3月 102012
 

上棟以後、ずっと続いていた大工工事が遂に完了し、現場はいよいよ仕上工事の段階に入っています。
いつものように土曜の本日現場に赴いてみると、ちょうどキッチンの取付が行われていました。

大工さんの工事が終わると同時に搬入されたシステムキッチン。手慣れた住宅の設計屋さんは大抵オーダーメイドで造作する部分ですが、そんな知識も技術も無いので、ここはメーカー品に頼ります。
いかにも量産品的な存在感の薄さ、その割りに値の張る価格と、個人的には否定的な面が多い住宅設備の筆頭ですが、各社使い勝手を突き詰めた細かな仕様など、プラス材料をできるだけ見つけて無理矢理納得して(笑)採用しています。

とは言いつつ、やっぱり既製品っていうような、いかんともし難い素材感。ならばキッチン全体のイメージで、既製品感をできるだけ和らげるため、空間全体でキッチンをコーディネートしようと。
その結果現れたのが、ブラック基調、とゆーかほぼ真っ黒な(-o-;) キッチン。写真には写ってませんが、キッチンの扉面材もほぼブラックに近いダークグレー。まさに男のキッチンです。

特に特別な素材は使っていません。システムキッチンはクリナップ「S.S.」シリーズのオプション数を抑えた廉価版。キッチンパネルは汎用のメラミン不燃化粧板です。
おカネをできるだけかけずにイメージの空間を創り出す。キッチン空間ひとつをとっても、コンセプトに沿った個性を持たせようと企んでいます。

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 Posted by at 6:03 PM
3月 082012
 

玄関廻りの一コマ。いまだ下地が張られていないこの部分には、下駄箱が造作家具として取付けられる予定です。

造作家具はそれほど多くはなく、下駄箱が一番の大物という程度。
完全オーダーメードなので、形状には拘りました。あくまで機能部品なので、あまり突拍子のないことはできませんが、その分使い勝手と存在感には気を使って計画しました。

今日から製作開始!という段階になって、「やっぱり一部変更!」みたいな連絡を突然入れたりして困らせてしまいました(^ ^;)が、いまは出来上がって取付けられるのを待つばかりです。

 Posted by at 1:56 AM
3月 062012
 

外壁の左官工事が遂に始まりました。

R style Houseの外壁仕上は塗り壁仕上げ。
以前も紹介した通り、内側から順に追っていくと、次のような構成になっています。

  1. 柱外面に下地合板
  2. 断熱材(スタイロフォーム)
  3. 透湿・防水シート
  4. 通気胴縁
  5. ラス網
  6. ラスモルタル
  7. 仕上塗材(左官仕上)

5まで進んだ状態でしばらく放置されていましたが、工事も佳境に入ってきて、いよいよ6のモルタル塗りが始まったわけです。

既調合ラスモルタルを現場にて練っているの図。こういうのがあると、急に土木現場っぽくなります(笑
今時、外構以外の垂直面で、モルタルを仕上(下地)に使う現場も珍しいと思います。けど、自分がデザインした家ではもれなく主役級(笑

外壁の総面積もそれなりにある家なので、この左官仕上が家の印象に大きく関わってきます。
下地のラスモルは、下塗りと中塗りに分けて施工し、一定期間の養生後に仕上塗材を施工するという手順。モルタルの乾燥を待って次の工程に移るので、最終仕上りまでは結構時間がかかります。
でもここで無理に時間を短縮すると、外壁のひび割れという欠陥を誘発してしまうので、工程に余裕を持った状態で施工の段取りをするのが重要ですね。

 Posted by at 1:27 AM
3月 052012
 

内部の壁下地がほとんど張り終わりました。
ほぼ内部空間の形態が仕上がりつつあります。残すはまさに「仕上げ」に当たる部分。
上棟後、ここまでずっと現場で作業を続けてきた大工さんが今週で引き上げ、代わりに内装工事の職方が出入りすることになります。

1階から2階へ上がる階段も付きました。
これまでハシゴで昇り降りしてたのが、随分とラクに。

階段ができると、スケールがぐっと具体化するような気がするんですよね。

 

 Posted by at 12:34 AM
2月 282012
 

ウォルナットの無垢フローリングは、先般張り終えたばかりですが、もうひとつのフローリング材は、張られるタイミングを現場でじっと待っています。

水廻り以外はブラックウォルナットで統一していますが、唯一ロフトだけは、ミモザという異なる無垢材を使っています。
ロフトだけ違う材にしたのは、ロフトという秘密部屋のイメージに合う、ざくっとした風合いの床板としたかったのと、単純にコストの関係です。
色合いや質感はウォルナットと非常に似ているミモザですが、ウォルナットよりも荒々しい木目による力感が特徴で、実にワイルドな印象です。ウォルナットもそれなりに硬いですが、ミモザは更に上を行き、土足にも耐えうる性質を持っています。

ますます大工さん泣かせな現場(笑

加えて無垢材としては安価なのも採用理由。
空間によって特徴を付ける上で、ミモザの風合いはロフトのイメージには非常に合っていました。ウォルナットは見方によっては高級感が漂うこともあるので、R style Houseのロフト空間にはちょっと合わない。ウォルナットと似ていながら、どこか雰囲気が異なるところがこの空間にはピッタリ。それでいて安価。色合いや木目にバラツキのある「ラスティック」グレードであることも安価な理由。
無垢材は色が揃い節が無いものほど高価です。逆にそれを求めない空間に使うなら、この表情でも何も問題はありません。

ところで、無垢材は湿度や温度によって伸び縮みするので、張り込んでいく際には、材と材にの間に意図的に隙間を確保しながら並べていく必要があります。
名刺のようなスペーサーを挟みながら張っていくわけですが、今回はタイミング的にその光景を見ることはできずに終わってしまいそうです。

 Posted by at 2:31 AM