10月 262017
 

2017 10 26 02

ファーストインプレッションから間が空きましたが、実際に走らせた印象をレポートします。

ビートをドライブした印象。
何と言っても、遅い!!!(笑笑

とにかく遅いです。660ccの3気筒NAですから、当たり前っちゃ当たり前ですが。
カタログ値64psですが、経年劣化で50ps出てるかも怪しいでしょう。
いくら軽いからって、速いわけがありません。

なので、一生懸命シフトアップしても、全然スピードが乗っていかず、やたらベタ踏みです。
街中から出てしまうと特に、全開率の高いこと高いこと(笑
このシリーズ記事の題名が表している通り、いつでもどこでもフルスロットル!、ってことになってしまいます。

そして、これが異様に楽しい!

どんだけアクセル踏みつけても、出るスピードはたかが知れてるので、バンバン踏んでいけるわけです。
しかも全開時には、3連スロットルと4本出しステンレスマフラーのおかげで、とても勇ましい吸排気音が鳴り響きます。
アイドリング時の軽トラ音はそこにはなく、むしろスポーツカーを駆る高揚感がある。どんどん踏んでいきたい衝動に駆られる。
そんな欲望に忠実に楽しめるのが、ビートの楽しさの源泉なんだということを実感してます。

そんな楽しいアクセル操作に対して、ブレーキはいまひとつ。
剛性はあるのですが、何しろ効きません(笑
こんなに車重軽いのにどうして??ってくらい。

フロントタイヤ径が、今や絶滅に近い13インチなので、その中に収まるブレーキサイズが小さいというのはあるけれど。
でも、何と言ってもビートはミッドシップ。ブレーキ時に前に荷重がかからないのです。(フロントエンジンのクルマに比べて、ね)
その上、ロックまでの許容範囲が狭い。下手なブレーキではすぐにロックしてしまう。ABSなんて当然着いていませんから、場合によってはコワい思いをします。

フロントに荷重がないということは、ブレーキで前荷重をしっかり作ってやらないと、コーナーリングが上手くいきません。
雑なコーナーリングでは、簡単に強めのアンダーが出ます。 

現代のハイグリップタイヤ履いた電子制御満載のクルマに乗っているとまったくわからない世界ですが、ビートは構造が単純で余計なものが一切ついておらず、しかもミッドシップ。
より一層、基本に忠実なドライビングを心掛けないと、上手く走ることができません。

そういった意味では逆に、ドライビング・ジャンキーにはこの上なく楽しいクルマ。
いかに姿勢を制御するかが重要で、荷重コントロールの練習台として最適。
旋回を始めてしまうと、車体の中心を軸にして、駒のようにくるくると気持ち良く曲がってくれて、これがまたヤミツキになるわけです。

 Posted by at 12:02 PM
10月 092017
 

さて、仕様云々を並べるより、まずはファーストインプレッションから。
ぱっと見て、ぽんっと乗って、感じたことを素直に書いてみます。 

2017 10 09 01

【外観】
とても小さいです。こんなに小さかったのか!と驚くくらい小さいです。
旧規格の軽自動車で、しかも2シーター。もはや絶対に市場に出てこないサイズ感。S660がデカく見えます(笑

一説でピニンファリーナデザインと言われた(今も非公式)エクステリアは、現在の目で見ても非常に格好良いと思います。
正確に言えば、カッコイイとカワイイのちょうど中間くらい。サイズ感とクルマの性格からして、実に絶妙な落としどころのデザイン。
ピニンでも誰でもいいですが、ビートのエクステリアをデザインした人は素晴らしい!と思ってます。

フロントは 純正フォグ付きバンパー、リアは純正オプションのスポイラーが付いてます。
サイドスカートは無限製。リアビューを主張するのは、フジツボの4本出しマフラー!!
実にいいバランスです。個人的にはこれらの組み合わせがベストだったので、大満足です。

唯一欠点なのは、純正ボディカラーのカーニバルイエローが、経年劣化でパネルごとの色合いがまちまちなこと。
特にバンパーの退色が激しい。これをどうするかは、自分に課せられた課題だと思って、後々対処したいなと思ってます。

 

2017 10 09 02

【内装】
純正のゼブラ柄シートはジャージ素材で、非常に破れやすいことで有名。ただこの個体は、非常に良い状態を保っていました。
今回自分の手元にやってきた時も装着されていた、お手製?シートカバーのおかげかと。前々オーナーが装着していたようですが、日焼けやほつれが激しかったので、外してしまいました。
その代償として、デリケートに扱わないといけません。

また、手に入れて初めて知ったんですが、運転席より助手席が狭く(オフセットしている)、しかも助手席にリクライニング機能が付いていない。
完全にドライバーオリエンテッドです。助手席に人を乗せる気が全くしない(笑
そういった意味でも、バイクの延長線上にあるようなクルマです。

 

【エンジン】(エンジンは対面するのも面倒な構造で、まだ写真撮っておらず省略です)
エンジン始動した瞬間、背後から音が響くことに地味に感動。ミッドシップ万歳。
ビートが加わったことで、R style ガレージには、FF、FR、MRと、各種駆動形式のクルマが揃うことになりました。 
しかも、全車マニュアル・トランスミッション。変態にも程がある(苦笑

話を戻します。
エンジン始動で感動も束の間、すぐに現実に引き戻されます。
背後から聞こえてくる機械音は、まさに軽自動車のエンジンそのもの。正直音だけは、軽トラとあんまり変わりありません(爆

それもそのはず、ビートの直列3気筒SOHCエンジン「E07A」は、アクティのエンジンがベース。エンジンかけりゃ、ホンダの軽トラ・軽バンと大差ないのも当然といえば当然。 
ちなみに、同時代の軽乗用車であるトゥディのエンジンでもあり、発売当時実家にあったファニーなエメラルドグリーンのトゥディを思い出して、余計に愕然とします(笑

しかし!いったんアクセルを踏み込めば、そこは伝説の軽カー、ビート!
ブリリリリイイイイーーーーん!ってな具合に一気に回転が上昇し、小さなエンジンが死に物狂いで頑張ってる感が満載です。 
軽トラのエンジンがベースではありますが、そこに独立3連スロットル(純正で!!)、燃料噴射制御マップ切替方式の吸気システム「MTREC」を追加して、自然吸気ながら自主規制枠いっぱいの64psを発生。
軽自動車でNAで64psは、ビートのエンジン以外で聞いたことがありません。ここに自分は、ホンダの技術屋としての意地を感じるわけです。あの頃のホンダ車が面白いと思える、象徴的なエンジンなわけですね。

その動力性能はと言うと・・・これはまた次の機会に。

 

2017 10 09 03

【操作系】
コックピットは超狭い(笑)んですが、不思議と窮屈ではないんです。(S2000で慣れてるからかもしれないですが)
シートは一番後ろ近くに引いて、ちょうどいいくらい。自分の身長でこれなので、高身長の方はベスポジ難しそう。

そのかわりステアリングが遠くなるので、ボススペーサーで手前に出してあります。
これは前オーナー氏が装着してたのですが、実に自然なポジションで、自分にとっても非常にドライビングしやすいです。

狭い車内のくせに、シフトレバーも実にいいポジショニング。
しかも、MRの特性を活かして素晴らしくショートでクイックな操作を提供してくれます。
現状、硬めのミッションオイルが入っているようで、フィーリング的には若干スポイルされているみたいですが、純正かそれ同等のオイルに変えれば、一層いい感じになりそう。
個人的には、S2000のミッションの方がフィーリングは良いと思いますが、軽カーでこの操作性は驚くべきものがあります。

また、足元は狭いものの、その恩恵か、ヒールアンドトゥが非常にやりやすい。
3連スロットルでレスポンス抜群のエンジンと相まって、素晴らしいドライビング・プレジャーです。
はっきり言って、ここだけはタイプR以上かも。ひたすら自分に合わせ込んだエスには敵わないけど(笑)、この操作性はMRの駆動方式による旋回フィーリングと相まって、歴代ホンダ車の中でも一、二を争うんじゃないかとさえ思います。(そう考えると、MTのNSXなんてとんでもなくイイんじゃないかと思う次第)

これらがビートをファンに感じさせる一番の要因かもしれません。
どんなに格好良いクルマでも、ドライビングポジションが決まって、自分の感覚に操作がマッチしないと楽しくないですからね。

 Posted by at 5:47 PM
10月 062017
 

2017 10 06 01

390 dukeに代わる新3号車は、HONDA BEAT (PP1)です。

1992年初年度登録。なんと25年前のクルマ。立派なネオ・ヒストリックカーです。
冷静に考えて、25年前の「軽」自動車が、市場で普通に値が付いて取り引きされていること自体、驚きですが。。
でも事実として、当時販売・登録された多くの個体が、25年経った現在も現存し、市場でも価値を保っているわけで。
それだけ個性的で、愛され続けている車種であるということなのでしょう。 

 

何故いま、ビートなのか。

ビートはいろんな面で、自分の「原点」に関わるクルマです。
まずひとつにこのクルマ、人生で初めて、本気で欲しいと心底思ったクルマなんです。

ビートが発表、発売された当時、自分はまだ免許を取得できない年齢にもかかわらず、新聞の一面広告に掲載されたスタイリングに一発でハートを撃ち抜かれたのを、今でも鮮明に覚えています。
折しも、初代NSXの登場による衝撃の余韻が、ようやく落ち着いてきた頃。
そんな時代に、まるでベイビーNSXの如くパッケージングで、誰もが手にすることができる価格帯で(それでも当時の軽自動車の相場の倍近くはしたが)発売されたことに、NSX同様の衝撃を受けました。
これは欲しい(免許もお金もないのに)と思って、自転車に乗ってディーラーにカタログを貰いに行きかけたことも、よく覚えてます。

時は流れて、2000年代前半。
既に生産を終えていたビートを友人が中古で購入し、一緒にドライブする途中で、彼のビートを運転させてもらったことがありました。
実はこれが、人生初となるオープンカー体験。その時、こんな気持ちの良い世界があるのか!!と興奮しまくった思い出があります。
確かEK9からS2000に乗り換えた時にも語ったと思いますが、この体験に衝撃を受けて、オープンカーの世界に飛び込んだと言っても過言ではないのです。

そんな貴重な体験をさせてもらい、今に至る礎を作ってくれたのが、自分にとってのビートというクルマ。
だからいつの時代も特別で、いつかは手元に置いて楽しんでみたいと思わせる存在でした。

 

ただ、そうは言っても、発売から既に四半世紀の時が経過しているクルマ。
開発コストに制約がある軽自動車であり、かつチャレンジングなパッケージングということもあって、耐久性の乏しさから、マトモな個体はほとんど残っていません。
たまにデッドストックみたいな個体が出回りますが、却って走らせないことによる不具合も多いと言います。

ただ、そういった箱入り娘は例外で、通常、市場に出回るのは、軽自動車としては致命的なほどに走行距離が延びていることがほとんど。
それに加え、メカ的な弱点が非常に多く、それを積極的に対策している(弄っている)か、ノーマルの状態をできるだけ保とうとしているかに完全に二分されます。
どちらにしろコンディションがいい個体については、相当の価格が付いてしまう。ほとんどプレミア価格の様相です。

個人的には、これまで大切に維持されてきた個体、弱点を補うメンテナンスが手厚くされている個体があれば、手に入れてもいいかなと思っていました。
ビートに関しては、ノーマルのままでは怖くて乗れない。それくらい弱点が多いんです。
そういった不安をかなりの部分において払拭できるくらい、今回所有することになった個体は、維持管理歴が優れていました。

 

(長ーいので、つづく)

 Posted by at 2:00 AM
10月 042017
 

車検取って間もない390 duke が去ったのには、もうひとつ理由があります。
それは、次なるステージへの幕開けだと思っています。

その真意は、いろんな意味で「原点」を見つめ直すこと。
いつも心の底に思い描いていた、初恋の相手にもう一度、告白するような気分です。

あの日のあの時のように、君はいまでも変わらない。

だから今度こそ、この僕と付き合ってほしい。

そんな気持ちが通じたのでしょうか。
何か、不思議な縁をたどって手元にやってきた、小さな相棒。
それは、25年前の儚き恋の想い出・・・

2017 10 04 01

四半世紀の時を経て、ネオ・ヒストリックとなったリトル・イエローとのカーライフ。乞うご期待。

 Posted by at 12:24 AM