6月 292015
 

2015 06 29 01

とびしま海道は、しまなみ海道とは異なり、連絡路ではない。
「通過」するには、先の岡村港から今治に渡るか、この大崎下島から大崎上島経由で竹原に渡るしかない。少なくとも現時点では。
そのうち橋が伸びて、どこかと繋がったりするのだろうか。
だとしたら、岡村島の先、小さな島を2つばかり経由して、大三島に繋がってみたりすると、安芸灘を大周遊できるルートが完成する。
これが実現したら、絶対に面白い。

なんて妄想を巡らせながら、今は来た道を引き返すことにする。
来た道と言っても、全く同じ道で帰るのはつまらない。
往路は、とびしま海道のいわゆる表道で、最短路で御手洗あるいは岡村島へと至る道を走ってきた。
復路では、その最短路以外の海沿いの周遊路を行くことにする。いわば、とびしま海道の裏道巡りってわけだ。

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ところがこの裏道、何があるわけでもない、本当にただの海沿いの道。
表道とは対照的に、道幅は狭く、通るクルマも皆無。たまに釣り人のクルマが停車してるくらい。

てことは、これ以上ないシーサイドワインディングってことになる。
大崎下島、豊島の南岸を走るルートは、特に素晴らしいステージだった。
道は狭く曲がりくねっているものの、低い堤防で視界は広く、鋭いコーナリングとエンジンの咆哮を楽しむには打ってつけだった。

ひとしきり走っては、チリチリと燃え盛ったエンジンをクールダウンしつつ、静かな内海の景色を堪能する。
今日は散策が多かったので、夕刻近くにして本日最初で最後のワインディング。
ボリュームたっぷりな距離を好きなペースで走り抜けることができた。しかもこの天気。一日雨だと思ってたのが真逆の状態。
これ以上、何を望もう。

2015 06 29 04

大満足で、本土に復帰。
R185で呉。さすがに日曜の夕方、やや渋滞気味。呉から広島の国道31号もきっと混むだろうから、素直に広島呉道路に乗った。
シーサイドドライブの余韻に浸ってゆっくりと巡航しつつ、そのまま広島高速へ。
大州ランプで下りて、エスに乗ったまま広島市内観光。やけに歩いている人が多いと思ったら、これだった。

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ちょうど日曜のデーゲームの後だったわけで。
しかしこんなに街中(広島駅のすぐ近く)にあるんだなぁ。昔の市民球場はもっと凄い場所にあったけど。
渋滞する車列から、いま流行?のカープ女子なる存在をしっかりと観察することができたのは収穫だった(笑

紙屋町経由で平和大通りに出て、本日のホテルに到着したのが19時。
明日が通常の平日だったので、珍しくシティホテルなんぞに宿泊。
駐車場が地下の立体だったが、車高低いからとVIP枠(たぶん)に誘導された。エスでちょっといいホテルに行くと、ままある話。都市部での駐車環境を考えると、こういう選択肢も悪くないと思ったりもする。

思いっ切り歓楽街の真ん中だったが、お好み焼きを食っただけで、誘惑に負けて遊ばずにwwwこの日は終わり。
明日は朝からベタに観光です。 

 Posted by at 1:50 AM
6月 282015
 

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大崎下島の東の端にある港町、御手洗。
瀬戸内海の海運で栄えたのだろうか。江戸時代以来、綿々と積み重なった街並みの姿が色濃く残っている、らしい。

ちなみに「みたらい」と読む。
最初思わず「おて◯らい」と読んでしまったのは内緒だw

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さてこの御手洗の街並み、今回とびしま海道に訪れることを決めるまで知らなかった存在だけに、歴史的街並みとしては超が付くほどのマイナースポット(だと思う)
でも駐車場はいっぱい。辛うじて1台分空きがあって事なきを得たが、実際繰り出してみると、誰とも会わないし、すれ違うこともない。

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でも、この人影皆無な空虚感がいい。
瀬戸内海の島の古びた港町風情が、より一層濃密に染み渡ってくる気がするからだ。

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路地を歩いていると、目と鼻の先にある民家の居間から、テレビの野球中継(もちろんカープ戦)が聞こえてくる。
日曜の昼下がり。のんびりとした空気が、港町全体に漂っている。
歴史的な街並みを楽しむというより、何十年もずっと変わらない、普段着の街並みを肌で感じるような散策だった。

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 Posted by at 11:56 PM
6月 272015
 

ノビノビになっている広島ツーリング。(ま、いつものことですが。。)
次?も詰まっているので早いとこ進めなければ(汗汗

・・・・・・・ 

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R185を呉まであと少しというところで、有料の橋を渡る。
青空に映えるスカイブルーの吊り橋が美しい。
安芸灘大橋と呼ばれるその橋は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島へと続いている。

今回、広島ツーリングを企画したきっかけは、実はこの橋、とゆうかこの橋の先のドライビングルートにあったのだ。
通称「とびしま海道」。明らかに尾道から出る「しまなみ海道」を意識したネーミングで無理矢理感漂っているけど、地図を眺めたら確かに「とびしま」なのだ。
瀬戸内海に一直線に並ぶ5つの小さな島々が橋で繋がれていて、池に浮かぶ石の如く、クルマに乗ったまま渡って行くことができる。

いつの間にこんなルートできてたんだろう。
わざわざ広島に向かわせるだけの魅力を湛えた瀬戸内海ならではの島旅に心が踊る。

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安芸灘大橋を渡りしばらく走ると、小さな漁村の中を通り、その途中で立派な石畳と日本家屋に出会う。
反射的にエスを停めたが、その日本家屋へは行かずに正面にあった土産店で一服。目的はこれ。

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じゃこ天には目が無かったりする。
しかも揚げたてを提供してくれるとあっちゃあ、寄らないわけにはいかない。

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もちろん、美味かったっすよ。

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2本目は蒲刈大橋。見事なトラス橋。
吊り橋や斜張橋より、個人的には何と言ってもトラス橋。萌える。
しかもこのスカイブルーのペイントがいい。さっきの安芸灘大橋もそうだし、トラス橋の雄(?)、生月大橋もこの色だ。
土木業界では定番なのだろうか。

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2つ目の島、上蒲刈島では、島の南岸を走る県道287号を行く。
よく整備された2車線路。颯爽と走り抜け、次なる島へ。

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3本目の橋、豊島大橋。3桁県道に架かる豪勢な吊り橋。

3番目の小さな島、豊島からは一度、広域農道にスイッチ。
その農道が次の島に渡るルートになっているからだ。

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4番目はまたしてもトラス橋。吊り橋とトラスが順繰りにやってくる。
しかも安芸灘大橋以外、全部三桁県道と農道。にもかかわらず金のかけ方ハンパなく、却って清々しい。

次の島が大崎下島で、とびしま海道の中でもかなり大きな島。
島の北側を走って先端に行く前に、オレンジラインなる農道で、岡村島へと渡る。

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ここを繋ぐのはアーチ橋。そして県境を示す看板が。

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とびしま海道は広島県の島々を繋ぐ観光ルートだが、最後に繋がる岡村島だけは愛媛県に属していた。
ここから愛媛県今治市。四国に行くつもりはなかったのに、思わず四国の土を踏んでしまった。

海沿いの狭い道を走っていくと、岡村の漁港に出る。港が見えた時、ちょうど客船が出航していくのが見えた。

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岡村港からは、今治へと向かうフェリーが出ていた。
たぶんクルマも載せられるフェリーだと思うので、やろうと思えば、広島(呉)からこのルートで今治に向かうこともできるわけだ。

岡村島がとびしま海道の地続きの突端なので、ここから引き返す。
と、その前に、大崎下島でちょいと散策。
この日だけで街並み散策3ヶ所目・・・好きだなぁ(^ ^;

 Posted by at 8:40 PM
6月 212015
 

2015 06 21 01

尾道の街を離れ、尾道バイパスと合流した直後に節目の15万km到達。
丸9年で15万km。(忘れがちだがエスは中古で買っており、自分が走った距離でいうと約143,000km)
多いのか少ないのかというのはその人の感覚次第だけど、やはりペースは落ちてきていると思う。
2号車の存在ができてから、エスに乗るのは純粋に遊ぶ目的の時のみに特化してきているから当然だろう。

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でも15万kmを迎えた今でもこうやって、何の不安もなく日本全国をステージに旅ができるというのは驚異的ではないだろうか。
驚異的は言い過ぎかもしれないけれど、 これだけの性能を持って、かつそこそこイジった上でストレスフリーに走り回ることができるというこのS2000は、何にも代え難い存在だ。
これからもできるだけ長く、一緒に旅を楽しめたら、と思う。

尾道市を離れると今度は三原市で、すぐに三原バイパスが始まる。
バイパスから少し下りたわかりにくい場所にある道の駅で小休憩を挟む。
道の駅ではバイク雑誌のオフ会?か何かをやっていた。カスタマイズバイクの撮影会的なイベントのようだ。

照りつける日差しが鋭さを増している。
本当に真夏であれば、さすがに身の危険を感じてルーフをクローズするところだが、気温にして30℃を上回らなければ許容範囲。
ルーフは開けたまま、エアコン全開で出発。国道185号に入る。

このR185が、瀬戸内海をすぐそこに感じながら走れる絶好のドライビングルートだった。
大昔走った時は夜中だったので気が付かなかったが、瀬戸内海特有の低い堤防にガードレールもない海沿いのルートが、素晴らしい眺望を生み出している。

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途中には大規模な造船所があったり。
昨日までは雨だと思っていた空が、まるでウソのようにこの上なく晴れ渡っている。
思わず「気持ちイイ〜〜」と口からこぼれてしまうほどだった。

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R185瀬戸内海鑑賞ルートのちょうど中間地点辺りが竹原だ。
竹原といえば街並み。ここでもエスをデポして散策に出かけることに。

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訪れるまでは、さして知名度があるわけでもないのでこぢんまりしてるものかと思ってたのだが、これがなかなかどうして。
ツーリングマップルに記載があったのと、ちょうどいい場所に道の駅があってその駐車場を利用できたので寄ってみたに過ぎないのだが、思いのほか見応えがあったのだ。

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こういう古い町並みは、整備され過ぎず放置され過ぎずのアンバイが難しいのだが、竹原の場合、ちょっと手を加え過ぎな方に振れかかっているけれど、まぁまぁ許容出来る範囲。
それより思ったよりしっかりと見応えがある規模だった。メインストリートに沿って保存された街並みがそれなりの規模で続く。

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その一角には竹原の銘酒「竹鶴」の酒元もあった。
全然知らなかったが、いま流行りのニッカウヰスキーの竹鶴政孝(つまりマッサン)の生家だそうだ。

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墨入り漆喰のファサードが、一昨年九州ツーリングで訪れた山鹿の街並みを彷彿とさせる。

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瀬戸内海に面した町の割に、海運の情緒を感じさせる街並みではないところも、少々意外ではあった。
同じ県内でも、福山にある鞆の浦が街全体に瀬戸内海の香りを漂わせているのとはまるで異なっている。
まぁ保存された街並みがたまたまそういう所だったのかもしれないけれど。

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竹原の道の駅に戻って、販売所でお土産を物色。
県のほぼ中心近くにあるからか、県内の特に瀬戸内海周辺のおみやげが充実していた。いくつかピックアップして購入しておく。

竹原には港がある。客船の出る港だ。
尾道のカフェで本日の旅程を検討していた際、ここから対岸にある大崎上島に渡ろうかというアイデアもあったが、出航時刻とタイミングが合いそうにもない。
このまま快走国道185号を西へと走り続けることにした。 

 Posted by at 9:28 PM
6月 192015
 

2015 06 19 01

千光寺からは坂を下りていく。何のあてもなく、ただ目に入った路地を進んでいくだけ。尾道ではそれが楽しい。

中でも面白かったのは「猫の細道」という名の、廃屋を再生したギャラリーなんかが居並ぶ薄暗い路地。
遊び心のあるオブジェやアートがさり気なく点在し、劇画の中にいるかのような異空間を感じる。

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ちょっとだけ恣意的で、路地空間を魅力的にするアノニマスな雰囲気は希薄かもしれない。
それでも、センスのいいアートの数々には見惚れる。

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こればっかりじゃあ食傷気味になってしまうけど、たくさんの路地の中の個性的な味わいのスパイスとして、こういう異空間が混ざっているというのがいいのかもしれない。

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猫の細道にあったカフェ「梟の館」で、朝のcoffeeをいただくことにした。

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鬱蒼と茂った蔦と草木に覆われた家屋は、どっからどう見ても完全に廃屋の様相。これが本当にカフェなのか。

そんな不安を他所に、朽ち果てようとしていた古民家の空気感を上手に残した、意外と居心地のいいカフェだった。 

2015 06 19 15

斜面の地形を上手に利用して建てた民家は、既にその役割を完遂したかのように見えるが、立地の特性だけでも延命される価値がある。
廃屋とか廃墟に、ちょっとしたロマンを感じる自分(つまりは廃墟萌え)としては、イチオシにしたいカフェである。

 

尾道ではこれ以外にも、様々な路地とスポットを巡ることができるようにできているので、坂道散歩としてここに紹介したのはごくごく一部だ。
クルマで巡るにはほとほと向いていない街ではあるが、時間があれば1日かけて歩きまわってみたいと思わせる魅力がある。

2015 06 19 16

歩き疲れてクルマが恋しくなれば、しまなみ海道に踏み入れて、瀬戸内海の島々を巡ればいい。
歩いてヨシ走ってヨシ。尾道は、旅人の心をくすぐる要素が詰まった魅力的な街だった。 

2015 06 19 17

 Posted by at 1:15 AM