オイル交換と前後してしまいますが、先週末は愛人様と奈良に行ってきました。
とはいえ紀伊半島の山奥に攻め入ったわけではなく、訪れたのはいわゆる「古都」エリアです。
山奥行くなら、当然お供はエスなわけで。
奈良なんて何度も行っているだろう、というのはここを見てる方ならお気付きかもしれませんが、定期的に訪れることで確認できる何かがあるのが奈良という場所。
特に古代の建築とその空間については、いつも発見があり、驚きがあります。
1300年もの時を刻んできたモノと空気感に触れることで、普遍的な美しさや精神性に気付くことができる。
それが、旅先で出会うモノや景色に対する、敏感な感性を養うことにつながると思うわけです。
奈良に関しては、あまり変化球はいらない。
何はともあれ法隆寺。
「東洋のアクロポリス」と勝手に形容する(オリジナルには行ったことないけど)空間には、日本人の「血」と言っていい美意識に基づく精神世界が宿っていると思います。
無数に存在する仏像彫刻や工芸品も素晴らしい。
修学旅行でしか行ったことのない向きには、ぜひとも訪れて体感してほしい。
奈良市街から離れてるので、ツーリングのついでという訪れ方も可能。
のどかな斑鳩の里の風景は、夕刻の時間がよく合います。
もうひとつ挙げるとすれば、唐招提寺。
これまた奈良市街からちょっと外れるけれど、それゆえ境内の凛と張り詰めた空気感は、天平の創建以来、いつの時代も変わらずと思われ。
唐招提寺の素晴らしさは、境内の中央に位置する金堂の佇まい。
天平の甍を乗せた屋根と、規則的な列柱が織りなすファサードが構成する、完璧なプロポーション。
これを朝の凛とした空気の中で、ひたすら眺めるのがいい。ただそれだけで心洗われます。
この他にも、再建された興福寺中金堂や、定番の東大寺二月堂など、好きな寺社建築と仏像彫刻だけを巡る贅沢な旅。
今回はこれまでの奈良になかった楽しみとして、街並み散策も本格的に。
奈良は京都と違って、街を歩く楽しさがほとんどなかったんですが、ならまちエリアを中心として、結構良くなっている気がしました。
こんなクラフトビールが昼間っから飲めたり・・・
古いおでん屋見つけて、一杯もオツ。(酒ばっかやんけ(笑)
街を楽しむという点では、京都や金沢には遠く及ばず、難易度も高め。
酸いも甘いも噛み分けた、大人の旅人を誘うのが奈良。
ツーリングの主題としては通常、明日香以南になるかと思いますが、少し違った趣向が欲しくなった時の選択肢として、寺社&散策を取り入れるのもいいかもしれませんよ。