す。
さすが連休中日、しかも最高の晴天、ってことで、どんどん人が登ってくる。
おかげで山荘真横のクサリ&ハシゴは大渋滞になっていた。
上と下で適度に声を掛け合って片側交互通行をするが、ワレもワレもという人が案外多いのが山の中。山の中でこそお互い様だろうに。

山荘を挟んで向かい側の山は涸沢岳。この山を越えて北穂高へと向かう。

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涸沢岳はあっという間に登り切る。
頂上はエッジ状に切り立っていてなかなかの高所感。振り返って奥穂の方を見ると、たった今登り下りしてきた奥穂への道が見えた。渋滞の列はさらに長いものになっていた。

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反対側を見ると、鋭く落ち込んだ深い谷の向こうに北穂高が見えた。
岩の塊のような山頂から、ほとんど垂直にしか見えない崩れた斜面が一気に落ち込んでいる。涸沢岳から続いているはずの尾根筋も、一度一気に落ちた後、起伏が激し過ぎて全貌を把握できないほど。
こんなとこホントに歩けんのかな。。

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