県道21号は、そこそこの距離感をもって終了。国道321号に合流する。
中村からはどう考えてもR321が早いので、よほどのことがない限り、K21に使い道はない。
何度も足摺を目指していて、変化をつけたい人限定の道だろう。
R321を南下すると、土佐清水。
土佐清水中心街から、さらに突き出た小さな半島の先が、足摺岬だ。
ここまで来たら、岬に行かないという選択肢はない。
ただ、岬の駐車場は小さく、休日は大抵、駐車をすることは困難なので、ここのところ毎度通過している。
果たして今回も微妙に駐車場の順番待ちができていたので、足摺岬はパス。ただ岬を通り過ぎるだけという、ツーリストらしからぬ行動は珍しいことではない。
岬の周遊だけでも、足摺岬は楽しめる。
ただ、ここに来るのは岬や周遊道が目的じゃない。
半島の尾根筋近くを走る県道348号足摺公園線、通称「椿の道」を走りたいからこそ、わざわざ足を伸ばすのだ。
椿の道はその昔、「足摺スカイライン」という有料道路だった。(最初に訪れた時はまだ有料道路だった、気がする)
つまりは、生活道路としての機能を持たない純粋な観光道路で、しかもコーナーの組み合わせが侮れず、足摺岬随一のワインディングコースとなっている。
東北の「牡鹿コバルトライン」四国版。あんなに距離は長くないけれど、交通量は極めて少なく、それでいて路面は悪くなくて、実に走りがいのある道なのだ。
尾根筋近くだけど、樹林帯の中を切り裂いて進むので、景色はほとんど楽しめない。
だからこそ、走りに集中できる良道であるわけだ。
タイトコーナーが連続し、アンジュレーションもそれなり。信頼できるマシンと一緒じゃないと、ペースは上げられない。
ブレーキクーリング中
前に現れたBMW 3セダンとの車間を空けるべくスローダウンしていたところに、背後から単車が追い立ててきた。
BMWが進路を譲ってくれた後は、同じホンダのスポーツバイクと一騎打ち。
4輪界のピュアスポーツS2000、コーナリングスピードで遅れを取るわけにはいかない。
ブレーキングからのクイックな旋回で、エスの車体は遠心力に抗して軽やかに向きを変えていく。
エッジの効いたコーナリングには、さすがのCBRも敵わず。
タイトコーナーが連続するコースでは、エスの方に一日の長ありだ。
再び土佐清水市街を通過し、R321を竜串方面へ。
ご存知「足摺サニーロード」。ハイライト区間は意外と短いが、大海原を横目に走れる素晴らしいルート。
この道を走る時はなぜか天気に恵まれない。前回は辛うじて晴れ間が差したが、十分ではなかった。
だが、今回はどうだ。これ以上ない快晴!
いや、今回は快晴が約束されていたからこそ、高知県の西の果てまでわざわざ足を伸ばしたのだ。
陽光に包まれたシーサイドワインディングを駆ければ、テンションは最高潮!
ところでサニーロードって、これまでずーっとsunny roadだと信じて疑っていなかったのだけど、走りながらふと気が付いた。
もしかして、321 roadなの?(爆