Prologue・・・


なんだか仕事がとっても忙しい時期にやってきた、今年の一週間休暇。
だったら取らなきゃいいだろう、というわけにもいかず(そういう決まりなのだ、嬉しいことに)、片付かない仕事を同僚に託して、10月初旬の金曜の夜、いざ自由の身となった。

今年のスペシャルツーリングの舞台は、かの屋久島である。

休暇がホントにいつ取れるかわからなかったので、季節によっていくつかプランは練っていたが、結論としては屋久島。ハイシーズンでも何でもない時期に、敢えて行くのである。

屋久島は言わずと知れた世界遺産の島である。しかも国内で最初に指定された自然遺産。
世界遺産ハンター(という人がいるのかどうかは定かでないが)のみならず、一般の観光客もドッと押し寄せる人気観光地だ。長閑で辺鄙な南の島、というカンジではない(と思われる)
そんな人が好んで訪れる場所を、気侭なツーリングの舞台に据えるのだから、少しでも静かな時期に行くのがいい。

更に昨今の観光客の増大によって、入島かあるいは入山が規制されるという噂もちらほら。
そうなったら、クルマでの入島・入山はまずもって真っ先に規制されることは明らかだ。
ある程度フリーな今のうち(ハイシーズンは場所によっては既に規制されている)に行っておくべきエリアだと考えていた。


・・・・・・・


今回の屋久島ツーリングは、今までのロングツーリングと多少趣が異なっている。
これは、何年も続けているツーリングスタイルがワンパターン化しないようバリエーションを増やすため、また最近の趣向から、故意にスタイルを変えたのだ。ちょっとだけだけど。

あらかじめその特徴を挙げておくと、
 ・1ヶ所に滞在し、周辺エリアを味わい尽くすベースキャンプ型ツーリング
 ・クルマで走ることに加え、自然の中を自らの足で歩くことにも重点を置いた、ハイブリッド(?)な旅

まぁそんだけのことなんだが、ワインディングを求めてがむしゃらに走るという本能に任せたツーリングとは違い、ちょっと緩やかに、落ち着いて堪能する、スローなツーリングを試してみたかったのだ。実際そうなってるかどうかは、かなり微妙だけど(汗
舞台が屋久島、ってこともあって、スローな雰囲気が合ってるな、なんて先入観で考えてたけど、、実際は全然反対に野性的な内容になってしまったっていう印象もあったりするわけで(^ ^;

ま、それはこれから体感していただく読者諸氏に判断していただくとして・・・・


なにはともあれ、エスのトランクにいつものキャンプツーリングに加えて、登山道具(テント泊対応)も詰め込む。今回の荷物はいつも以上に多くなることが目に見えてたので、道具は厳選し、まるで登山家のような絶妙のパッキングで何とかトランクに収めた。

そして、夜も全然明け切らない土曜の早朝、はるか遠い屋久島(鹿児島)へと向かって走り出したのだ。

   
 
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