10月 122013
 

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夜半にパラパラとフライシートを打ち付ける雨音がして一瞬目を覚ましたけれど、雨と言ったらそれくらいで、撤収に支障が出るほどの影響はなかった。

コーヒーを飲んで目を覚ましてから、6時にはキャンプ場を出発。早朝の網張高原を疾走する。 滝沢別れからR282に出て北上。目指すは八幡平。東北ツーリングでの登場率が群を抜く、お気に入りの長大なワインディングロードを、久しぶりに堪能するのだ。

県道28号がいわゆる八幡平アスピーテライン。これを岩手側からアプローチ。雨こそ落ちていないが、空は分厚い雲に覆われている。八幡平山頂付近にある県境の峠は、きっと霧の中なのだろう。 そう考えながらコースイン。目の前に走るクルマはおらず、9000rpmを許容する宝玉のF20Cにムチを入れる。

なだらかに弧を描くコーナーは、スピードが上がるにつれ、タイトでシビアなコーナーに急変する。 連続するスノージェット。その中には決まってタイトコーナーが待ち構えていることを肝に銘じて進入。 その瞬間、F20Cの咆哮がトンネルの中に反響する。開け放った頭上から降り注ぐ、超高回転域のサウンドに昂る。

スノージェット区間を過ぎると、高所感溢れる山岳ワインディングが現れる。 ビーナスラインの霧ヶ峰の辺りの区間に似ているが、八幡平アスピーテラインは更にスケールが大きい。岩手山方面の景色は豪快で、コーナーの先は切り落ちており、恐怖感すら感じるほどだ。

1台たりとも通ることのないワインディング。まるっきり専有走行の状態で、タイトなコーナーを駆け抜けていく。 考えてみれば、夏休みでもなく紅葉時期でもない、ちょうどその間の時期で、訪れる人が少ない期間なのかもしれない。加えて、八幡平周辺に数ある一軒宿のチェックアウト前という絶妙な時間帯。やはり、ワインディング走るのは早朝に限る。

アスピーテラインの峠が、岩手県と秋田県の県境。ただ、峠と呼べるほど、頂上がはっきりしているわけではない。八幡平という山(一応山の名前なのです) 自体がなだらかで、この峠の登山口からごくあっさりと登り詰めることができてしまうくらいだから、頂上付近のワインディングががむしろ穏やかな線形を描いていてもおかしくはない。

アスピーテラインをそのまま秋田側へ下りるのではなく、頂上で分岐する通称「樹海ライン」へとノーズを向けた。

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県道318号「八幡平樹海ライン」は、見返峠から松川温泉までを結ぶ、アスピーテラインと並んでも劣らないワインディングロード。途中に藤七温泉(超絶泉質でオススメ)があるだけで、名前の通り樹海の中を地形に沿ってシンプルに走りを楽しむがためのコースだ。

そうこうしているうちに、ブレーキの効きが甘くなってきた。踏みしろに対して空走する時間が長くなり、制動距離が延びてくる。 よく考えたら、ツーリング用のパッドにしてあったんだった。

峠から走り出すと当然下りなわけだが、途中わずかにアップダウンがあり、さらに中速主体のコーナーとストレートがバランス良く現れ、変化に富むコースは走って楽しいことこの上ない。 夢中になって人の気配のないコースでエスを駆る。集中すると、さして長くもないストレートも長く感じるもので、コーナー手前のブレーキがシビアになってくる。

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朝練用にZONE 03Cを使用していたが、鳴きとダストが結構出るのと街乗りではオーバースペックなので、普段履き&ツーリング用にZONE 88Bを装着している。88Bはダストも鳴きも最小限でいて、効きも強化されている万能パッドだが、さすがにワインディングの連続走行では荷が重い。 ツーリングではワインディングも走るのは自分の場合はアタリマエなので、なかなか選択が悩ましいところなのだ。

プアになってしまったブレーキを労りつつ、松川温泉の分岐まで。
名物の地熱発電所から、湯気がモクモク上がっているのが見えた。

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