9月 302017
 

2017 09 30 08

弘前ツーリング4日目の朝、青森市を出発。
至極、良い天気で上々のスタート。国道103号を八甲田方面へ。

R103といえば、ゴールドライン。八甲田山中を縦断し、奥入瀬経由で十和田湖に至る極上ドライビングルート。
コースバリエーションも豊富で、組み合わせ次第でグルグルと走り回り続けることができる。
この日もそれを楽しみに乗り込んだわけだが。。

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八甲田山中に入り、酸ヶ湯を過ぎた辺りから、だんだん雲行きが怪しくなってきた。
標高1,000m超の傘松峠を越えると徐々にポツポツと来出し、猿倉温泉の連続コーナー付近でかなりの雨量に。
それでもルーフオープンのまま引っ張り続け、谷地温泉で国道394号へ。

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ここからは完全に本降り。ウェット路面で豪快に水しぶきを撒き散らしながら疾走するS2000。しかもルーフは開けっ放しで。
対向車のドライバーは、目を白黒させてたかも(笑
県道40号で田代平、深沢温泉を過ぎると小康状態になり、雪中行軍銅像の駐車場に着いた頃には、完全に晴れていた。

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うーん、青森市側の斜面はいい天気なのに、八甲田以南はダメみたい。
今後のルートでしばし悩んでみるか、と銅像茶屋に入っておでんを注文する。

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ここの味噌おでん、昨年の秋の東北ツーリングでも紹介しているが、もはや完全に定番化である。
500円でこのボリューム、欠かすことはできまい。

結局、K40を田代平方面に戻り、そのまま直進して国道102号に出る道を選択。
どうせ天気は悪いだろうから、一度も通ったことのない田代平以南のK40を走ることにしたのだが、なんてことはない道だった。

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しかも土砂降り・・・

R102に出て、奥入瀬の道の駅に寄り、お土産を物色する。
その後、R102を西へと走り、奥入瀬渓流入口でR103に合流。十和田湖方面へ。

奥入瀬はさすがに混雑しており、人もクルマも多かった。
車列はみるみる長くなり、ちょっとした渋滞になる場面も。眠くなってしまった。

十和田湖子の口に出て、車列からようやく解放される。
奥入瀬渓流に用がないのなら、奥入瀬バイパスでショートカットすればよいのだが、子の口からR102を北に向かって走りたかったので、混んでるとわかっててもガマンしたのだ。

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R102の十和田湖周遊区間は、観光スポットから離れた湖北側半分を走るコース。
全線に渡って道幅は十分でなく、タイトなコーナーも連続するが、交通量は極めて少ない。
ここを元気よく走るのが、目下の十和田湖の最大の楽しみ(笑)なのだ。

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御鼻部山の駐車場で停車した以外は、霧がかかる深い森の中を走り続けた。
外輪山の尾根をトレースする割には、十和田湖の眺望は一切ない。
それでもいい。ルートバリエーション豊富な十和田八甲田エリアの中でも、もっとも走りに没頭できる区間を存分に楽しみたかったのだ。

滝ノ沢峠で国道454号にスイッチ。外輪山を一気に駆け下り、湖畔の道へと切り替える。
発荷峠に向かう国道103号で再び外輪山に駆け上がり、峠頂部で県道2号樹海ラインへ。

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ここのところ、幾度となく登場する樹海ラインK2。この日は眼前がオールクリア。
滑空しそうな超絶ダウンヒル。エンジンは力強いビートと共に、レッドゾーンに向かって瞬時に吹け上がる。
冷えた空気を切り裂きながら、樹海の高速コースを疾走。麓の小坂までの時間は、ほんの瞬きの間。

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いつの間にか、周囲は快晴。
肌寒いくらいの空気が身を包んでいたのだが、すっかり夏の陽光に逆戻り。
この天候の差。秋田側はどこまで行っても快晴、逆に八甲田をはさんで反対側はどこへ行っても雨天という、実にハッキリしている空模様だ。
色気を出さず秋田側を攻めろというお告げに他ならない。

小坂から東北道で鹿角八幡平ICまでショートカット。
たった2区間だが、国道282号の流れがいつも悪いので、意外と有用だと思う。

鹿角から国道341号。これを南下すると八幡平。当然行くっきゃないでしょう。

昨年の秋も訪れた、ご存知、八幡平アスピーテライン。
超一級のワインディングロードは、勾配もきつくテクニカルで、しかも景色が良いときている。
当然走りを楽しみたいわけだが、時間がよろしくない。夏休みの真っ昼間では、贅沢を言うことはできない。

頂上の見返峠を越えると、予想通り雲に覆われ、冷たい雨が路面を濡らしていた。
ここでも東北の背骨部分の尾根を境に、完全に天候が反転していた。
一応、樹海ラインを松川温泉まで下りてはみたが、雨量が多くヘビーウェットな状況は好天の兆しがないので、そのまま見返峠に上がり、来た道を戻ることとする。

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見返峠を越えれば、さっきまでの荒天がウソだったかのような大絶景が眼前に広がっている。
八幡平のなだらかな地形に広がる樹海は、まさに大海原のごとく、延々とどこまでも続いていた。

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八幡平の頂上までは、見返峠の駐車場から歩いてすぐ。誰でも到達できる道のりなので、登ってみるのもオススメだ。
標高はさほどでもないが、かなり北の方に位置するため、風景は高山のそれである。

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八幡平アタックのインプレッションは、昨年秋のツーリング時に詳しく書いているので、今回は省略。
興味ある方は、ぜひコチラを。(この時も雨だったわけだが)

八幡平は何度訪れてもいい。
ここだけをテーマに、どこかの温泉宿(一軒宿が豊富)か、キャンプ場に泊まるのも悪くない。
今回のような通りすがりは、いかにも勿体無いのではあるが、再び訪れる日も遠くはない気がするので、今回はこれにて退散とする。

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R341に戻り、田沢湖に向かって南下。
玉川に沿って走るこの区間も、地味にすごいコース。日本有数の山岳ハイウェイ。
中速コーナーが連続する区間でコーナリングを楽しめるほか、スノージェットやトンネルが連続する区間で、頭上から降り注ぐ乾いた排気音を、いつも存分に楽しめてしまう。

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田沢湖に下りてきたとこで、ガス補給。弘前で入れたっきり給油していなかったので、タンクをすっかり空にしてしまった。
ちょっと計算ミス。青森市街で、ほんのちょっとでも入れておくべきだった。

コンビニで休憩して、この後の作戦を立てる。
特に目的はなく、明日帰宅できればそれでよかった。いくつかの候補の中から、今晩の宿を酒田に取ることとした。

国道46号を隊列を組みながら、ちんたらと角館へ。
角館からは、再びR341で協和まで。
一昨日走った区間だ。一度のツーリングで、同じ道を重複させないようにしているのだが、行き当たりばったりが過ぎて、今回はその掟を破ってしまった。

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協和ICから秋田道に入り、河辺JCTから日本海東北道へ。
これを象潟ICまで走り切り、あとは国道7号で酒田まで。

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先程取ったビジネスホテルに着いた時には日没を向かえて、薄暗くなりつつある空に、鳥海山がその輪郭を現していた。

酒田で泊まるのは初めてである。
ホテルにチェックインしたら、早速繁華街へ、と思うも、どこが賑わっているのか見当がつかない。
駅から遠い場所だったので、地図と勘を頼りに歩くしかない。

折しもお盆真っ只中の地方都市。営業している店も少なく、何より街全体が寂しい。
この辺り、弘前や青森とはやはり随分と異なる。初日の北上に近い雰囲気。

ヤバめな雰囲気だったが、うまい具合に「横丁」を発見。弘前でも訪れた、企画モノ的な屋台村だ。
混み合っていたが、しばらく時間を潰した結果、席を確保することに成功。

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何の事はないチョイ呑み店の集まりだが、チェーン居酒屋よりこっちの方が全然イイ。
弘前と違ってここは外だったので、何と言っても気持ちが良いのだ。

ビールで乾杯した後、山形の地酒でうつらうつらと・・・
何だか呑んでばっかなツーリングだなぁと思ったそこのアナタ!
その通りです(笑

 

・・・・・・・

 

翌日、酒田からR7で鶴岡、笹川流れ、村上と走って日東道。
これで楽々帰京だぜ、と思ってたら、関越の沼田ICの先で事故通行止。
走っているうちに解除されたものの、その影響で関越が大渋滞を起こし、水上ICで一旦降りるハメに。

下道のワインディングを楽しんでいこうと思ったが、あいにくの雨。
結局そんなに楽しむことはできないまま高速に復帰し、断続渋滞に巻き込まれながら帰宅することになった。
そんなこんなだから、最終日の写真は無し。報告のみです。

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そんなこんなで、2017年夏休みの無計画東北ツーリングは終了。
結果的に弘前の印象が強かったので「弘前ツーリング」としてますが、読んでもらえばわかるように、天気の良かった秋田を中心に、ワインディングもそうでない道も走り回ったという内容でした。

東北はひとつひとつのワインディングの規模が大きいので、アレもコレもと欲張るのはいささか勿体無いのですが、敢えて気ままに走りながら立ち寄るのも決して悪くはない。
また、山域が広く道路が少ないので、ルートがどうしてもワンパターンになりがちな側面があります。
それを解消するため、多少目新しいルーティングをしてみたわけで、その結果、多少は新鮮な印象を残せたかも。

弘前の街歩きは完全に趣味の世界ですが、街を深く知るために歩くのも悪くはないものです。
夜の宴もね。これは今のマイブーム。しばらくこの傾向は続いてしまうのかも(笑

ここ最近の日常の事情で、レポが想定以上に長引いてしまったけど、これにて夏休みの宿題が終了。
だんだんと秋も深まり、旅のシーズンとなるわけですが、その前に溜まってるその他のネタを。。。

 Posted by at 11:28 PM
9月 232017
 

2017 09 23 26

細々と続く弘前ツーリング。まだ3日目です(汗汗

前日決めた通り、この日は半分、弘前滞在ということにした。
半分というのは、翌日は青森市街に停泊ということにしたので、そこまでの移動が含まれる。
ただ、弘前から青森までの移動なんてたかが知れているので、ほとんど弘前で終わることになるだろう。

朝はゆっくりめの出発。繁華街近くのビジネスホテルは、観光で出歩くにもちょうどいい。
エスを提携駐車場に停めたまま、徒歩でレッツゴー。

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駐車場から歩くこと数分で、旧弘前市立図書館の建物に出た。
明治39年に建設され、昭和初期まで市立図書館として利用されていた建物。
その後、移転を繰り返し、用途を変えながら現在の場所にて保存されている。
八角形の双塔が特徴で、瀟洒な窓の連続が可愛らしい。

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弘前城のお堀に沿って市役所前を通過すると、ちょっと印象的な佇まいのスタバを発見。朝食がてら、立ち寄ってみることに。

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1917年に陸軍の官舎として建てられた建物で、登録有形文化財に指定されているという。
そんな建物のデザインエッセンスを受け継ぎながら、現代のカフェへと見事に仕立て上げられていた。

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大胆な改修ながらも、大正ロマン漂う雰囲気が上手に残され、非常に居心地がいい。
和洋折衷の様式で、それぞれの部屋に明確な特徴がある。こぎん刺しをはじめとする伝統工芸を用いた内装も、主張しすぎず地味すぎずでいい塩梅。
その時の気分で席を陣取って、のんびりとした時間を過ごせそう。弘前市民がちょっと羨ましい。

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スタバを出て、また少し歩いていくと、今度は赤い尖塔が主張する洋館に出くわす。
弘前って、こんな趣のある歴史的建造物の宝庫だって知ってました??

この洋館のある藤田記念公園の前から、弘前公園へ。
公園に入ってすぐに目に入るのが、今回弘前に滞在した最大の理由であり、もっとも会いたかったこの建築。

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弘前市民会館

彫り深く分節されたコンクリートの壁面。
型枠の跡が表情豊かに残るその表面を愛でながら歩くと、天井高を極限まで下げた青い回廊が、訪れる者をさらに奥へと導いてくれる。
今から約50年前に竣工したこの建物は、今も現役で利用されているシティホールだ。

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回廊から管理棟に入ると、その空間に一瞬にして魅せられてしまった。
吹き抜けに佇む大階段。スチールのサッシにはめ込まれた、大判のステンドグラスから差し込む陽光が、青い光となって空間全体を包み込んでいる。

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吹き抜けに面して、会議室などの各室が配置される構成。
特にこの空間に機能的な意味はないのだけれど、この吹き抜け空間こそが建物の心臓部であり、すべての機能を繋ぐ幹となる。
その空間に造り付けられたコンクリート製のベンチには、カラフルなクッションが配され、大きな吹き抜け空間の絶妙なアクセントになっている。

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2階の回廊から見下ろす。
天井には星空を模したかのように散りばめられた、無数の小さな照明。下手に明るく照らさず、自然光を主としていることがまた、空間の質を高めているように感じる。

中2階のレベルにはカフェテリアが。
絶妙の階高設定。カフェにいても圧迫感はないし、他の2階部分から微妙に目線がずれることで、空間全体にリズムが表出している。

さて、このような素晴らしい公共建築を生み出したのは誰かというと、前川國男という戦後日本を代表するモダニズム建築家だ。
国立西洋美術館の設計者であるル・コルビュジエの弟子でもある氏は、その偉大な建築家の思想を受け継ぎ、戦後国内に数々の公共建築を残した。
そんな前川が、非常に数多くの公共建築を設計したのが、弘前という街なのだ。その密集率は群を抜いていて、現在でもどのほとんどが現役で使用されている。
何故、前川が出身地でもない弘前で多くの建築を残したかは定かではないが、母方の家系がこちらの方だったからという説が有力らしい。

熱っぽく語っている通り、自分は前川建築が好きだ。
特に前川國男自邸(江戸東京たてもの園に保存されている)は住宅建築の中でも一番のお気に入りで、自宅を設計した時、大いに参考にしたくらい。

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そんな前川先生の名作である弘前市民会館は、一度じっくりと体感したいと思っていた。
今回の旅で、成り行きで弘前滞在することになり、その願いが叶ったわけだ。
実際に訪れた市民会館の建築は、想像以上に素晴らしい空間だった。スケール感や色使いなど、どれをとっても考え抜かれていて、大いに刺激され、非常に有意義な訪問となった。

・・・・・・・

後ろ髪を引かれる思いで市民会館を後にし、隣接する弘前市立美術館(これも前川建築)を見つつ、弘前公園の奥へと進むと、弘前城の天守閣がある。

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建っている場所も大きさも、とっても不自然な感じだが、それは仮置きの状態だからだ。
本来この天守は、堀に面した石垣の上に設置された構造物だったが、その石垣が老朽化で倒壊の恐れが出てきたために改修中。
その間、上に乗っている天守は近くの広場にお引っ越し。数年前に行われた大事業「弘前城天守の曳家工事」を覚えている方もいるのではないだろうか。 

弘前城は現存天守のうちのひとつ。中に入れるが、この大きさなので、それほど広くはなかった。

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桜で有名な弘前公園の、夏の風景を楽しみながら回遊した後、再び弘前市街へ。
そろそろお昼ってことで、散歩途中で見つけたちょっとレトロな喫茶店でランチをいただく。 

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喫茶店のナポリタン大好き(笑

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その後も、弘前散策は続く。
明確に散策エリアがあるわけではなく、あてずっぽうに歩いてみただけだが、いくつか面白い雑貨屋や骨董屋に当たって、その度に品定め。

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ちょうど作家物の陶器を扱ってたショップがあって、地元弘前の作家によるぐい呑を購入。
これで昨日の「豊盃」を呑みたくなって、デパ地下で純米酒を仕入れる。

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大鰐線の始点、中央弘前駅。
いかにも雪国風情な味のある駅舎に、ステンレス素地という飾り気のない素朴な車両。
こういう風景が生み出す情緒が、たまらなくいいと感じる今日この頃。

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弘前市街を縦横無尽に歩き回って、駐車場に帰還。
ヘンな形のコインパーキングで、一見、妙な場所に駐車中のエスのエンジンに火を入れて、弘前を出発。

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国道7号は予想通り混雑気味で、多少時間はかかったが、程なくして青森市に到達。
青森バイパスに入らず、中心部に向かう途中、北海道新幹線が新青森駅に進入していく光景に遭遇する。

ホテルにチェックインし、ちょっと早めだったけれど、夜の宴へ。
青森の夜はこれまで、どっちかってゆーとイマイチなことが多く、今回もノープランでどうかなと思ったが。

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ホテルの近くを歩いてて、たまたま見つけた郷土料理居酒屋風な店に決めて入店。
思った以上に大衆居酒屋的な感じだった。当然のごとくカウンターに陣取る。

下調べもせず入った店にしては、結構グー。青森市編としては、近年ではダントツのような気が。。外観は全然そんな感じしないけど。

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郷土料理っていうより、雰囲気重視。味もそこそこ美味ければ、あとは旅の余韻で幸せに浸れるもの。

んなわけで、3日目はほぼ弘前で終了。走りずくめの旅先で、一服がてらの街歩きは楽しい。
でも、明日はキチンと走らせていただきます。

 

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 Posted by at 9:05 PM
9月 172017
 

2017 09 17 11

1ヶ月ぶりの弘前ツーリングレポート、まだ2日目です。終わらんなコレ(笑

朝起きると、外の景色はまだしっとりと濡れていた。
今回の夏休み中の東北地方の天気予報によれば、太平洋側はほぼ全滅のようだ。
当初は太平洋側をメインで行こうかと考えていたのだが、天候不順と知ってわざわざ向かうこともないので、西側に向かうことにした。

昨日、秋田からわざわざ岩手に入っておいて、また秋田に戻るという一見すると無駄ルーティング。
しかし、この行き当たりばったり感も、アテのないツーリングの醍醐味のひとつである。

国道107号北上市内を走ってて見つけたスタバで、朝のコーヒーを堪能。
今回訪れた東北の地方都市では、ドライブスルー付の独立店舗型スタバをよく見かけた。 

R107で錦秋湖、西和賀町湯田。
湯田温泉峡の中心地である湯田の駅名は、その名も「ほっとゆだ」。駅舎に温泉入浴施設が入っている。

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温泉には入ったことはないのだが、浴室に線路の信号か何かがあって、電車が近づいてくると知らせてくれるとかそうでないとか。。
興味ある人は調べてみてください(調べろよオレ(笑)
ちなみに駅舎に温泉が入っているのは、この「ほっとゆだ」駅の他に、新潟の「津南」駅が有名である。

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湯田には、R107と県道1号の分岐がある。
K1は、湯田から雫石に抜ける長距離山間路。縦に長い岩手県を南北に貫く貴重な快走路だが、途中に何もなくて、距離以上に長く感じるルートだ。
数年前に走っているので今回はパスしたが、無心に走り続けることを欲するような気分の場合には、岩手K1ほどおあつらえ向きなルートはない。

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JR北上線と並走しながら、R107湯田高原を快走。緩やかな峠を、長大なストレートで一気に越えていく。

横手市街を通過して、県道48号。 
西へ進めば進むほど、上空を青空が占める割合が増えていく。

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山向こうの雲が、立体的にモクモクと湧き立っている様がカッコいい。
盛夏ならではの、ドライビングビューに気分も高揚する。

K48で東由利まで行こうと思っていたが、いつの間にか広域農道に入っていた。
戻るのもカッタルイので、そのまま再びR107に入って、R107で東由利へ。
道の駅で大休止。さんさんと降り注ぐ陽光が容赦なくなってきていたので、ソフトクリーム&日焼け止めクリームをW補給。

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東由利から県道30号。ズバーーンと走って、国道105号経由、県道315号。そして広域農道、出羽グリーンロードへ。
時折、県道に吸収されながらも、しつこくトレースして秋田空港方面に向かっていく。
それほど特筆すべきワインディングではないけれど、交通量は国道・県道に比べて極端に少ないので気持ち良く流せる。

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・・・って流してたら、突然道路が封鎖されていた。どうりで走ってるクルマがいないわけだ(笑
手前に脇道があったので、ショートカットを期待して入り込んでみたものの、集落へ続く道はどんどん怪しくなり、S2000での走行に危険を感じるレベルに達したので、潔く退散。
農道を少し戻って、県道319号と61号、国道13号で迂回することに。

R13はさすがに交通量莫大。道路脇の斜面が至る所で崩れまくっていて、車線規制が敷かれていた。
この休暇の直前に秋田県内は豪雨被害を被っていたので、さっきの通行止めもその影響なのだろう。

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R46でシルバーストーンS2000追走

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R13では初期型NSX

県道28号経由で再び広域農道、そして国道46号、再び国道13号。かと思ったら、県道252号でまたまた国道46号に戻る。
もうメチャクチャなルートセッティング。道の駅に寄ったりしながら、その場の雰囲気で向かう方向を決めているので、目的も何もあったもんじゃない。
ツーレポには敢えて地図を表示してないけれど、今回ばかりは読者の皆様に再現トレースしろというのには、かなり無理がある!?

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でも、こういう支離滅裂なルーティングの時に限って、結構いい景色に出会えるような。

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R46を東に走って、角館から国道105号。ご存知、阿仁街道。
マタギの里を縦断するロングコース。ハイライトは大覚野峠。ワイルドな風情のワインディングで、路面は荒れているけど2車線幅は確保されているので楽しめる。

この峠はいつも、ケモノの気配を色濃く感じる。実際に遭遇したことはないけれど、クマやら何やらがすぐそこにいそうな気配がプンプンするのだ。
この日は前を走るオデッセイが、路上にいたヘビを踏んづけた。(後続の自分は間一髪セーフ)
そのくらいは日常茶飯事と思えるほどに、ニオイの濃い峠越え。バイクとかだと、余計に緊張しそうだ。

眼前がクリアになってからは、荒れた路面にタイヤを擦りつけて疾走。あっという間に阿仁の里へ。
入り込みすぎて、写真は全然残っていない(笑

R105は鷹巣まで至るが、途中で国道285号に切り替え、比内経由で大館へ。
秋田道で大館市街をパスしようという魂胆だったが、実は秋田道は既に鷹巣のR105まで延びていたので、R285にスイッチする必要はなかった。(というのを後で知った)
持っている地図が多少古かったがために気づかなかった。地図はできる限り、新しい版を持つのがベターだ。

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秋田道は大館北ICまでの短区間で済ませ、国道7号で矢立峠越えにて青森県入り。
ちょうど薄暗くなって来る頃だった。

R7の大鰐弘前IC前で給油を済ませてから、弘前市街へ。
この日の宿は、昼間に弘前市中心部に抑えていた。
街中に宿を取ったのは、もちろん夜のお楽しみ?が目的だからである。

弘前がなかなかにディープな街であることは、数年前のツーリング時に立ち寄った際に認識済み。
この日は屋台街に足を運んでみようと、向かった先がここ。 

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「かだれ横丁」なる酒場。その実は、屋内型屋台街である。雪国ゆえに、ビル内に屋台街が形成されているのだ。
入ってみると路地状に並んだ小さな屋台型店舗の周辺に、机やイスが無造作に配置されていた。
常連らしき人々がぱらぱらといるくらいで、どの店がどういったものを出すのかさっぱりわからない異邦人としては、席に着くことすら勇気が要る。

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そこを勇気振り絞って、目についた店のカウンターの端に陣取った。全然居酒屋っぽくない若い店主が切り盛りする店だった。
大衆居酒屋(ここは屋台風だけど)では、まず瓶ビールがマイルール。そこから日本酒へとシフトしていく。
さして期待してなかったのだが、料理も酒も、想像を遥かに凌いで満足いくものだった。

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厚揚げ(大好物)なんかは自家製で、揚げたてが出てくるし、

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謎の創作料理も意外性の塊で、実はとても美味い。
酒は弘前の銘酒「豊盃」が波波と注がれて出てくるし、1軒目にして大満足。屋台のハシゴは、まったく必要がなかった。

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「かだれ横丁」から出て、帰り道でバーに寄る。
見知らぬ地方都市のオーセンティックバーで盃を傾けるのも、ここのところのマイブーム。軽めのカクテルでスッキリして、さらりと宿へと舞い戻る。

弘前は噂に違わぬ夜を提供してくれた。
この街、一度はじっくり訪れたいと思っていたのだ。その結果、今回引き寄せられるようにして訪れ、本日停滞することになったわけだが、その理由は夜の街だけではない。
次回は弘前の街、昼編です。

 Posted by at 1:54 PM