12月 182011
 

現場をチェックがてら、工務店の担当者と打合せをしました。
工程の確認はもちろん、地盤レベルの納まりの件や、建具関連の確認、屋根、外壁の仕様、納まりの確認など、今後の工事に関する内容で検討中のことについて話し合いました。

新築工事が始まってからも、決めなければならないことが相当量あります。
設計段階では一般的な仕様まで決めていたものを、具体的な製品にまで落とし込んで検討、決定しなければならないからです。

いわゆる建売り住宅では、出来上がった家を買うわけだから決めることはほとんど無いだろうし、ハウスメーカーの注文住宅でも、決まったメニューから選んでいく程度。
何もないところから設計を始め、文字通りオリジナルの家を計画している今回のプロジェクトは、予算内で好きなように仕様を選択することができる反面、決めなければならないことが非常に多岐に渡って時間を費やします。何となくコレ、コレ、っていう感じで決めていければ楽かもしれませんが、相当年数住む場所であることを考えると(性格的に)そうそう簡単には決められないことが結構出てきます。

机の上に図面とカタログを広げて、あーでもないこーでもないを繰り返している週末。割と決断力はある方だとは思っていますが、こと自分の家のことになると、意外なほど優柔不断なワタクシ。
完成してしまえば、その時間が楽しかったんだよなぁ、って言えるんだとは思いますが(^ ^;

悩みに悩み抜いてる過程は、その工事が始まる都度、紹介しようと思ってます。

 Posted by at 1:32 AM
12月 172011
 

土曜日になって一週間ぶりに現場に行くことができました。
工務店から逐一報告は受けているので常に状況はわかっているんですが、自分の目で見たい気持ちがあり、現地を見られる毎週末が楽しみになっています。

基礎のコンクリート打設後、コンクリートが固まるまでの間、養生を行っています。
立上がりの型枠の上部には、フィルムと断熱材のような毛布が被せられていました。冷気や雨を遮断して、コンクリートの固化を確実に進ませるためです。見た目にもコンクリートを熟成させてる感じ。
特にコンクリート打設後の数日間の養生は、しっかりとした構造的性能を確保する上で重要ですからね。

型枠は所定の存置期間経過後、次週の冬至の日辺りで解体する予定。
どんな基礎ができているのか、今から楽しみです。

 Posted by at 4:07 PM
12月 142011
 

耐圧版打設後2日目の様子。
左官屋さんが夜遅い時間までコンクリートを押さえてくれているようです。

基礎立上がりの内型枠は既に組み上がり、明日は再びコンクリート工事の予定です。

photo by builder

 Posted by at 11:54 PM
12月 132011
 

前々回説明したイメージから計画に落とし込んでいく過程で、さらに細かい「イメージのイメージ」を連想していきます。
「基地」とはどういったイメージでどんな印象を指すのか、「山小屋」とはどういったものでどういった体験をもたらすのか、という感じで更に掘り下げていくわけです。

そういう過程を踏んで、それぞれのイメージから更に具体的な印象が明確になってきました。細かい過程は省きますが、以下のような感じ。

コンセプトイメージ①:「基地」
・機能的でシンプル、都会的
・様々なアクティビティを内包、活動的
・いろいろな趣向に対応できる、可変性のある空間
・多様に変化するライフスタイルに対応できる、機能と空間

コンセプトイメージ②:「山小屋」
・木の小屋のフォルム、大きな屋根、郷愁感
・大きな居住空間、包まれ感
・秘密の寝床のような、心地のいい自分だけの居場所が散在する
・休息を得られる暖かみのある空間

考えていくうちに、この2つのイメージがどこか相反するイメージに収束していきました。
片や積極的に生活を楽しもうとする姿勢を支えるイメージ、片や外部のストレスから守られ休息を得たいとする姿勢のイメージ。それが非常に面白く感じましたね。
であれば、敢えてこの2つの相反するイメージをぶつけ合って、機能や空間、意匠を考えていったら、面白い家ができるんじゃないか。そう思うようになってきました。

ここまできてようやく空間構成の話になります。(まぁ実際はこの辺の思考順は入り乱れていて行ったり来たりで検証しているわけですが)

空間や形態のイメージを想像しつつ、どういった空間構成が適当なのかを模索していきます。
まったく間取りになっていなくて問題なく(むしろキチッとしていない方がいい)、どういった空間や機能が必要で、それがどういう関係性を持って繋がり、エリア分けされるのかといったことを考えました。

この時点では、イメージを連想することによって、ある程度空間のイメージは頭の中にできつつあるので、それを整理するために行う、と言えるかもしれません。
とにかく間取りを考える前に、ここまで詰めておくと、一本筋の通った、空間的骨格の確かな家が計画できると思います。

まず間取りから設計に入ったとしても、その間取りが本当に適しているのかということを精査する方法として、こういった一連の思考プロセスは使うことができると思います。
ここまで言っておきながら、実際自分も間取りを想像するところから設計に入ったというのが至極正直なところですが(汗)、その一方で、こういうプロセスを踏むことの重要性を意識し、軌道修正しながらやっていました。

設計っていうのは、他分野のデザインと同様、ロジカルに突き詰めていく経緯が重要だと思います。
そのプロセスの先に、プラン等の具体的な各種計画があるのではないかと。そういう経緯を大切にすることで、芯のしっかりした存在感ある家ができるのではないかと思うんですよね。

(そろそろプランニングを・・・(笑)

 Posted by at 8:39 PM
12月 122011
 

耐圧版のコンクリートが、本日予定通り打設された、との報告を受けました。

運良く好天に恵まれ、気温もさほど下がらずコンクリート工事にはまずまずの天候だった模様。
とはいえ冬場の施工。この時期、コンクリート強度は温度補正により、品質強度の6N/mm2増しになります。その結果、非常に固いコンクリートになりますが、流動性がなくて非常に施工性が悪かったことが予想されます。

コンクリートは時間さえたてば一定の強度を発生するので、温度補正による割り増しがなくても、長期間後にいずれは狙った強度が出ると思います。とはいえ管理上、設計図書に書かれた品質強度を所定の期間で確認することが、品質を証明するひとつの指標となっているので、あくまで定められた一定期間で確実に設定の強度が出ていることを確認できる方法を選択することが必要。
温度補正にてコンクリート強度を確保する意味はそこにあります。

コンクリートであり木であり土であり、ナマモノを相手にものをつくるのが建築。
それだけに、ひとつひとつ確実に品質を保ち確認していく作業こそが、全体の質を維持する上で大切だと思います。

R style Houseの耐圧版は段差がある形状ですが、これを打ち継ぎなしで一気に打ちました。コンクリートが完全に固まるまで、しっかりと養生を行います。

この後、基礎立上がりの型枠を立てて、残りの基礎のコンクリートを打っていくことになります。

photo by builder

 Posted by at 11:56 PM