1月 052012
 

「基地」と「山小屋」というコンセプトで位置づけたR style Houseのプランニングの結果、各階の骨格は以下の通りとなりました。

・1階:趣味的空間(car pit)と生活機能空間(水廻り)
・2階:生活のメインステージとなる空間
・3階(ロフト): 秘密の空間(プライベート空間)

空間の機能によって分類、集約させる「ゾーニング」という手法で、階層別に空間を序列化しています。生活動線を考慮してプランニングをするのは当然ですが、それだけに偏って計画すると複雑でまとまりのないプランになってしまうので、すっきりとしたゾーニングを心がけて計画しています。

まず1階については、「基地」と位置付けた空間の核となるcar pitを配置。
一般的には「ガレージ」とか「車庫」と言われる空間ですが、最近定着してきた「ガレージハウス」のようなイメージで家の特徴を代表されるのには違和感があるので、敢えてcar pitと呼んでいます。(通じないので、対外的にはガレージとしていますが)

car pitは、S2000を格納して整備が可能な空間として計画。
当初はS20001台が入れば少なくともOKとしていましたが、最終的に決定した敷地は、広さと形状的に2台格納も不可能ではなかった(てゆーかそれが大きなポイントのひとつだった)ので、思い切って2台格納が可能なように、面積を確保することにしました。S2000とアルファGTの2台をcar pitに収納し、整備が必要な際は1台を外部に出して、広々とした空間で整備が可能なように計画しています。その分、家の生活空間の面積は少なくなってしまいますが、使うアテのない部屋を無駄に増やすよりは、自分にとって有用だと考えた結果です。

クルマの保管・整備という機能の他にも、クルマ関係の書籍、パーツ、工具類や、山用具やキャンプ道具もこの空間に収納できるよう計画。半分アウトサイドな倉庫的な位置付けでもあります。
それだけだと完全な車庫・倉庫となり、ジメジメした暗い空間になってしまいそうですが、せっかくお気に入りのクルマを格納する場所なので、内装と照明計画を考えることで貧相にならないよう配慮しています。

 

面積的にはcar pitが大部分を占めるので、その他は水廻り(トイレ、風呂、洗面所)と、ささやかな程度の玄関と収納です。
水廻りのうち、特に風呂とトイレ、洗濯機置場に関しては、個人的にはあまり安易に上層階に載せるものではないと思っています。その理由は主に、どんなに施工に注意したとしても、生活に使用する限り漏水のリスクを背負うという技術的な側面から。漏水は家として最悪の事態のうちのひとつなので、そのリスクはできるだけ避けたい。無理のない範囲で、下階に設けるのが基本だと思っているからです。

その反面、生活動線の計画で非常に大きく絡んでくる諸室なので、水廻りのプランとゾーニングは、実際の生活行為と照らし合わせて考えていかなければなりません。

(2階へと続く・・・)

 Posted by at 10:46 PM