5月 182019
 

2019 05 18 01

奥豊後グリーンロード

県道11号で瀬の本まで。国道442号に入って、県道669号経由で広域農道、奥豊後グリーンロードへ。
激しくアップダウンを繰り返し、マシンの性能を熱く引き出そうとする挑戦的なコース。

2019 05 18 02

ざらついた路面にタイヤを押し付け、オンザレールでコーナーを駆け抜ける。
コーナーの先にはロングストレート。すかさずアクセルを踏み込めば、粒の揃ったビートを奏でながら、黒い車体は軽々と加速していく。

2019 05 18 03

地形をダイナミックにトレースするように、登っては下り、曲がっては直線的に貫きをひたすらに繰り返す。
超ロングコース。その間、出会う影はほぼ皆無で、自らの走りに没頭し続ける。
無数のコーナーを切り裂くように走り抜けるS2000。いや、まだまだ、こんなものではない。

 

2019 05 18 04

大分中部広域農道

国道210号に出たら、すかさず今度は大分中部広域農道へ。
やや南寄りに向かって、複数の国道、県道をつなぐ道。奥豊後グリーンロードほどの刺激はないが、それでも。

2019 05 18 05

R442を跨げば、このコースのハイライト。
実は昨年も走った区間ではあるが、大峠に向かうワインディングロードは景色もよく、走りの魂を揺さぶる。

アクセルオンからクラッチを踏みしめ、素早く、そして確実にシフトアップ。
すかさずクラッチを繋ぐが、この一瞬の領域には、幾多のパターンがある。エンジン回転数や選択するギヤによって、すべてが異なる。
それを考え、繊細に、かつ大胆にコントロールすることが、マニュアル・トランスミッションの最大の楽しみ。

実はこの箇所、この旅に先立ってメンテナンスを施したことにより、操作フィールが大きく改善されている。

2019 05 18 06

余分な力を必要としない、軽快なシフトフィール。
クラッチフィールもそれまでとは別物で、駆動のつながりをより繊細にコントロールすることが可能に。
ドライブ中に無数の操作を行う部位だけに、小さな改善の積み重ねによるフィーリングの向上は、確実にドライビングファンに直結する。

その感触は、まるで生まれ変わったかの如く、絶品。

この旅、いつまでも、どこまでも走り続けたい。

 

2019 05 18 07

一気に駆け上がってトンネルを抜ければ、しばらく狭い道が続いて県道41号に合流。
旧国道57号である、県道57号を走って、朝地の道の駅で小休憩。

2019 05 18 08

2019 05 18 09

もはや恒例、大分の道の駅での唐揚げタイム。ここ道の駅「あさじ」の眼の前にある、小さいながら存在感抜群の唐揚屋を見逃さなかった。
同じ豊後大野の道の駅「きよかわ」で出会った唐揚とはまったく異なった見た目と味。
この個性のバリエーションとファーストフード感こそが、からあげ大国、大分の底力。

しばらくR57を走り、竹田で三たびR442。先程の奥豊後グリーンロードのスタート地点に戻ってきたので、残りの区間を南下する。
ただ、この区間(R442〜R57)の奥豊後グリーンロードはどうということはない。ハイライトはやはり、R442から北側、R210に至るロングルートと言えよう。

道の駅「すごう」で、今度は丸福の唐揚。今日は唐揚だけで満腹だ。

 

2019 05 18 10

広域基幹林道阿蘇東部線

R57を波野の道の駅まで西進し、笹倉の交差点から広域基幹林道阿蘇東部線に入る。
阿蘇外輪山の東側を南北に貫く、素晴らしい快走路。広い2車線のストレートが、ダイナミックなアップダウンとともにこれでもかと言うほど続いていく。
林道だが、その実態は西側を走る国道265号のバイパス路。よく知られているのか、走っているクルマは多めである。

2019 05 18 11

阿蘇を離れたあたりから、空は雲で覆われつつあったが、このコースを走行中に、遂に雨粒が。
国道325号に到達しても粘ったが、コックピットも濡れる雨量に、さすがにギブアップ。

これより数日間、ルーフを開けることは叶わなくなるのだが、それは出発時からある程度わかっていたこと。永遠に続く雨天などない。
いずれ差すことになるであろう陽光を心待ちに、雨の日にしか味わえない旅を楽しんでみるのも一興だ。

 

2019 05 18 12

R265で高森峠を越えて、阿蘇カルデラへ。
R265の高森〜一の宮区間にある箱石峠は、とても眺望がいい。
根子岳と火山地形を眺めるには、最高の峠道。ただし、交通量はかなり多い。

2019 05 18 13

R57で阿蘇駅前。閉店間際の道の駅で物色。今日のドライブはこれにて終了。
道の駅で車中泊、ではなく、ここから国道212号で数km先。阿蘇カルデラ内最大の温泉地、内牧温泉へ。

2019 05 18 14

温泉街を貫く黒川の畔に立つ宿が、今夜の根城。

最近のツーリングでは珍しく、温泉宿である。
とは言っても至れり尽くせりのサービス充実な宿ではなく、ひとまず寝床と温泉があるという程度。
建物は古く、昭和の匂いしかないような風情だが、広めの和室は寝るだけの目的には十分過ぎるほど快適だ。

2019 05 18 15

軒下の駐車スペースが空いていたのは、雨天だけにありがたい。
隣にはこちらも遠方から、神戸ナンバーの156GTA。

2019 05 18 17

一度腰を据えてみたかった、阿蘇内牧温泉。阿蘇のカルデラに泊まるという経験も、キャンプを除けば初めてだ。
フレンドリーなフロントの女将さんに傘を借りて、温泉街へと繰り出す。
街に人影はなく、街灯が寂しく濡れた路面を照らしている。

2019 05 18 16

2019 05 18 18

温泉宿とはいえ、いつも通りの素泊まりなので、夕食処(居酒屋)に向かう。
由緒ある阿蘇の温泉街ではあるが、特別規模が大きいわけではない。飲食店の数は限られていて、昨日のように彷徨う可能性が大きい。
よって今晩は事前予約。運良く一軒目で確保。

2019 05 18 19

厨房内、給仕すべて女性が手がける店だった。メニュー豊富で迷ってしまう。
まずはビール。そして地豆腐。この大きさは一体。

2019 05 18 20

早々と焼酎にスイッチ。ここは九州、自然と身体が焼酎を求めてくる。
阿蘇、熊本ということで馬刺しが有名だが、非常に高価だ。信州の馬刺しの方が庶民的。

しかし、馬刺しだけが熊本ではない。
こやつが酒量を増大させる。 

2019 05 18 21

唐揚で満腹だったはずが、あれもこれも美味で、箸も酒もどんどんと進んでしまう。
広いとは言えない店内を見渡すと、いつの間にか満席。入店できない客もちらほら。予約すべき店だったようだ。
店員の中で、いちばん下っ端と思わしきお姉さんがとても美人だったのも思い出深し。

すっかり楽しんで宿に戻り、歴史ある内牧温泉の湯に浸かれば、阿蘇の旅情は最高潮。
昼間は走りに走り、走り尽くして、夜は素朴で人情ある温泉街で過ごす。

それ以上の休日は、おそらくこの世には存在しないのだ。

 Posted by at 5:27 PM

  8 Responses to “農道と林道と温泉と”

  1. 1059さん、こんにちは。

    ブラックデビル号が絶好調で快適そうで、1059さんもたのしそうですね。うれしいかぎりです。
    このあたりは私も10年前くらいに廻りましたが、最高でしたね。
    R387が登場してない様ですが、旧R387には田舎豆腐の店があり絶品でしたよ。
    バンガロー的な宿もやっていて宿泊はキャンプチックでしたが。

    ちなみに、私のGWは連添い孝行のため、逆方向の三重県鈴鹿→津→鳥羽→伊勢→志摩で、
    ツーリングというより観光になってしまいました。日を変えて米子カフェロッソも行ってみましたが、
    さすがのバリスタでしたよ。もちろん購入しました。

    からしレンコンに焼酎、さすがです。

    • 今回のエスは初日からとても快調でした。
      ちょっとしたメンテナンスの有無で如実に状態が変わる、生き物みたいなクルマです。そこがまた面白いわけですが。

      旧R387の豆腐店、わいた温泉郷の店じゃないですかね?
      実は近くを通ってますよ。ずっと後半になりますが。
      ナビなどというものが存在せず、地図片手に走っている身としては、なかなかに難しい場所です。

  2. 1059さん。こんばんは。
    またもや九州へ行かれたのですね。
    毎回、想像力が掻き立てられ、
    自分も旅に出かけたくなるような内容で
    心が躍らされます。
    これからも楽しみにしてます!

    ところで、、、
    シフトレバーなんですが。
    実はすごく気になっているところでした。
    どう変わりましたか?
    参考にしたいので教えていただけると幸いです。

    • 昨年に引き続きの九州ツーリングとなりました。
      レポは最近まで引っ張っていましたが、訪れたのは昨年7月なので、充分に期は熟していた!?かと。
      毎回同じテーマでは飽きてしまうので、前回と大きくルートも主題も変えて(レポートの雰囲気も変えて)臨んでいます。
      ちょっと思わせぶりですが、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

      シフトレバーですが、ミッションオイルの新古にかかわらず、シフトフィールが硬めで力が必要な状況でした。
      ミッションを開けるのは一大事なので、ひとまず手を付けやすいシフトレバー廻りを更新することにしたのですが、かなり動きが軽快になりストレスなく動かせる感じになっています。
      走れば走るほどグリスが行き渡って、2速から3速とか、かなり自由度が増してます。とはいえ過度にスコスコではなく、節度感がちゃんと残っているのも良いですね。
      結果、得意の脱力ドライブに拍車がかかっています(笑

      • 1059さま。
        ありがとうございます。
        とても参考になります。(脱力ドライブって、、、(笑 )
        私の場合、シフトフィールはまだ問題なさそう?ですが、
        より滑らかさを求めてしまいがちです(笑
        またヘンな質問をしてしまうかもしれませんが
        よろしくお願いします。

        • クセのないミッションは、きっとアタリだと思うので、大事にしてください。
          また質問お待ちしています!

  3. 奥豊後グリーンロードってかなり長大なコースなんですね。私が走ったのは、ほんの僅かの区間だったようです。
    走ったけれどツーリングマップルに名前が書いていなくて困った道(汗)まさに「広域基幹林道阿蘇東部線」でした。
    ほとんど走りっぱなしでしたから、唐揚げ屋さんは次回のお楽しみです。。
    温泉街の夜のお店もアタリだったようで、1059さんの嗅覚が羨ましい限り!
    そして〆の温泉、想像するだけで最高の気分ですよ。

    私も「メンテナンス」の内容が気になります(笑)

    • 奥豊後グリーンロードは、広域農道豊富なあの周辺でも非常にイチオシ感のある、素晴らしいロングコースです。
      阿蘇東部線も走られたんですね。R57からの入口に、道路名の看板があったような気がします。
      R57とR325を結ぶ短絡路としても機能するので、阿蘇〜高千穂の最短路ではないかと。ストレート主体ではありますが、ワインディングとしても素晴らしいと思います。

      内牧温泉は宿も居酒屋も、旅情があって本当に良かったです。
      この辺の選択はなんかもう、経験と勘としか言いようになく。。まぁ失敗も多々あるので、たまにはいい思いをさせてください(笑

      今回のメンテナンスの目的は、いかにドライビングを楽しめるか、これに尽きると思います。
      操作フィーリングは運転中、常に感じる部分なので、ドライビングプレジャーに大きく関わる要素。
      同時に更新した触媒は、安心感を買うメンテナンスですが、結果的に排気効率も劇的に良くなって、かなりゴキゲンなコンディションで走ることができました。
      GWに間に合わせて、本当に良かったです。

Leave a Reply to 1059 Cancel reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>