8月 042016
 

2016 08 03 02

【道道71号/新冠町】

道東ツーリングの1日目は、八戸ー苫小牧間を結ぶ川崎近海汽船のシルバーフェリーにて終え、翌朝を苫小牧港入港とともに迎えた。

船内から解き放たれると同時に沼ノ端に向かい、日高自動車道へ。
最初はできるだけ東の方へ距離を稼いで、後々の行程を楽しようと考えたのだが、これが非常に退屈。
せっかく北海道に来たのに、その味わいをまったく楽しめないので、鵡川ICにて早々に下道へと降りることにした。

鵡川の道の駅にて、面白いルートを詮索。頼りにするのは今回も、ツーリングマップルただ一冊だ。

ただひたすら国道を通って道東に向かうのではいかにも芸がない。北海道の封印を解いた2007年の一周ツーリングはそれでも良かったが、当時と比べるとスタイルが変化して、走ることにより大きく趣向が傾いている。これはと思うルートで自由に走りを楽しむことが、最たる目的と言える。
今回の北海道でのツーリングは、この考え方がよりはっきりと前面に出て、この後の旅程が決められていくことになるのだった。

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鵡川から早速国道を離れて、道道74号へ。平取手前で道道59号、平取からは道道80号と繋いでいく。
北海道の道は、視界が大きく開ける直線路か、そうでなくともおおらかに弧を描く幅広のドライビングビューであることが多いが、このD80(県道ではなく「道道」なので、この表記をさせていただく)は入口からして北海道らしくない。鬱蒼とした森のなかに突入していく道に、ドキドキ・ワクワクが止まらない。

途中から道道71号。ほとんど民家はなく、だだっ広い山の中に迷い込んだ感じで不安を誘うが、これが北海道に来た実感でもある。
そんな中、周囲には徐々に大きな牧場が現れるようになる。
荒れた路面に車体を押し付けながらコーナリングするステージから、長閑な牧場風景を横目にストレートを疾走するステージと移り変わっていく。

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瀟洒な建物に目を奪われて、思わずエスを停める。
牧場なんてまったく珍しくなく、むしろ牧場しかないようなエリアを突き進んでいるのだが、その中でも群を抜いた存在感。
何の変哲もない畜舎なのだが、まるで飾らない姿に心を奪われた。

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日高、新冠、静内の一帯は、競走馬の産地。
道端の広い草原では、たくましいアスリート系の馬たちが、朝の陽光を楽しむように、のんびりと草を食んでいる。

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エスを停めてしばらく眺めていると、見慣れないものがいることに気が付いたようで、興味津々集まってくる。

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と思ったら、畜舎に戻る時間なのかな。順番にお家へと連行されていくのだった。

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・・・・・・・ 

日高地方の主要道道を繋ぐルートは、それまでの幾分激しいワインディングから、いかにも北海道的なだだっ広い牧草地帯が広がる直線路に姿を変えていく。
かと思ったら、また小高い丘を越えるワインディングが待ち受けていたり。

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延々と繰り返すと思われたものの、牧場が密集してきた静内で、二十間道路に行き着く。
その二十間道路を通って静内の街中へと走って国道に戻った。

鵡川から静内のこのルート、これまで走ったことがなかったが、北海道でのワインディングアタックの準備運動には最適だった。
通常のツーリストであれば、国道235号でまっすぐ襟裳岬に向かうと思われるところ、この寄り道は大正解。交通量はほぼ皆無と言ってよく、しっかりと走りを楽しむことができる。

これに味をしめてか、以後、寄り道だらけのツーリングとなっていくのだが。

 Posted by at 12:42 AM