11月 272018
 

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翌日、ようやく明るくなり始めた市街地を走り出す。
市電の通る国道33号を伊野方面に向かい、伊野ICから高知道に乗って須崎まで。
退屈な市街地周辺の道は、高速で大胆にカットして、美味しいエリアへ一気にワープ。

高知道は四万十町窪川まで延びており、須崎から先は無料共用中だが、敢えて須崎中央ICで下道の国道56号へ。
無料共用中の高速やバイパスと並行する幹線道路は、当然ながら交通量は極小となる。
これがそこそこのワインディングであれば、元々幹線だっただけに、状態のいい路面で楽しめることが多いのだ。

昨今の日本全国にはこういう道が点在していて、四国で言えば、徳島の日和佐道路並行の国道55号、愛媛の三坂道路並行の国道440号がこれに当たる。
こんな区間は迷わず下道にGO!が、R style流である。

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土佐久礼を中継して2本の峠道からなるR56、須崎〜窪川間。
2桁国道とは思えない、良質のワインディングロード。ただ今回は運悪く、ノロノロの軽四に引っかかりがちだった。

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窪川から、国道381号。
辺りの田畑には真っ白な霜が降りており、朝日に急激に暖められて、煙のような靄が一面を覆い尽くしていた。
これが谷間に沈殿して、所々で濃霧の中を走るような状況に。

南国高知とは思えないくらい、とにかく冷え込んでいた。
谷筋のR381に掲げられたデジタル気温計は、なんとマイナス1℃を表示している。
容赦なくコックピットに流れ込んでくる冷たい空気。空は晴れていて、いかにも暖かそうに見えるのだが、実のところは暖房を思いっきり回さないと寒くて仕方がない。

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R381といえば、四万十川沿いの快走路である。
今回は久しぶりに、四万十川を下流に向かって走ってみたいと思っていた。
窪川から走る分には道幅も広く、ハイウェイ的な位置付けという見方もできそうなほどだ。

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険しい山々に囲まれ、地形に沿ってたゆたう四万十の流れに身を委ねて走り続ける。
四万十川は、高知県津野町源流に、四万十市(旧中村市)で海に到達するという、高知県内にしか流域のない川だ。
それなのに全長が四国最長の200km近くもあるのは、常にS字カーブを繰り返し蛇行しながら河口を目指す、独特の線形が要因だ。

いつも地図を見て不思議に感じるのは、四万十川が流れるルートだ。
窪川にかけてかなり海に近づくものの、そこから一転して山中に入り込んだ末、我に返ったかのように十和から海を目指して突如南下を始める。
川なのだから当然、高いところから低いところに向かっていくわけだが、そうとは思えないような独特の線形なのである。

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四万十川と言えばもうひとつ、沈下橋のある風景だ。
本流には20本少々存在するようで、いまでも生活道路として活躍している。

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江川崎で四万十川を離れるR381に別れを告げ、国道441号にスイッチ。
R381にはまったくなかった狭路が、R441ではまだまだ残っている。
狭路と言ってもそれほど大変な部類ではないが、工事規制で自然発生的な隊列を組み出すと面倒なことになる。

とは言え、かつてのダンプカーがバンバンと走り回っていた印象とはかけ離れ、静かな川沿いの小さな道に戻りつつあった。

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川登で県道50号。
いったん国道56号に出てから、県道21号で三原村。
その先は狭いらしいが、土佐清水に向かうルートはマンネリ化しているので、敢えてのバリエーションルートの開拓。

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村の中心部を過ぎたK21は、突如として狭くなって、道路中央部分に苔が生え出す始末。
四国では珍しくない悪路狭路なので、いちいち驚いてはいられないが、今回は前回のR439のように、好き好んで狭い道に入る心づもりはそれほどない。
短い旅の時間で、もう一度走りたい快走区間を、存分に楽しみたい気分なのだ。

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 Posted by at 12:10 AM