12月 182016
 

2016 12 17 02

またしばらく気を失っていました。
気が付いたら12月も後半じゃないか。今年はマジやば。まともに年越せるんだろうか。。。

そんな感じだから、カーライフはすっかり休業中。
レポはと言うと、真冬の寒さになっているというのに、紅葉時のが続いております。。
しかし安心してください。今回で最後です。

・・・・・・・

平湯の宿でふやけまくった次の日。
夜のうちに雨が降ったのか、びしょ濡れのエスを発進させ、安房トンネルを突き進む。

安房トンネルは長さこそ国内のトンネルの中では中規模程度だが、北アルプスの活火山、焼岳からわずか3kmの山腹を貫くがために、超難工事だったという。
工期18年。その間火山性ガスの爆発や土砂崩れなどの事故によってルート変更されて、1997年にようやく開通。
飛騨地方と信州が通年で往来できるようになったのは、つい最近のことなのだ。

トンネルを抜ければ、そこは上高地(の入り口)
急峻な山肌に目をやると、廃墟の如く打ち捨てられた橋脚が林立している。
安房峠道路ルート変更の名残り。計画上の道路は、本来であればあの橋脚の上を通っていたはずだ。。

国道158号で北アルプスを越える時は、いつもそんな歴史に思いを馳せている。
県道24号で釜トンネルを抜ければ、そこは上高地だが、一般車両は通行ができない。
沢渡から夏はバス、冬はタクシーで訪れたことがあるが、上高地はまさに別天地だ。
仮に登山熱が発症するようなことがあれば、また訪れることもあるのだろうか。

R158を淡々と走る。松本方面に行こうとすると、エスケープができないので淡々と走るしかない。
特にメジャーな観光ルート。のんびりと流れに身を任せるのが吉だ。

出発がごくフツーな温泉宿チェックアウトな時間だったので、松本に着いた頃には昼前になっていた。
松本の市街地をマトモに貫いて、浅間温泉街へ。
浅間温泉に来たのは、湯治の続きをするためではない。久しぶりに美ヶ原林道を走ってみたくなったからなのだが・・・

2016 12 17 01

Oh, No!!

何たる仕打ち。
せめて交互通行にするとかなかったのか。

しまった。まったくオプションプランは白紙だった。
この先どうするか、しばし停車して地図を睨んだ末に、美ヶ原林道1本南側の県道67号を走ってみることにした。

狭めの田舎道を、だらだらと登っていくK67。
途中、扉温泉との分岐で、なんとなく県道を逸れるルートを選択。
初めての道だが、浅間温泉以来まったく地図を見ていない。特に目的もないわけだから、嗅覚でコッチが面白そう!っていう方向に行くに限るのだ。

2016 12 17 07

結果的に選択した道は、「アザレアライン」と名の付いたワインディングだった。
今までまったく意識することもなく、名前すら知らなかった道だが、なかなか悪くはない。
第一線級のワインディングコース?に比べれば刺激は少なめだが、それがゆえの単独走率の高さが侮れない。

2016 12 17 03

登り詰めると、そこには見知った風景が。

ビーナスラインの扉峠だった。
毎回の朝練区間の真っ只中。こんなとこに接続してるとは。
まったく知らない異国のワインディングを他所様的に遠慮がち(本当か?)に走っていたのが、いきなり我が家にワープして帰ってきたかのような感覚。

さあ、お楽しみはこれからだ!(笑笑

エスにムチを入れ、雲上の戦闘機と化す。
ビーナスライン本線上は、真昼にもかかわらず深い霧に覆われていたが、そんなものは関係がない。
限られた走行ラインの中で、ダンスでステップを踏むが如く車体をコントロール。
女神の道の誘惑に、F20Cはけたたましく鳴いて絶頂を迎える。

これを快感と言わずして何と言おうか。

実はこの日は、同じビーナスの道をエリーゼとランデブーしたその翌週なのだ。
前週は仕様変更による挙動の変化に戸惑いながらの走行だったが、この日は若干の調整と前日の走り込みが功を奏して、圧倒的に安定して踏むことができる。
次から次へと現れる見知ったコーナーを次々と料理しながら、ドライビングの快楽に浸る。

図らずも2週連続での女神の道アタックとなったわけだが、前週とはまったく異なった安定感で楽しむことができた。
路面温度が全然違うというのもあるけれど。 

2016 12 17 04

気がつけば、霧の駅まで来ていた。
霧の駅の大駐車場には行かずに、路上でしばしクールダウン。ここまで来たら、霧は晴れていた。
彼方に居並ぶ八ヶ岳の峰々の眺望が素晴らしい。 

ビーナスラインを白樺湖経由で蓼科牧場まで進み、蓼科スカイラインへ。
ここのところ麦草峠を選択することが多かったので、久しぶりのこのルート。
大河原峠までの狭路ワインディングを走破し、もはやゴーストタウンの仙境都市を過ぎれば、蓼科スカイラインの白眉、高速ワインディング。蓼科の山を一気に駆け下りる!

2016 12 17 06

この区間のスピードレンジが麦草峠よりずっと高いため、バイパス的な使い方もできるワインディングなのだが、テクニカルな麦草峠メロディラインがやっぱり好みではある。
その時その時の気分によって使い分けられるルートが揃っているだけ、やはり八ヶ岳周辺のワインディングは素晴らしい。

2016 12 17 05

蓼科スカイラインを下り切ると国道141号、佐久。やっぱりこの道は早い。佐久南ICから高速に乗って帰途につく。
さっくりと走って帰宅、と思いきや、既に関越の渋滞が始まっていて、それも想定以上に結構な激しさだった。

藤岡から終点まで2時間以上の表示があり、さすがに倍も時間をかけていられないので、今回初めて北関東道〜東北道の迂回ルートを選択してみた。
結果的には、藤岡JCT大泉ICまで2時間かからなかったので、藤岡〜練馬間の所要時間が2時間以上で東北道に混雑がなければ、この手もアリと見た。(お金は多少かかるけど)

 

以上で湯治の旅は終了です。
湯治って言いながら、内容はいつもの走りのツーリングと相違ないのは、まぁご期待通りということで(笑
しかしこの後も激務が続いているわけで、湯治の効果がなかったわけではないが、結局今の方がよほど療養が必要になってたりするのは必然か。

ま、走ることが一番リフレッシュになるんだけどね。

2016 12 17 08

 Posted by at 12:37 AM

  4 Responses to “湯治の旅/2週連続ビーナスライン”

  1. 浅間温泉から扉峠に抜ける「アザレアライン」は私も走った事があります。
    (確か)センターラインの無い林道で、S2000のシャープな走りで駆け抜けるのはスピードレンジが低くても楽しめるコースだった気がします。
    松本、諏訪周辺は“有料だった”多種多様なワインディングが眠るエリアで楽しみ方も選べますね。

    • ビーナスラインはいつも本線ばかりで、支線を走ったことがほとんどないので新鮮でした。
      山肌を縫って稜線(ビーナスライン)に登っていくので、コーナー自体の気持ち良さは本線には及ばないですが、1本入るだけで異なった表情を楽しめるのはいいですね。

  2. 今年もあと1週間とちょっと。僅かでも落ち着きそうな気配はありますか・・・?

    R158にまつわる歴史のお話、興味深いですね。
    1059さんのツーリング・レポートには歴史に関する内容が添えられていることがありますが、ちょっとしたお勉強になります。

    それにしても、走り慣れている道(=ビーナスライン)に入ったところの盛り上がりっぷりがビンビン伝わってきますね。
    上質な湯に浸かってリフレッシュ、極上のワインディングを極上のマシンで走ってリフレッシュ。
    仰る通り、“期待通り”の湯治の旅で、安心(?)しましたよ(笑)

    • 全然落ち着かないまま年明けを迎えそうです。。

      何気ない風景の成り立ちみたいなものを紐解きながら旅をするのが好きなので、ツーレポの端々にも自然と出てくるようですね。
      特に普段走っている道路は、過去の表情を思い浮かべると、当時の社会環境を感じられることもあって、非常に興味深く思います。

      走り慣れたビーナスラインにコースインした瞬間に解き放たれた時の感情を、ストレートに表現してみました(笑
      やっぱり走ることが何よりのリフレッシュになりますね。冬の間は、今年も伊豆にお世話になろうかと思います。

 Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>