89ersとのツーリングで、輪島に宿泊した翌日。
若者たちは当初より仕事や約束の予定があったため、宿の駐車場にて解散。
特に予定のないヒマな自分は、せっかくなので能登半島を軽く走ってから帰ることに。
こっからは、いつものソロツーリングです。
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それほど早くない出発だったので、国道249号には地元カーがのんびりと走っている。
こちらものんびりとそれに付き合い、外浦の景色を楽しみながら走っていく。
千枚田の駐車スペースは、自転車競技のか何かの中継所に仕立てられていて閉鎖中だったので、ひとまず窓岩のポケットパークまで来た。
空はどんよりとしており、停車して休憩していると、ポツポツと大粒の雨が落ちてきた。
急いでルーフをクローズ。ただ、その雨もすぐに止んでしまって、以降は降られることはなかった。
内陸に入って珠洲へと向かうR249に別れを告げ、県道28号にスイッチ。
K28から半島の先端まではワインディング。豪快な地形に挑みかけるようにアクセルを踏み込む。
木ノ浦の展望台から、いま登ってきたワインディングロードを見下ろす。
能登半島でのこの手の景色は、輪島より西側の外浦海岸で多く、半島の先端付近はこの辺りに限定される。
椿茶屋は朝早過ぎて、まだ開店前。
木ノ浦と言えば、「二三味珈琲」という有名な焙煎所がある地区なのだが、そのことをすっかり失念していた。
この後、二三味珈琲直営のカフェにて、リベンジを果たすことになるのだが。
木ノ浦から半島先端の狼煙(のろし)まではすぐ。
狼煙の禄剛崎駐車場は、道の駅になっていた。
売店が既に開店していたので偵察。品揃えが良く、ここで土産を調達することにした。
禄剛埼灯台は何度か来ているので、今回はパスしようかと思ったのだが、何しろ10年ぶりだ。
しかも青空が広がってきたので、行くしかあるまい、と岬へと出発。徒歩で数百m、遊歩道の坂を登っていく。
禄剛埼灯台、の後ろ姿(笑
この角度からの写真を載せる人は、そうそうおるまい。
朝来ると、いちばん絵になる角度が逆光になるので、敢えての掲載。
それにいつも同じ構図でも、面白くないでしょう?
淡く軽やかなブルーに染まった空と、深遠な日本海ブルーの対比。地球と宇宙を隔てる真一文字の境界が美しい。
岬にお決まりの距離表示も、どこかフォトジェニック。
10年ぶりの禄剛崎灯台には、特に何の変化もなかったように思えるが、色鮮やかな景色を眺められたので、わざわざ歩いて来て良かった。
晴れた日に来たのは、もしかしたら初めてのことだったかもしれない。
駐車場に戻ると、かなりクルマも増えて人の数も多くなってきていたので、そそくさと退散。
K28を、半島先端の地形に沿って周遊。途中、低速コーナーが連続する区間が現れたり、どかーーんと抜けるストレート区間があったりと、結構変化に富んだ道。
七変化のルートを楽しんでいると、いつの間にか珠洲市街。ここで再びR249に合流。
珠洲市街で、さっき木ノ浦で立ち寄り損ねた「二三味珈琲」の直営カフェに寄った。
能登半島の先端近く、船小屋を利用した小さな焙煎所である二三味珈琲は、最初どこで聞いたのか忘れたが、なぜかずっと記憶に残っていた。
木ノ浦の焙煎所はあくまで「焙煎所」であり、基本的に店頭販売はしていないそうだ。
店頭では、金沢にある雑貨屋「コラボン」で取り扱われていて、金沢に訪れた際に、毎度ここで二三味珈琲の豆を調達している。
また、東山にあるブックカフェ「あうん堂」では、二三味珈琲の豆を使ったコーヒーが頂けるので、立ち寄ることがある。
今回、不覚にも船小屋には立ち寄り損ねたが、直営カフェにてオリジナルの「船小屋ブレンド」を購入することができた。(さすがにここでは店頭購入可能だった)
あわよくばカフェでコーヒーを、と思ったが、超満員。都会から遠く離れた地方の小さな都市で、この混雑具合はやはり只者ではない。
ちなみに二三味珈琲は、映画「さいはてにて」のモデルになった焙煎所である。それで知ったんだったかなぁ?
R249を内陸方面に走って、珠洲広域農道へ。
この広域農道、素晴らしくスペシャルなハイスピードコース。
能登半島の背骨部分をこれでもかと削り取って、緩やかにアップダウンを伴う高速コースに仕立て上げられて?いる。
逆方向にこの道+県道57号を使うと、能登空港から珠洲までマジであっという間なので、ある意味、能登高速自動車道の役割を担っているとも!?
その割に交通量極少、あまりにもスピードレンジが高いので、節度のある走りができる向きにオススメすることにしよう。
珠洲広域農道、県道57号桜峠、県道26号と繋いで、能登空港ICから能越自動車道、穴水からはそのまま、のと里山海道へ。
のと里山海道は、旧能登有料。実はこの道、有料道路時代から一度も走ったことがなく、今回がまったくもって初めて。
信号がないのはいいが、淡々と進む単線の道路ということで退屈そうだったから敬遠していたのだが、今回走ってみて、無料化されていようがそれは変わらないことがわかった。
有料じゃなくなったことで、むしろ交通量が増えて、やたら眠気を誘う道。結構頻繁に追い越し車線が現れるのだけは救いだったが。。
結局、旧能登有料(←北陸人としては、この名称の方がしっくりくるなぁ)は千里浜ICまで走った。
ここで普通なら、千里浜なぎさドライブウェイだぜ! となるところを、脇目も振らず反対方向へ(笑
国道415号と羽咋広域農道を経由して、県道29号へ。
地図とにらめっこしていて、たまたま見つけた良さげな道。砂浜を走るより、やっぱりワインディングロード!
羽咋から高岡に抜ける超マイナーな峠道といった風情で期待したが、果たして期待通り。とっても楽しいワインディングだった。
継ぎ目の多さとざらついた路面に、思わずパンクしたのか!?と思って確認するほどの荒れた感触だったが、それも最初だけ。
基本は里山の集落を繋いでいるような道なのだが、そこそこ気合いの入るコーナーが連続し、それが延々と続くからつい熱中してしまう。
たまに軽トラに追い付いてしまうこともあるけれど、そこは上手くやり過ごしてアクセルオン。
いやいや、こんなところにこんな道があったとは。能登半島の付け根部分は案外空白地帯だから、これはちょっと興味がそそられるなぁ。
そうやっているうちに、いつの間にか高岡へ。
高岡からは、県道57号で小杉。小杉ICから北陸道に一旦乗る。
呉羽PAで休憩後、朝日ICまで走って国道8号。ペースの上がらない富山平野部をショートカットしたわけだ。
R8で親不知。フリーで走れれば、ジェットコースター感満載の素晴らしい道なのだが、あいにくこの時間ではそうはいかない。
隊列組みながら走って、親不知の道の駅へ。
連休中とあって超満員だったが、道の駅の裏手の駐車スペースでは、海の風景を静かに堪能することができた。
いつの間にかまた雲が広がって、暗くなった日本海。陽もずいぶんと傾いてきた。
R8で糸魚川を過ぎて走っていると、猛烈に眠たくなったきた。
いくら景色が良くても、延々と隊列に付き合わされることで、どうしても眠気が助長されてしまう。
無理に抗せずに、能生の道の駅で小休止。少し目を閉じているだけで、その後がずいぶんと違う。
上越で給油後、国道253号。
ほくほく線に沿って走るほくほく街道は、上越〜六日町を比較的短時間で抜けることができる有用な道。(60〜70kmくらい)
既に陽は落ちて、急激に周囲は暗くなっていったが、オープン状態のまま豪雪地帯の山道を疾走。
前走車がいなくなったところで、ワインディングを思いっ切り楽しむ時間もあったが、帰宅を急ぐクルマたちに阻まれて距離を稼ぐ時間が多かったのは仕方がない。
六日町ICから関越道へ。
連休中日だったし、この時間からなら、いつもの渋滞区間はさほど問題にはならないだろうという予測は大いに外れた。
本庄児玉ICの先で渋滞30km、その手前、渋川伊香保IC付近では事故渋滞と来ている。
ただ時間的には、しばらく待てば解消に向かうはずなので、塩沢石打SAで夕飯を食べたりしながら、1時間ほど時間を潰した。
満を持して出発。渋滞はまだ残っているようだったが、それほど酷いことにはならないだろう。
それより、開け放ったままのルーフから注ぐ秋の風が、たまらなく心地良い。
この時期、夜のオープンドライブは本当に最高だ。
程よく響くエキゾーストノートと、ビートの効いたエンジンサウンド、まったりとしながらもダイレクト感あふれる駆動系の感触が全てが高次元にバランスされて、官能的とも言えるドライブフィールに酔い痴れる。
それは決してワインディングだけでのことではなく、こうして高速を流しているだけでも感じられるところが、R style S2000 の真骨頂といえるかもしれない。
渋川伊香保IC手前の、関東平野に降り立つ下り坂で渋滞開始。駒寄PAを過ぎる辺りまで続いたが、それほど大変なものではなかった。
また、本庄児玉IC以降の渋滞も、通過する頃にはかなり短縮されていて、ほとんど気にならない程度の距離で済んだのは幸いだった。
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そんな感じで、10年ぶりの能登半島ツーリングは終了。
1日目はマスツーリング(って言っても3台だけだけど)、2日目はソロツーリングという、いつもとは違った形態だったが、秋のツーリングの面白さをギュッと凝縮した内容に大満足。
ツーリングベストシーズンである今現在、時間が許す限り走りに出かけたい。
天気予報とにらめっこする毎日が、しばらく続きそうである。
2日目もステキなツーリングになったようですね!
(89ersの寝坊で出発時間が遅くなり、申し訳ありませんでした)
ションボリしながら都内の職場へ向かって移動している間も「帰りたくない」思いが炸裂していましたよ(涙)
ですが、レポートの内容から10年ぶりの能登半島をマイペースで愉しむ1059さんを想像すると、むしろ騒がしい2人・2台が居なくて良かったのかもしれないと思いました(笑)
アテもない即席ツーリングで、ルートも目新しさがなかったのですが、改めて振り返ってみると10年もの歳月が流れていたので、それなりに楽しめました。
ただ、10年も間が開いた割には、能登の印象は変わらずでした。なぜか、帰ってきた感にさせてくれますね。
今回は実質丸1日のツーリングとなってしまい、不完全燃焼だったと思いますので、いずれリベンジしてください。
受けて立ちましょう(笑