5月 162016
 

2016 05 16 02

島根ツーリング2日目。まだ島根のしの字も見えない(笑

福知山駅前のホテルからスタート。
一度国道9号に出て、すぐに国道429号へ。朝から400番台国道。
快走2車線区間は束の間。峠に近付くにつれ、「この先狭い」だの「迂回しろ」だのといった主旨の看板が増えてくるが、一切無視して峠区間に突入。

杉林の中を行く、切れ味抜群の一車線狭路。
離合は困難で、そろりそろりとコーナーを抜けていく。
まったくアクセルなど踏み込む気にならないこんな道を、相も変わらず選択して突入してしまうのはどうしてなんだろう(爆 

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峠が県境だった。京都府から晴れて兵庫県入り。島根は遠いぞ。

はて、この景色、どこかで見覚えがある。
よくよく考えてみたら、このR429という道は、今から遡ることちょうど10年前、2006年のGWに走っているのだ。
その時は、四日市から琵琶湖に抜けて、京都の裏側を通ってここに至ったような気がする。
そしてその時のマシンはEK9だった。その後、九州は五島列島を走り、帰りにしまなみ海道を走ったあの時のツーリングは、EK9最後のツーリングでもあった。

当時のツーレポを見返してみたら、同じ場所で撮った写真があった。標識には10年分の薄汚れがしっかりと見て取れる。
当時は整備されていると感じていた京都側の区間も、10年が経過した今回は、ほとんどそんな印象はなかった。

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荒れる林の中の酷道を下りていくと、突如としてこんな風景が。
北近畿豊岡自動車道なる自動車専用道が山を貫いている。10年前には存在していなかったに違いない。

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軽トラも走っていないような林道のような道でも、立派に国道である。
京都、兵庫、岡山の山中を走ると、どうもこのR429、あるいはR482という番号に惹かれてしまうようで、走行率が高い。

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狭路は田んぼの中を貫く2車線路に突然突き当たって終焉を迎える。
その終わり方も面白い。振り返って見ると、どう見ても農家の庭にでも入っていきそうな頼りない枝道の如く。
400番台らしい取扱いの一端である。

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一転して、視界の広がる爽快なドライビングビューに様変わり。
青垣の道の駅に立ち寄った後に、国道427号を西へ。しばらくこんな感じの道が続く。

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再びR429にスイッチ。さっきと同じような杉林の狭路。でも今度は直線的。割と簡単に峠越えした後は、生野ダム湖畔のワインディング。
生野市街に下りると国道312号に突き当たる。これを今度は北上して、更にしつこくR429を目指すことにする。

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播但線のローカル列車と並走。
R429に入ると、しばらくは渓流沿いの道になる。10年前も走っているはずだが、まったく記憶に無い。
そうやって走るうちに、とある場所で、渓流に架かる橋の風景にビビビときた。すかさずエスを停車。

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エスのノーズの先には、国指定重要文化財と書かれた石碑が立っていた。「神子畑鋳鉄橋」とある。つまりは鋳物でできた橋ってことか。

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なるほど、これは洒落ている。
何気なく渓流を跨ぐ橋のようだが、一連アーチの見慣れない構造体とそれが醸し出す意匠は、タダものではない。
架橋は1880年代、日本最古の全鋳鉄製の橋だそうだ。

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鉄が国家を支えていた時代の産物だが、どこか手作業の温もりを感じる。
パーツのひとつひとつに魂が宿っているようだ。素材に与えられた形態と機能に、ゾクゾクするような魅力を感じる。

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こういった産業遺産的な風景に、ますます強く惹かれる今日この頃。
当時その構築物や操業に関わった人たちの情熱や時代背景、栄枯盛衰を想うことが楽しい。
当時の面影を残した風景の一端を感じ、様々に想像を巡らせることが、旅の大きな楽しみのひとつになっているのだ。

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渓流の風景も素晴らしい。橋の袂、写真左下の石垣も、当時のものなのだろうか。

何の前知識もなく出会った産業遺産だが、すっかり魅了されてしまった。
10年前に通った際には気が付きもしなかった。10年の間にこういうものを嗅ぎ分ける嗅覚が鋭くなった、というより、こういうものにますます興味が湧いてきたということだろう。

しかも、これだけでは留まらなかったのだ。
この直後、またもや想定外の風景に、度肝を抜かれることになるのだ。

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 Posted by at 3:02 AM

  4 Responses to “島根 Touring /国道429号・産業遺産街道”

  1. ローカル線の赤い列車が、なんか虫に見えて面白い!(^^)

    • 並走しながら撮ったら、フェンスの上のシャクトリムシみたいな絵になってしまいました^_^;
      全てが偶然の産物です。

  2. R429、私も好きです。
    何年か前に、CX-5で走りました。
    写真を拝見して、記憶が鮮明に蘇ってきました。

    • 共感してくれる方がいてヨカッタです(笑
      地形に逆らいながら、いくつもの峠を越えていくコースは大好物です^ ^

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