【奥豊後グリーンロード】
2日目、大分市役所前のコインパーキングからスタート。
日曜の朝の国道210号を行く。途中、朝食を買いにコンビニに寄ったら、シャワーのような細かい雨が降ってきた。
暑さが和らぐのはいいけれど、最初から雨中のドライブになってしまうのか、な。
大分からスタートというケースは過去にも数回あったけれど、由布院に抜けるコースか、海沿いを走るコースがほとんどだった。
今回はそのいずれにも当てはまらないルートで行きたい。つまりは超マイナーコース。
走りを楽しめそうな道というのは絶対なので、そこはツーリング嗅覚?を信じるしかない。
R210で市街地を抜けたら、国道442号にスイッチ。
400番台とは言え、交通量はそれなり。淡々と走っていたら入り口を通り過ぎてしまったが、そこは前述の「嗅覚」でカバー。
舞い戻って、大分中部広域農道にコースインした。
広域農道らしいアップダウンの効いた快走路。もちろん?走っているクルマは皆無。
県道41号までの間、短い区間だったが、準備運動には最適だったかな。
K41に入って、道の駅「おおの」へ。
小さな道の駅だが、Aコープが敷地内にあって、既に開店していた。
ちょっと中を覗いてみると、お酒のラインナップが意外と充実。焼酎の量り売りなんてのを見た時は、さすが九州!と思わず唸ってしまった。
道の駅で周辺スポットの案内を見ていると、この道の駅のある豊後大野市は、複数の自治体が合併した広域の自治体で、いろいろとそそられる見所があることを知った。
事前の予定にはまったくなかったけど、所詮気ままで自由な旅、いくつか立ち寄ってみることにしよう。
沈堕の滝
県道26号を走っていると、程なく案内が現れる滝。
滝の近くまで入っていくこともできるが、県道からしっかりと鑑賞できるスポットも設けられていた。
大野川の川幅いっぱいに生成した崖を、川水が流れ落ちる壮観な風景。
太古の昔の阿蘇山の噴火が関係しているようで、こういった地形は周辺に多く見られるようだ。
噴火のよって流れ出た溶岩が、冷えて収縮して陥没して形成されるとか。(そんな感じだったように思う)
特徴的な地形には必然的な事由があるわけで、それを学習しながら眺める風景には、格別の味わいがある。
K26は国道502号に合流。
500番台国道に出会う時も、あぁ九州に来てるんだなぁと実感する瞬間のひとつである。
程なくして、道の駅「きよかわ」が現れる。
こちら、道の駅自体はまぁまぁ賑やかな部類の施設だったが、それよりなにより、国道を挟んで向かい側にあった店に、俄然興味を惹かれた。
からあげとあるが、食堂という規模ではない。
からあげ王国大分でよく見られる、道端のからあげ屋さんの部類。
唐揚げには目のないワタクシ。只者ならぬ予感も相まって、その暖簾をくぐることにした。
中には昭和レトロな骨董品が所狭しと積み上げられていた。カウンターの奥では、数人の奥様方がせっせと調理中の模様。
店内にはモノを食べるスペースなどなく、待合のイスが数脚散在しているだけ。
何をどう注文していいやら、全くわからないので一瞬動揺したが、唐揚げ個数毎の料金表が壁に貼ってあったので、個数で注文。それから揚げ始めるシステムだった。
唐揚げは揚げる時間が勝負、とのことで、しばしの待ち時間。
待っている間に、店主のお父さんと雑談タイム。唐揚げ揚げて40年以上、快活な人となりに元気を頂いた。
道の駅に戻って、揚げたてをいただく。
こちらの唐揚げは骨付きが基本。薄い衣の中に鶏の旨味が凝縮されている感じで、超絶美味!
今回、九州に来たら唐揚げを、と密かに思っていたが、いきなりもう大満足で、余韻に浸るため、以降は唐揚げ自粛となるくらいだった。
お店はコチラ↓↓↓
からあげきよかわ 道の駅前店
大分県豊後大野市清川町砂田1571-1
唐揚げレポは以上にして、続きいきましょう。
R502を進んで、県道7号にスイッチ。すぐに、三たび道の駅へ。
原尻の滝
先程の沈堕滝同様、ナイアガラ風、幅広の滝がそこにはある。
正面の吊橋から眺めることができるが、面白いのは、田園地帯に忽然とこの滝があるところ。
滝といえば、普通は急峻な地形にあるものだが、そうではない。
それもこれも、沈堕滝同様、阿蘇山が作り出した地質によるものなのだ。
R502を少し戻って、再び広域農道へ。
奥豊後グリーンロード
地形に沿ってアップダウンを繰り返しながら山並みを縫う、ある意味、広域農道らしい広域農道。
所々展望も開いて、非常に爽快なワインディングだ。
残念なのは雲がかかって、路面もハーフウェット状態なこと。ただ雨はほとんど落ちていなかった。
せっかくなので、ルーフをオープン。蒸し暑いけれど、直射日光がない好機は逃せない。しばしのオープンクルージングを楽しむ。
緑のトンネルを抜けるワインディングは、最高のご馳走。祖母山の山麓に快音を響かせながら、一気に走り切る。
県道8号に合流して、高千穂方面へ。打って変わって狭い道が続く。
目の前にハスラーがずっと走っていて、特に譲ってくれることもなく、かなりの距離をお付き合いをすることになった。
国道325号に出て、高千穂へ。道の駅で休憩がてら、次の身の振り方を考える。
さすがに観光客が多く、高千穂峡に入ると時間がかかりそうだったので断念。
さてどうするか、としばし熟考の末、高千穂峡とは離れた位置にある天岩戸神社に行ってみることにした。
天岩戸神社
県道沿いの駐車場は満杯で停められなかったが、他の駐車場を教えてもらって行った先は、東本宮の真正面だった。
神社はしっとりと濡れた森に包まれ、厳かな雰囲気が漂っている。さすが神々が集う地、高千穂である。
駐車場で交通整理をしていたおじさんが、近寄ってきて、東京から!?ホエーって言いつつ、神社の説明をしてくれた。
ていうかおっさん、交通整理なんて全然してなくて、来る観光客に話しかけまくって楽しんでいる。(その話し方がまた上手い)
神社はこじんまりとしていた。
こう見えて天照大神を祀っているので、神社の建物は伊勢のそれと酷似している。
いつものように旅の安全を祈願して、高千穂の地を後にした。
国道218号を延岡方面へ。
しばらくオープンで走っていたが、北川の道の駅で大粒の雨が。。慌ててルーフを閉じる。
雨がぱらついたり止んだり、かと思えばザーッと降ったり。目まぐるしい本日の天候。
全国的には晴れて猛暑だが、九州東岸部のみ雨雲が流れているようだった。
県道20号から国道388号へ。
交通量狭小の、宮崎県山間部国道。ただ、特段面白い道であるというわけではなく、淡々と走ることになって東郷の道の駅。
マンゴーソフト休憩。
この時点で既に16時前。本日は宮崎市泊にしようと思っていたので、このまま日向方面に抜けてしまってもいい感じだったが、それもつまらないし、どこか物足りない。
やはり、走ってこそのツーリング!まだまだ行くぜ!とばかりに、国道446号を選択。宮崎市方面とは真逆にノーズを向ける。
交通量少ない国道を走る。この先ずっと行けば、九州の秘境と呼ばれる椎葉村。ただ、そこまで入り込む予定はない。
途中、県道22号の分岐で南下する方法もあったが、ここは通過。
更に入り込んで、大規模林道経由で県道39号へ。五郎ヵ越の山狭路に挑む。
1〜1.5車線の峠道は、木の枝やら何やらが落ちていて気が抜けない。倒木めいた障害物まで出現する始末。
いくらBlack Devil号がS2000業界のラリーカーである(笑)とはいえ、倒木にアタックするのは心臓に悪い。
そろりと跨いで(どかさないのか(笑笑)事なきを得て、次のコーナーに挑んでいく。
にしてもこの峠道、やたらと「警笛鳴らせ」標識が立っている。
今時レアとなりつつある標識のひとつなので、これだけ見せつけられると違和感を覚える。
ところでこの標識って、いつから警戒標識になったんだろう??(そういった意味でもレアモノ?)
峠の下りも、路面は濡れて汚れ放題。ズリズリ滑りそうなので、慎重に下る。
ほぼ勾配がなくなっても、延々と続く狭路。ハンドリングを楽しみ、快音に身を委ねつつ、国道219号。
西米良村側の湖の駅(閉店していた)まで寄り道して、今度こそ海側に向けて進軍を開始する。
米良湖畔と一ツ瀬川に沿うR219はそこそこなワインディング。
渓谷に雲が溜まり、トンネル内は霧がかかったようになるなど、湿度が極限状態。
エスのエアコン吹出口もびっしょりである。
前走の驚速ハイエースにくっついて走っていたら、あっという間に西都市内に入ってきた。
もういい時間なので、西都ICから宮崎西ICまで一区間だけ高速でカット。国道10号で宮崎市入り。市内のビジネスホテルに向かう。
この日のビジネスホテル、駐車場付きで激安だったのだが、それもそのはず、施設的にはかなり微妙。外廊下のホテルって、、こんなの初めて。しかも部屋によっては事務所として賃貸されてたり。。
明らかに元々賃貸マンションだったのをコンバージョンしたホテル。部屋も無駄に広く、設備や水回りは超微妙。安いだけに文句は言えないか。
どうせ寝るだけのホテル。気にしないことにして、今日も街へと繰り出す。
宮崎市内に泊まるのは、これが2回目。歓楽街がとても充実していて、客引きも多いイメージがある。
その記憶というかイメージは正しかったらしく、やっぱり夜の街って感じ。「ホスト通り」なんてのもあったりする。
寂れまくった市場とか場末感満載のスナックとか、旅の郷愁感的にはかなりそそられるものがある。
この日は日曜日だったために、歓楽街は一部を覗いてお休みモード。狙ったお店はどこも定休日だった。
結局、アーケードのイタ飯屋で済ませた。あまりに空いてるから不安になったが、その通りイマイチだった。
ところで、散策中に見かけたこのお店。懐かしい!
というのは、2013年の九州再探訪[後編]の際に訪れ、餃子定食を食べてた店。不思議なことに、店の前に立つとしっかりと記憶が蘇ってきた。
何の変哲もない中華料理店だと思ったら、食べログの点数が高くてびっくり。ま、何の変哲もないのは事実だけど。。(「ギョーズ」って・・)
今回もこっちにすれば良かった。
唐揚げが美味しそう。
でも、狭路に倒木越えとはアドベンチャーなツーリングですね。
宮崎の夜はいつかリベンジでしょうか。(笑)
それにしても「ぶたまん」の看板は魅力的です。
ド遅レス、すみません。2ヶ月半も経っている・・・(滝汗)
狭路アドベンチャーだった、そこはよく覚えています。
そして、ふつふつと思い出してきました。宮崎の夜は間違いなく楽しめそうなのですが、毎回日曜日の夜訪問になってしまうのがいけないらしく。。そうじゃなきゃ、もっと印象は良いと思います。
「ぶたまん」みたいな店こそ、地方の醍醐味なのかもしれません。
いよいよ始まりましたね。
九州は、レンタカーで阿蘇や鹿児島周辺を走ったことはあるのですが
一度は自分の車で自由に走り回ってみたい場所ですね。
高千穂や天岩戸神社は日本神話縁の地だけあって、厳かな雰囲気ですよね。
続きも楽しみしてます。
始まりましたけど、これで終わっちゃうかもしれません・・・(激汗)
回数を重ねるたびに、九州に行くくらい何ともないようになってきましたが、その反面、時間を確保しづらくなっているので、この先、そうそう良いタイミングには出会えないかもしれません。だから、数少ないタイミングを逃さないように、行ける時は行って楽しんでこようと思ってます。
九州のツーリング濃密度は国内随一だと思います。ぜひ。
高千穂。幼い時に家族で訪れた事があります。もう15年以上前でしょうか。。
九州も北海道も幼い時に訪れたっきりで未だ足を運べていません。
親が運転するクルマで訪れた所に、いつか自分のクルマで訪問できる日が来るのかな〜と考えることがあります。
逆に訪れた時は、次にココに来ることはあるのかな〜と考えたり、、
ツーリングしてる時って感慨めいた事を考えてるんだなーと自分で自分に浸ることがよくあるんですよ。(笑)
遠い場所でも、行きたいと強く思っていれば、それなりにチャンスは巡ってくるものだと思います。
人生は長いですが、自由の効く期間は意外と短いですので、「いま」という時間とチャンスを逃さないことが大切なような。
思いに浸るのも悪くはないですが、若いうちは後先考えずに、どんどんチャレンジしちゃったらいいと思いますよ。
1059さん、はじめまして。
レポートいつも楽しみにしています。
さよならEK9からブラックデビル号200000km突破。日々葛藤されてる様子は文面によく出てて
私が乗ってる様でした。業界は違うのですが職業も似てますので気になってしょうがなかったです。
基地的ガレージハウスはみごとですね。男の憧れですね。私もカーポート壊してリビングから愛車が
見れる様にしたいですが、連添いが居る以上なかなかそうは・・・。
御仕事や古民家の方で大変でしょうが、レポートの続編楽しみにしています。
fg-130さん、はじめまして。
・・・ってコメントいただいてから1ヶ月以上経ってるのに、、すみません(汗
「さよならEK9」をご存知とは、かなり昔からのお付き合い?ですかね。
HP時代からかれこれ17年程度経っていますが、もはや風前の灯です(笑
でも長く続けてきた結果、自分の価値観がある程度可視化された状態で、その変遷も含めて残っている、これは財産ですね。
ガレージハウスも3台体制も、可視化された価値観があるからこそ実現できているんでしょうね。
どんどん脱力系の内容になりつつありますが、、今後ともよろしくお願いします。
1059さん、こちらこそ突然にお邪魔しましたが よろしく御願いします。
あれから(EK9)もう12年以上になるんですね。ブラックデビル号も年を取るはずですね。
1059さんの価値観を具現化されてるスタイル(R stile)は、大共感ですし惹かれますよ。
こちらにお邪魔して、勝手にうなずいて いつも元気をいただいております。
数年前、私も実走行してみたくなり、高根沢130型を探してようやくオーナーになれました。
仕事の合間をみつけて近くのお山へオープンで行ってますが、最高ですね。
1059さんのレポート文面が、より理解できる様な気がしましたよ。
ブラックデビル号の蘇った(元気な)姿を楽しみにしています。
EK9からエスに乗り換えたのが2006年、当時はまだAP2が出て間もない頃だったことを考えると、時の流れを感じます。
理想のカーライフスタイルを追求してきた結果、現在の姿があるわけですが、その過程に共感していただけることほど嬉しいことはないです。
130型にお乗りなんですね。
AP1後期はF20Cと熟成されたシャシー性能&デザインを併せ持つ貴重な存在。同じ仲間を見つけたら、つい声をかけたくなってしまいます。
来年はS2000生誕20周年となりますが、まだまだ現役で楽しみ続けていきたいですね。