【中部グリーンロード 国富町付近】郷愁漂う農村風景の中を疾走する
美々津からは、R10を使わず県道51号でいったん内陸に入り、広域農道「尾鈴サンロード」で南下するルートを選択した。
日向灘に向かって広がる丘陵地帯を、豪快なアップダウンで貫いていく。
交通量の多いR10の抜け道としての有用性は明らかなようで、それなりに走っているクルマが多いのが玉にキズだが、ワインディングと言って差し支えのないレイアウトを、ある一定のペースで走れるのだから贅沢は言うまい。
広域農道の類は、地形を完全に無視しているかのような線形なので、ストレートと高速コーナーが主体になる場合が多い気がする。
この尾鈴サンロードも、そのご多分に漏れずといった感じだ。アクセルを踏み込み、エスの本領を発揮する。
路面が波打って跳ねてしまうような場所でも、タイヤは執拗に路面を捉えて離さない。絶妙の足。絶えずグリップ情報を掴めることが、絶対的な安心感に繋がっている。
農地の広がる丘陵地帯に忽然と現れる、都農ワイナリー。
ワインについてはちとウルサイ(とゆうか単に目がないだけだが)ので、ここは絶対抑えておきたいスポットだった。
陽は既にかなり傾いていたが、何とか営業時間に間に合った。
ワイナリーでやることと言っても、そこで作られたワインを現地調達するってだけ。
実際は都内でも買えたりするのだが、一度はその地に行って、その土地の空気を感じながらワインを選ぶことに価値があるというもの。
熟慮の挙句、ロゼと赤を1本ずつ自宅に発送。2013年の新酒が数日前に発売になったばかりで、最高のタイミングだった。
この後の旅のお供に、ロゼのマグナムボトル(ワイナリー限定品!)も購入。
それだけで以後の旅路に対するテンションも上がりまくり(笑
ワイナリーでご当地ものをgetし満足感を得た後も、広域農道をしつこく南下。
途中、県道を経由しながら途切れつつも続く農道をひた走る。農道の名称も、西都を過ぎた所から「中部グリーンロード」へと変化している。
地図と青看頼りに、いろんな所で右左折を繰り返すルートは、走っている時間が普段より長く感じられる。
これといった目印もなく、ただひたすら方角を頼りに距離を稼いでいると、見知らぬ風景に孤独感を感じることもある。
そんな時間も、旅の醍醐味なわけだが。
辺りが真っ暗になった頃、高岡でR10とR268の分岐の交差点に出た。
セルフスタンドで給油を済ませ、R10を宮崎市街へと向かう。
徐々に明るくなっていく街並み。クルマの量も一気に増えた頃には、宮崎市の中心街へと近づいていた。
国道220号に折れて少し行った所にあるホテルにチェックイン。機械式駐車場の案内員が、エスを珍しがっていた。
日曜の夜は、宮崎の街もどこか閑散としていた。
ひとしきり街と見えるエリアを歩き、老舗の中華料理店で餃子定食を食べてホテルに帰る。
本日の反省を生かし、明日は早出を決行する予定だ。何しろ、この先には極上のシーサイドロードが待っている。
3日目にして今回のツーリングのハイライトとなった、ハイテンションドライブの幕が開ける・・・!