10月 292012
 

九州ツーリングを強制終了せざるを得なかった理由。
お察しの良い方でなくとも簡単に気付くかと思いますが、それがいわゆる「勝手にクラッシュ?事件」というわけで。

その日、九州南部を目指して、大分から佐賀関、臼杵、佐伯と走っていく僕とS2000。
その過程にある九州最東端の岬、鶴御崎はまだ一度も訪れたことがなかったので、自然とその岬へとステアリングを切っていました。

岬の駐車場に人影は皆無。平日の昼間、市街地から遠く離れたマイナーな岬の突端。
人気の無さに、寂しさと不安を覚えないわけではなかったんですが、せっかくここまで来たのだから、灯台くらいは觀ていかなきゃ。(ここまでのシーサイドワインディングを走るのが目的だから、突端の観光物にあまり興味が無い)
エスをガラガラの駐車場には停めずに、灯台へと通じる遊歩道の入口に停め、意気揚々と散策に出掛けたのでした。

鶴御崎の灯台はともかく、岬から付き出した展望台からの眺めが思いのほか素晴らしかった。
台風の影響がここではほとんどなく、照り付ける陽光が肌を刺す。そのおかげで、滞在できたのはほんの数分(アヅイ)。その先の行程を想像するとそれでも十分で、満足してエスを停めた遊歩道の先に戻っていくと、はて?

そこに停めたはずのエスがいない

 

 

一瞬我が目を疑い、冷静に見やると、停めたはずの位置とは明らかに異なった位置にエスの姿。。

そう、遊歩道の入口はリア方向に向かって坂になっており、重力に逆らえなかったエスは、後方の立ち木に左リアをめり込ませて止まっていたのでした。。

 

即脱出、患部の状況を確認。
左リアのテールランプユニットが割れ、バンパー、リアフェンダー共に大きく破損。幸いフレームやタイヤ、マフラーには衝突痕がなく、走行には支障はない感じでしたが、見た目上、このまま走り続けられる状態ではない。

すぐさまリカバリープランが頭の中を駆け巡る。
人もいない、携帯も通じない岬で待っていても仕方がない。一番近くてそれなりに規模がある市街地は、佐伯市。そこまで戻ればディーラーくらいあるだろうと思い、来た道を戻ることを選択。
一番近いって言っても、30kmはありそうな道のり。でも戻るしかない。バンパーを素手で応急処置して市街地を目指しました。

途中バンパーが外れそうになる度に仮処置。市街地に近づいたら今度は突如ゲリラ豪雨に見舞われ、けたたましく雷鳴が轟き、市街地の国道は一気に浸水寸前。
これでもかというほどエクストリームな状況の中、何とかエスをディーラーに滑りこませることに成功。

一軒目は断られましたが、二軒目は板金工場を抱えていたので、快く応急処置を引き受けてくれ、バンパーはまぁ外れないだろうという状態にまで復帰。
しかしテールランプユニット、リアフェンダーの惨状はそのままで、このまま旅を続けても楽しめないだろうなという判断から、その場で打ち切ることを決断。
無念さに苛まれながら、大分県の最南端の町から急遽、最短距離にて帰宅の途へ着くこととなったわけです。

 

今覚えば、あの坂は緩やかで、サイドブレーキが車重に負けるなんてことは通常は考えにくい。確かにサイドブレーキは引いてありましたが、結果からすると、引きが甘かった、と認めざるを得ません。

やはり坂道ではちゃんとギヤ入れて停めないとダメですね。(そういう習慣がなかったのも原因)

しかし、自分が乗っていないところでのクラッシュ。さすがの僕も混乱しましたが、よくリカバリーできた(できてるのか?)もんだと我ながら感心。
実はこの直前にも坂道に停めてたケースがあり、その時その背後は何と崖!でした。
岬の現場も、立ち木に当たって止まったからいいですが、場所は崖上の高所だったので、一歩間違えると・・・・すこぶるラッキーだった、と思うようにしてます(笑

ところが、この勝手にクラッシュ事件、まだ話に続きがあるんです。。
これだけでは終わらなかったんですねぇ・・・・おぉ怖。

ミステリーの続きは、また今度。

2012 10 29 01

現地でとりあえずバンパーをはめ込んだ図。最初はバンパーが外れてました。

いつも悠々とその時の状況を楽しんでしまう自分も、さすがにこの時ばかりは写真撮る精神的余裕は無かったようで(汗)、立木から引き剥がして、処置してようやく記録する余裕ができた模様。
この後の写真は一切残ってませんけどね。

 この状態からバンパーだけを応急処置して、大分から東京まで帰りました(笑

 Posted by at 7:09 PM

  10 Responses to “九州最東端、断崖上のミステリー”

  1. そ、そんなことが(汗)一瞬盗難も頭を過ったんじゃないですか?
    しかし不幸中の幸いと言うか、なんというか・・・それも含めて旅なんでしょうね。
    まだ続きがあるのですか・・・^^;

    • 不幸中の幸いだったことが幾つか重なり、何とか自力脱出、自力帰還できました。
      何があっても自力で帰れることが、旅を楽しむための大前提ですので、そのために最善の策をとるのが旅する者の責任だと思ってますから、その瞬間は焦りましたが、すべての判断は間違ってなかったはず。(駐車場に止めず、坂道に停めたことを除いては)

      しかし、九州は一筋縄ではいかないですなぁ(^ ^;

  2. うおおぉ、九州にいらっしゃってたのですね(´∀`*)
    それも丁度、台風やら来てた時期にw

    しかし、アクシデントが多かったようで…ご愁傷様です。
    負傷したとはいえS2000も、1059さんも無事でなによりです。
    早いとこ治るといいですね…ってまだ続きがあるんですか(゚д゚;)

    わたしも釘踏んでパンクに見舞われたりと、ちっさいトラブルがありましたw
    リアタイヤだったからまだ良かったのですけど、
    応急処置なんで、やっぱり早いとこ交換しときたいですね。

    • すでに治療は済んでおりますゆえ、ご安心ください。
      最近トラブル続きなんですよね。お祓いでもしたほうがいいかな(笑

      九州、毎回楽しませてもらってます(^ ^)

  3. 盗難にあったんじゃないかとヒヤヒヤしましたσ(^_^;)
    不幸中の幸いなようで(?)よかったです。
    私だったら、旅先でのアクシデントにあたふたしてしまいそうですが、冷静にみえます。
    見習いたい所です。

    • 焦りましたよ、場所が場所だけに。
      その次は、こっからどう帰るべ?って(^_^;

      EK9の頃に、鹿児島の霧島高原でファンベルトが裂けたのを思い出しました。
      あの時はGWでディーラーがやってなくって困りましたが、今回は比較的スムーズに応急処置まで持っていけたのは進歩です。
      トラブルの種類は違いますけど、あの時の経験や先日のパンクとかが、比較的落ち着いて対処できた要因かもしれないっすね。

  4. 読んで驚きましたよぉ…。
    心臓に悪いですね…。

    けど、まずはご自身、そしてエスが崖から落下せずに済んで良かったですね。

    とりあえず続きをお待ちします。

    • 一歩間違えばと思うと、運が良かったと割り切れます(^_^)
      何も最東端でぶつかんなくても、っていうのがネタには最適なんですが(笑

  5. 初めまして。
    毎回、更新を楽しみにして読ませて頂いきながら、車旅の参考にさせて頂いています。
    今回はあまりにもショッキングな記事(青森のパンク事件を上回った)でしたので
    コメントを書かずにいられませんでした。
    同じ車のオーナーとして心中お察し致します。
    今回のトラブルに負けずに、車旅を続けて、ブログも続けて下さいネ!
    更新を楽しみにしております。

    • はじめまして〜
      S2000のオーナーさんなんですね。エスオーナーさんからのコメントは実はそんなにないので、大変嬉しいです。コメント書かずにいられないネタばっかりだと問題ですが(笑)、しょーもない話題の時も遠慮せずコメントしてください(^ ^)

      長いこと乗ってて、距離も人並み以上には伸びてるので、トラブルめいたことに遭遇する確率が高くなることはある意味当然だと思ってます。まぁそれも楽しみながらのクルマ生活ですから。

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