1月 142019
 

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【鹿児島県指宿市 開聞崎付近】

旅は4日目。鹿児島市中心部からのスタート。
昨日同様、世間は普通の平日なので、朝の道路は通勤の自家用車で溢れていた。

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鹿児島ICからバイパス経由で、指宿スカイラインを目指す。
バイパスまでは交通量が多かったが、スカイラインは有料観光道路なので、平日の今日はほぼ交通量なし。
朝イチのワインディング走行を楽しむこととする。

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指宿スカイライン

ここ、久しぶりだなぁ。エスで走ったことあったかな??
スカイラインと言いながら、伊豆スカイラインのような走りながらの展望はほとんど望めない。
各種コーナーもそれほどアグレッシブなものではなく、途中工事区間なんかもあったりしたので、のんびり走行に終始した。

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海沿いの国道226号の短絡路として有用な気がするのだが、実際に鹿児島〜指宿間の海沿いを走行したことがないのでわからない。
でもワインディング好きなら、選択するのはまず間違いなくコッチだろう。

指宿スカイラインそのものの印象はさほどでもないのだが、どちらかというとその先の県道17号の方がインパクトがある。
有料道路区間が終わった後、通常の県道区間が指宿へ向かうワインディングの白眉だ。

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付加車線が延々と続く幅広の道路。スケールの大きな展望の中を、一直線に貫く高速コース。
むしろコッチがスカイラインだろうと、誰もが思うであろうレイアウトだ。
果てしなく続くストレート区間に、スピードは乗りっぱなしになる。自制心を持ちながら一気に距離を稼いでいく。

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県道28号に合流したら、池田湖に到達。湖の向こうに、開聞岳の姿が見えた。
ここからこんなふうに見えるなんて知らなかったが、なかなかに絶景。瀟洒な円錐型の開聞岳は、飽きずに眺められる。

K28を進むと、開聞岳の麓、R226に出る。
枕崎方面に向かう予定だが、開聞岳にはなぜかいつも気になって走る道がある。今回もそちらに寄り道。

東シナ海に突き出すようにそびえる開聞岳は、桜島のように洋上から突き出た火山のような地形で、南側の山裾はそのまま海中へと落ち込んでいるので周回できなさそうではあるが、実は周回可能な道が1本通っている。
名もなき周遊道は、本当に周回するだけで、他に何もない。開聞岳と大洋に挟まれた空間に、ただただ静寂が広がっている。

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心細い道だが走りにくいということはない。ただ、ワインディング的に走るような道ではなく、異世界に入り込んだような雰囲気を楽しみながら進む道だ。

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山の西側から時計回りに走る。
開聞岳に訪れる度に走ってはいるのだが、相変わらずの心細さ。遭難したんじゃないかと思うほどに人の気配が薄い。
そしてこの道、山の東側で突然その姿を変えるのだ。

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真っ暗な防空壕のようなトンネル。
道幅は極端に狭く、1台通るのがやっと。すれ違いは不可能。
所々、上部に開口部があって光が注ぎ込んでいるのだが、気休めに過ぎない。中は真っ暗。

なぜここのトンネルがあって、なぜこんな構造をしているのかは知らない。
距離は短いが冒険的な開聞岳周遊道のハイライトは、実はこのトンネルなのではないかと思ったりもする。

しかし、こんなに路面悪かったっけ?
かなりボコボコで、ちょっとエスで走るのを躊躇うほどに荒れていた。
ほとんど通るクルマもいないのだろう。すれ違いを心配する必要もない。数年後には朽ちて、通り抜けるのは難しくなるかも知れない。

公園ゲートの脇に出たら、冒険は終了。現実世界に戻ってきた気がする。なんとなく、安堵感。でも、何度走ってもおもしろい道だ。

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R226で、改めて枕崎方面へ。途中から、南薩広域農道にスイッチする。
素晴らしいパノラマが広がる直線路。適度にアップダウンもあり、高台では南薩摩の農耕地と東シナ海の展望が楽しめた。

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昼前に枕崎に到着。出発が遅かったこともあるが、ここまで意外と時間がかかっている。
ひとまずお魚センターに寄ったら、ちょうど2階レストランの開店前だったので、珍しくちゃんとしたランチを頂くことにした。

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枕崎と言えば、カツオ。レストランの名前にもなっている「ぶえん鰹」のお刺身をいただく。

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「ぶえん鰹」とは、一本釣りした鰹を活き締めして冷凍した、枕崎オリジナル開発の鰹だそうな。
「ぶえん」は「無塩」から流用した言葉らしく、遠洋一般釣り鰹の新鮮さを保つ技術らしい。
 鰹の風味が濃くて甘く、大変美味しい。値段もそれなりだが、せっかく枕崎まで足を伸ばすなら、味わってみるのもオススメだ。

ランチ中に仕事のメールが多数舞い込んできていることに気が付き、仕方なく電話連絡。
それがしばらく続いて時間ロス。緊急対応は大抵トラブル的な内容に近いので、テンションはダダ下がり。

まぁ仕方ないことではあるが、、ここまでも結構メールの確認ややり取りに時間を費やした。
これじゃあ旅を楽しんでることにならない。本当に必要なこと以外は無視して、今この時間を楽しもう!
ここから先は、敢えて別世界の人間になることを勝手に決意した。

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枕崎から先は、走ったことのない国道270号を選択したが、なんてことない普通の道だった。
時間はかかるが野間岬をまわるか、知覧に行った方がいい。

県道22号で鹿児島市方面に戻り、バイパス&九州道で薩摩吉田ICまでショートカット。
そこから錦江湾に向かって下りたところで、昨日に引き続き、じっくり歴史探索することにした。

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仙巌園&尚古集成館

薩摩藩主島津氏の歴代当主別邸「仙巌園」。その敷地内にある、第28代島津斉彬が始めた「集成館」事業の遺構。
これら史跡が、桜島を望む鹿児島市北端部に残されている。
特に幕末期の日本の歴史の中で、ある意味中心的なポジションにいた薩摩藩の先進性を体感できるスポット。
・・・ていうのは来てみるまで詳しくは知らなかったのだが、結構感動してしまった。

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敷地内に入って、最初に目に飛び込んでくるのは、反射炉の石垣。集成館事業の中でも、シンボル的な存在だ。
「集成館」事業というのは、島津斉彬が1851年に始めた一連の洋式産業を指す。
軍事強化に関わる産業は、集成館事業の中でも中心的存在。大砲を鋳造する反射炉は我が国最初のもので、薩摩焼の技術を応用した耐火レンガを積み上げた独自の反射炉装置だったそうだ。

幕末期、相次ぐ西洋列強の進出で、富国強兵とその財政を支える産業振興が急務と考えた第28代島津斉彬公。
攘夷だ何だと日本中が混乱していた幕末期に、国の未来を冷静に判断して、一大事業を興した幕末のカリスマ藩主だ。
仙巌園に隣接する「尚古集成館」では、その斉彬の集成館事業の全容を知ることができた。

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あの時代に、一代でここまでの産業を一気に興した先見性と行動力に驚かされた。
軍事産業を支える各種機械工業、紡績を始めとする国を豊かにする産業機械、異国との貿易を見据えた独自芸術産業の創出(薩摩切子の開発)・・・
その功績は、枚挙にいとまがない。残念ながら斉彬は、維新を迎えることなく志半ばで急死してしまうのだが、明治以降の日本の発展の礎を築いたと言える。

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都から遠く離れたこの薩摩の地で、国の将来を見据えて未来に進もうとした藩主の夢・・・大きく心揺さぶられる歴史の事実。

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仙巌園に戻って進むと、キレイに整備された観光地に様相。しかし、わざとらしさは微塵もなく気持ちのいい設えだ。

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いよいよ別邸内部へ。(激暑なので、早く室内に入りたい)

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中は意外と質素というか、思ったよりも日本家屋そのもの。
所々、洋式の要素があるが、建物本体とは関係のない装飾がメインなので、オリジナルなのかどうかはわからない。

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縁側から眺める景色は素晴らしい。錦江湾越しの桜島は、借景としてこれ以上のものはないほどだ。
薩摩国のシンボルを常に眺めながら生活することができるこの立地は、確かに藩主の別邸地として最適なように思える。

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敷地内は広く、散策が楽しめる。
島津家歴代藩主が、この地で国の未来を思い描いていたと思うと、知りもしないのに様々な場面で想像が膨らむ。

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幕末期、島津の殿様がここでどれだけ過ごしたのかはわからない。
ただ、雄藩として時代を大きく動かした薩摩藩の中心地のひとつであることは間違いがない。
未来のために産業を興し、富国強兵に努めて誰よりも近代化を先取りした斉彬公。幕末の動乱期から維新後の西洋化の時代に、薩摩出身の西郷隆盛、大久保利通といった英傑たちと時代を作った「国父」こと久光公。

仙巌園と集成館跡には、特に150年前のあの時代の空気が色濃く残っている気がした。
ただ変わらない(と思う)のは、この地から眺める桜島の景色。
歴史を作った人物たちと同じ景色を眺め、過去に思いを馳せ、今この時間があることに感謝する。実に有り難い体験をさせてもらった。

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・・・・・・・

 

仙巌園&尚古集成館でじっくりと歴史に向き合っていたら、あっという間に夕刻近くになってしまった。
しかし心配はいらない(?)。今晩も停泊地は鹿児島と決めたのだ。
薩摩の歴史にどっぷりと浸かった夜は、やはり薩摩の中心地で思いを馳せたい。

確保したホテルも前夜と一緒(笑
結果的に連泊になったが、当初そのつもりはなかったので、チェックインし直すことになる。
同じ近隣の駐車場にエスを停めて、部屋に荷物を置いた後、鹿児島の街へと繰り出す。
時間的に飲むには少し早かったので、気になる店なんかを少しだけ散策。

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同僚へのお土産なんかを真剣に選んでいたら、すぐに時間は経ってしまった。旅の時間って、なんでこんなに経つのが早いんだろうか。

今宵の店は、ここ最近すっかり個人的ブームとして定着した大衆酒場。もはやテッパンの選択である。
↑の写真に見える「分家 無邪気」。その佇まいから、入るのに勇気がいる系の店。もちろん入ったことはないので、勇気を振り絞って暖簾を分ける。

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小さな店内は、既に常連客で埋まりつつあった。
辛うじてひとつだけ空いていたテーブル席に案内される。とりあえず瓶ビールだが、鹿児島に来たんだから焼酎飲まなきゃ、だろう。

その焼酎なのだが、実はあまり得意な方ではなく、ほとんど飲むことがなかった。
ただ、ここは薩摩国。コップ酒ならぬコップ焼酎が300円からと、とてつもなく安い。しかも種類が豊富。
当然?ながらほとんどが芋焼酎。これをロックでいただく。

いままで避けていたのを後悔したい気分になった。本当に美味しい焼酎を割らずに飲むと、これほど美味いものなのか・・・!

結果、すっかりハマってしまったのだ。鹿児島焼酎、恐るべし。(食わず嫌いだっただけ?) 

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名物みそおでんも、芋焼酎に合って、とてもうまい

すっかり飲んで食べて、お代も驚くほど安く、大満足してしまった。
やはり地域密着型の居酒屋さんは侮れない。土地の雰囲気も勝手に味わいながら飲む酒、味わう料理は格別だ。
昔のツーリングでは考えられない(キャンプするのが当たり前だったのに)趣向だが、しばらくはこの傾向が続くと思われ。。

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もう満足してしまったのだが、この後、またもや白熊を欲したのは内緒である。(ちなみに今日の居酒屋と昨日の白熊は同名の店だが、たぶん偶然)

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鹿児島名物、クレープの自販機で4日日終了(買わなかったけど)

鹿児島を堪能した日になったわけだが、昨日は大隅半島を回り切れていないし、その他にも見所はたくさんある。
地形的に周遊するのに時間のかかる典型的な県なので、目的地を九州とひとくくりにするとどうしても手薄になってしまう。
いずれしっかりと時間を取って再訪したい、改めてそう認識した日であった。

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 Posted by at 1:57 PM

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