2月 222015
 

2015 02 21 06

KTM 390dukeで行く伊豆半島一周ツーリング、2日目。
雲見温泉の民宿の露天で朝風呂を楽しんだ後、朝食を一番乗りで平らげてチェックアウト。 

この日の天気は確実に崩れるということがわかっていた(てゆうか前日から既に崩れていた)ので、最初からカッパを着て走行開始。
路面温度も下がり切っているので、まずは慎重に松崎までのワインディングを走り抜ける。

そもそも天気が悪いならバイクで出掛けるなんてヤメておけばいいんだけど、今回は事前に民宿を抑えてしまっていたので。。
その日の様子見て道すがら予約する手もあったけど、こんな季節でも雲見の温泉はそれなりに客が多い。
宿確保という安心を取ったわけなのだが、真冬に雨の日に当たるとはツイてないなぁ。

最初の頃は雨は小康状態だったが、土肥を過ぎて美味しいワインディングが始まるぞってとこから本降りに・・・
前向きに考えるとすれば、雨中のライディングは一体どういうものかということを体感するには絶好のコンディション。
慎重に走れば、案外グリップ感が無くなることもない。高めのギヤで急激なトラクションを避ければ、まぁまぁ走ることはできそうだ。

戸田から沼津まで駿河湾沿いのワインディング、県道17号を久しぶりに走る。
混雑する国道414号を沼津、国道1号で箱根方面へと向かう。 

雨の中でもそれなりに楽しみながら走行して気が緩んでいたのかもしれない。
このルート選択が、今回ツーリングにおける最大のミステイクだった。

箱根峠まであと少しの所。よりによって何と雪が降ってきたのだ。
時刻は正午近くで、気温もそんなには低くなかった。完全に油断していた。 

あっという間に路面は積雪状態。
これはマズイと思ってUターンを試みる。
しかし時既に遅し。シャーベット状になった路面では、バイクという乗り物はまったく言うことを聞かない。

微低速でグリップを失ってスリップダウン。
起き上がって滑る足元に苦心しながらも倒れたdukeを引き起こし、再び跨がるも今度は反対方向へ転倒。

万事休す。まったく動けなくなってしまった。 

慌ててはいけない。既にUターンしていたので、下り車線のガードレール側に出来るだけ寄せておく。
エンジンの火を失ったduke。雪がどんどん積もり、雪だるま状態に。
JAFの救援は案の定、雪の影響でいつ来られるかわからず、保険会社の救援もたらい回しで要領を得ない。

目の前では、ノーマルタイヤのクルマがトロトロと列をなしている。旧車のスカイラインは、箱根の峠を諦めて今にも止まりそうなスピードで坂道を下りていく。
頻繁に除雪車が行き来するものの、すぐに路面はシャーベット状になってしまう。
そのうち道路管理の人が駆け寄ってきて、除雪の邪魔だからバイクを退かしてほしいと言ってきた。

これ幸いとばかりに手伝ってもらって、少し下のバスの停留所まで一緒に押してもらった。
これが功を奏した。ほんのちょっと高度が下がっただけだったが、雪が徐々に雨に変わって、路面のシャーベットが溶けて流れ出したのだ。

周辺の路面を実際に足で確認してから走り出す。
あっという間に積雪状態となった路面は、あっという間に元のウェット路面に早変わりし、難なく三島側に下ることができた。
途中でバイクの状態を確認。2度コケてしまった(しかも両側に)ので、案の定、両足のシフトレバーとリアブレーキレバー、左手のクラッチレバーが曲がってしまっていた。
が、 低速だったので折れ飛ぶことはなく、操作はし辛いものの、機能的には問題がない。
それよりハンドルのセンターが狂ったようで、わずかに左に切った状態ではないとまっすぐ走らないのが気持ち悪かった。

問題はここからどう帰るか。
箱根峠がダメなら、伊豆の山越えも避けなければならない。御殿場回りしか選択肢はないようだ。 
幸い東名には雪の警戒情報は出ていなかった。dukeの状態を確認しながら走った結果、問題なさそうなので沼津ICから東名に。
雨足は強かったが、明るいうちに何事もなかったかのように帰って来ることができた。
帰ってすぐに入った風呂が、何とも気持ちよかった。 

 

という感じで、バイクで雨のみならず雪まで体験するという貴重なツーリングになってしまいました。
雨は高機能な山用雨具を着ているのでズブ濡れでも案外ヘーキですが、その反面、グローブとブーツは要対策ですね。
バイクは雨だともっと走れないかと思いましたが、案外ちゃんと走ってくれます。気が滅入るかどうかは、自身の濡れ対策にかかっているのかも。

ただ、雪はどうしようもありません。あれは運が悪かったけど、避ける事もできたはず。
最初に「今回は山は走らない」と決めていたのに、最後に峠に向かったのは油断ですね。
やはり冬のバイクツーリングはリスキー。初年度にして身を持って体験してしまった。。

何だかクルマと比べると原始的で不自由な乗り物ですが、だから面白いというのもわかる気がします。
こんな目に遭っても、帰り着く頃には「楽しかった、また行きたいな」って思うんだから。

2015 02 21 07

暖かくなるまでに壊れた部品を取り替えて、再び修行の旅(笑)に出掛けてみようと思います。

(追記)
2日目はこんな状況だったから、写真を1枚も撮ってませんでした。(最初のは前日のあいあい岬での写真)
写真ひとつ撮るにしてもバイクは面倒。これがこのサイト的には一番のネックかもね(笑 

 Posted by at 12:15 AM

  4 Responses to “箱根峠の悪夢”

  1. 私も先週は伊豆へ繰り出していました。この記事のコメントとしては申し訳ない位に快晴だったので
    1059さんとは真逆の内陸主体でしたが・・・・・楽しいエリアです。

    ヘタレな私には、冬の雨中の二輪ツーリングなんて、とても真似出来ません。
    雪にも打たれて 「楽しかった」 って・・・・・凄すぎ。(笑)

    宿確保は悩みどころですね。私も予約をしない主義ですが、前日~当日だとホント、限られてしまいます。
    特に温暖・ノーマルタイヤで行ける温泉宝庫の伊豆は、この時期でも人気ですしね。悩ましいところです。

    • 日帰りなら、天気の悪い日にわざわざ伊豆に行くことはないですが、まるまる2日の自由を得られるのがこの週末しかなかったので・・・ツイてなかったです。
      ご存知の通り、伊豆は内陸のスカイライン好みですので、今回は特別メニューです。
      やはり東伊豆は、走りが目的のツーリングには不向きですね。

      二輪で雨に降られても、テント担いだ山歩きで降られるよりは随分マシでしたので、余裕がありました。
      さすがに雪だと、軽く遭難しちゃった(しかも国道1号線上で)ので、二度と経験したくないですが(笑

      宿はできればその日の雰囲気で予約したいですが、休日ともなると選択肢が無くなる恐れもあって、最近は事前に抑えちゃいますね。。
      一昨年の九州みたいな平日ツーリングの場合は、その日暮らしで問題ないのですが・・・
      ちなみに今回の雲見温泉は、料金、温泉、食事のバランス良く、悪くなかったですよ。

  2. こんにちは。

    パソコンを15年落ちのノートパソコンのWindowsMeから、
    中古ですが、デスクトップのWindows7に買い換えたので、
    以前より1059さんのツーリングレポートがサクサク見れて幸せです(*´ω`*)

    嬉しさの余り、昔のツーリングレポートも読み返してみたりしています…w

    それはそうと…生憎のお天気で、大変でしたね(;´д`)
    お怪我がなくてなによりでした。
    四輪車でも怖い冬の山、二輪車だとなおのことでしょう。
    それでもやっぱり、通りたくなるのが、峠道なんですよね…w

    故障した部品の交換・補修が早くできると良いですね。
    わたしも、ロゴが不調のときは部品が来るまでヤキモキしていましたから。

    また、春先には新たなツーリングレポートができあがると期待してます!

    • どうもです。

      古いPCに優しくないサイトで申し訳ありません(笑
      最近はiPadとかのRetinaに対応させるため、余計に画像が重くなっています。
      昔のツーレポは、今考えるとプアなマシンで作ってたので、構成と文章にこだわってましたね。

      二輪は四輪と異なってコケますので、それなりの対策が必要です。
      特に初心者の時期はその可能性が大きいので、プロテクターは欠かさないようにしています。
      バイクはまず安全におカネをかけることが重要ですね。怪我したら乗れませんから。

 Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>