5月 282016
 

本日から遡ること、ちょうど10年前の2006年5月28日、S2000が自分の手元にやってきました。
港北ニュータウンにあったオートテラスで運命の出会いを果たしてから、僅か一週間。
お店でキーを受け取り、そのまま箱根に向かった時のことを、今でもよく覚えています。

2016 05 28 01

【2006年5月】ちょうど10年前の今日、S2000初ドライブ時の貴重な1枚

初めてのワインディングはターンパイク。
芦ノ湖スカイライン、乙女峠から御殿場に抜けて、山中湖から道志みちを走って厚木から帰ったのが、10年前の最初のドライブでした。

当時の写真を見返してみたら、もうびっくりするくらいピッカピカ。1年落ちで6,900kmの個体でしたから当たり前ですが。(今は見る影もない・・・)

あれから10年。人もクルマも等しくトシをとり、相応の貫禄が付いてきた(?)のかわかりませんが、多少の成長の跡は見られると言ってもいいでしょう。
自分の理想のドライビングマシンを追い求めていった結果、見た目こそそれほど変わってませんが、あらゆる箇所に手が入り、自分にとってオンリーワンのツーリングスペシャルな相棒へと成長しました。

2016 05 28 02

【2009年4月】納車から3年経過した頃、当時住んでいたアパートの駐車場にて

10年という年月の間に、オドメーターには約16万もの数字が加わっています。
いろんな所に行きました。2号車を導入してからは、ツーリング専用車として、ドライビングを楽しむためだけに乗ることがほとんどになりました。
そうこうしているうちに、前車EK9に乗っていた5年を越え、あっという間にその倍の10年という月日が経過。

乗り始めの頃、少なくとも心の中では、ずっと永遠に乗るぞという気持ちだったわけですが、正直10年という年月は具体的に想像してはいませんでした。
それがこれといった不満もなく、それどころかこれしかない!という気持ちのままここまで来れたというのは、「肌に合っている」という証なのかも。
実際、身体の一部であるかのような一体感を感じてドライブできるから、ずっと続いているんだと思ってます。
そういった意味では、合わない部分をアップデートしつつ、性能向上にも投資をしてきたのは間違いではなかったと言える。

良い付き合いができてるんだと思います。

2016 05 28 03

【2012年6月】AP1後期モデルに設定されていた赤黒レザー内装(オプション)装着車で、基本的にその雰囲気を維持している

10年の間に、様々なことがありました。
その10年について、いくつかの側面から振り返ってみます。

2016 05 28 04

10年の軌跡「モディファイ」

先に記したように、実は結構いろんな所に手が入っています。
サーキットは走らないし、速さを追求するわけでもないので、巷のS2000とはかなり方向性を異にしています。

・エンジン本体:ノーマル
・エアクリーナー:無限 AIR CLEANER & BOX
・インテークパイプ:ASM SAMCOインテークホースキット
・スロットル:ASM ビッグスロットル
・プラグ:NGK レーシングプラグ 8番
・エキマニ:ASM エキゾーストマニホールド07 Zircotec
・マフラー:ASM I.S.Design サイレンサーキット2
・エンジンオイル:MOTUL 300V 5W-30
・エンジンマウント:純正

・ECU:G.T WORKS GENROM /ASM SPL.データ ※AP1フラッシュROM ver.

・ラジエター:純正
・サーモスタット:純正
・サーモスイッチ:純正
・ラジエターキャップ:純正
・クーラント:純正

・ミッション:ノーマル
・クラッチディスク:純正
・クラッチカバー:純正
・フライホイール:純正
・クラッチホース:ASM ※クラッチ遅延機構解除済み
・ドライブシャフト:純正
・ミッションオイル:TOTAL BV 75W-80 ※変更予定

・デフ:純正
・デフオイル:TOTAL X4 80W-90

・ダンパー:ASM SREダンパーキット 1WAY IS-11
・スプリング(F/R):HYPERCO 700ポンド(12.5kg/mm)
・アーム類:純正
・ブッシュ:純正
・スタビライザー:純正
・車高アジャスト関連:ASM バンプステアキット

・タイヤ:GOODYEAR EAGLE RS SPORTS S-SPEC(F:215/45R17 R:245/40R17)
・ホイール:BBS RG-R(S2000専用サイズ)

・ブレーキパッド(F/R):ZONE 88B
・キャリパー(F/R):純正
・ローター(F):無限 ACTIVE GATE
・ローター(R):無限
・ブレーキホース:ASM
・ブレーキフルード:AP RACING R3

・タワーバー(F):ASM フロントタワーバーGT
・タワーバー(R):純正
・ロアアームバー(F):ASM フロントロアアームバーGT
・ロアアームバー(R):ASM リアロアアームバーGT
・フロア補強バー:ASM フロア補強バー&レダーバー
・サブフレーム:純正

・シート:RECARO RS-G ASM LIMITED(運転席・助手席共)
・シートベルト:純正
・ステアリング:純正
・シフトノブ:純正オプション チタン製
・シフトブーツ:ASM 本革シフトブーツ
・ハンドブレーキレバー:ASM 本革ハンドブレーキグリップ
・アームレスト:ASM 本革センターアームレスト
・メーター:純正
・オーディオ・スピーカー:純正

・幌:純正

コンセプトとしては、ツーリングスペシャル。(とカッコよく表現しているが、実のところはただの「旅人仕様」)
一気にこの仕様になったわけではなく、例えばマフラーなんかは既に3本目です(笑笑

こうしてみると、ASMが多いですね。コンセプトに共感できるから、ということでしょう。
特に、足回りとシートが効果絶大。決して安くはないモノですが、当初から妥協せず選んだことで、長く使えて却ってお得感が大きいです。

2016 05 28 05

【2010年7月】最果ての島、礼文島にて

10年の軌跡「ツーリング」

EK9の頃からいろいろな場所に出掛けていましたが、S2000に替わってからも、旅のコンセプトである「そこにしかない道、ワインディングで走りを楽しむ」という姿勢には変わりなくやってきました。
ただ、この10年はそれだけでなく、それまでのツーリングにいくつかの楽しめる要素を付加してきたというのが特徴かも。
登山、寺社巡り、街歩きが大きなところ。反対に、温泉ハンティングは衰退しましたが。

この10年、思い出に残る記念碑的なS2000ツーリングは以下のような感じでしょうか。

・屋久島(2009年10月)
一週間かけて、屋久島に滞在したツーリング。当時の1000円高速を十二分に有効活用。東京ー鹿児島間を一気に走破して、2,600円だったのは忘れられない。
島内を周遊するドライブはもちろん印象深いけれど、わざわざエスで宮之浦岳にアプローチして頂上を極めたり、白谷雲水峡に訪れたりしたのが更に印象深い。
ツーリングではないけれど、この旅の直前には北八ヶ岳、剱岳にも登っていた。今では信じられない体力(笑)。登山が自分の中で一番アツかった時代でもある。
台風の直撃をまともに食らった旅でもあり、今だから言えるが、その影響でキャンプ場の管理人には大変な迷惑をかけてしまった(汗)。それも今ではいい思い出。

・利尻・礼文(2010年7月)
やはり一週間かけて、今度は北の果ての島々に滞在。利尻富士に登り、礼文島を歩いて縦断した。
エスはキャンプ場までのアプローチ、だったが、そもそも両島に行くには稚内まで走らなければならない。
それほど日数はかけられなかったが、道北はいつ走っても印象が深い。この時は裏道的なルートばかり走っていたので尚更だ。
この旅、実はホテルに1泊もしていない。つまりは全部キャンプ。ロングツーリングではできそうでできなかった記録で、後にも先にもこの時1回だけ。
登山もしてキャンプもして1週間走り(歩き)続ける。体力もさることながら、S2000でそういう旅ができることを実証したという、意味ある旅だった。

・中国山地(2010年5月)
現在も島根ツーリングレポートまっただ中だけれど、自分の中国地方好きを決定的にしたツーリングがこれ。
特に目立ったスポットもなく地味なツーリング内容なのだが、走って楽しい道の連続で、それがまたマイナー路線のオンパレードなもんだから、貸切状態が続いて更に楽しいという。
今では定番となった、街並み散策を取り入れている初期のツーリングでもある。高梁、吹屋、津和野。どこも印象的で、以降の旅では、歴史ある街の空気を直接楽しむために散策することが多くなったのだ。

・ビーナスライン(2008年6月)
ビーナスラインはツーリングというより、いわゆる「定点観測」の場所。納車の次の週に、初めて本格的に走りに行ったのがビーナスラインだったということもあり、以来S2000と自分自身の方向性を立ち位置を確認する意味で、決まってこの時期に訪れている。
その中で、2年目の定点観測であった2008年は、ツーレポとして残っていることもあり、当初のS2000の感じ方が詳細に記録されていて、自分でも興味深い(笑
こういうのって記録しておかないとすぐに忘れてしまうので、あの時はこうだったけど今はどうなのかとか、いわゆる「初心」って何なのかを振り返るには貴重な資料なのだ。
ちなみに、同じような意味で「朝練」というスタイルのドライブがあるが、この舞台となっているのもビーナスライン。冬場は西伊豆スカイライン。似たような目的で継続中。

他にもたくさん振り返ってみたい記念碑的ツーリングはあるのですが、キリがないので、この辺で。

2016 05 28 07

【2013年9月】土門拳美術館(酒田市)

10年の軌跡「アクシデント」

10年も乗ってりゃいろいろ事件もあるわけで。
・・・と思うかもですが、案外平和な10年でしたよ。国産スポーツカーの面目躍如。ガンガン乗っても、グズるなんてことはほとんどないですから。

そんなわけですから、アクシデントは数限られていています。
記憶にあるものを、深刻度順に勝手にランキング(笑

・第3位:ツーリング先でパンク(in 三沢)
幸いなことにパンクというメジャーなアクシデントにはほとんど遭ったことがないのですが、唯一、青森にツーリング中という状況の中で降りかかってきました。
スペアタイヤを積んでいるモデルなので換えればいいのですが、ここで問題なのは「ツーリング中」だということ。換えた後のタイヤはトランクに入れなければならないのに、トランク内は既に満載なわけです。
幸い市街地が近かったので、閉店間際のタイヤ屋を見つけることができて、事なきを得ました。

・第2位:マフラー破損(in 熊本)
記憶に新しい昨年の悲劇。熊本城至近のコンビニの真っ暗な駐車場にて、誤って出入口でない所から路上へ。。
結果はサイレンサー凹み、リアバンパーステー変形。ステーは直しましたが、サイレンサーは今もそのまんまです。
同年夏には牡鹿スカイラインで落石を巻き込み、ここでも消音器とシャシーを凹ませている。嗚呼。

・第1位:断崖上のミステリー(in 鶴御崎)
ダントツの1位は何と言ってもこれ。何のことやらという方は、是非コチラを。
アクシデントが起こったのは大分県南部の九州最東端の岬というとてつもなく遠い場所でしたが、そこから17時間かけて徹夜で走ってとんぼ返りして、そのまま工場に持ち込みました。
それで終わればまだ良かったんですけど、「ミステリー」である所以はその後日談。修理完了後、工場から搬出の際に、なんとローダーから転落(!)
当たり前ですがここから先は無償修理で、せっかく板金したのに、リア周りは結局新品になって帰ってきました。

・番外:アイドリング時のポンポポン
アイドリングの不整脈は、ディーラーや専門店に診てもらっても原因不明のまま。
いろいろ試しましたが、一番効果があったのはO2センサーの交換。エンジンを回しまくった後はまだ咳き込みますが、通常状態での不整脈はほぼ収まりました。

・・・・・・・

2016 05 28 09

いよいよ11年目に入るわけですが、納車当時と変わらず、今もずっと乗っていたい気持ちに変わりはありません。
ただ、距離と相応の傷みが増えていく中で、思いっ切りエンジンぶん回して走ることがどこまで続けられるのか、という不安もあります。
やはりクルマというのは走らせてナンボだと思うので。思い切り走らせることができなくなったら、それはそのクルマの寿命を意味するのだと思っています。
そう考えると、無限に維持することは現実的ではないのかもしれません。

かと言って、過保護に取り扱うことは、乗る意味が薄れるので考えていはいません。
不安を感じながらもこの先、やっぱりガンガン乗っていくのだと思います。
エスにしてみたら、もう若くないんだから少しは労れよって感じでしょうけど(苦笑

2016 05 28 06

最後に。
S2000の次に乗るクルマという話題。
これについては、今まで触れたことがありません。だって無いんだもん。

今年の2月に雑誌に掲載されたのを読んだ方は、アルファロメオ4Cだってことを知っているかもですが、あれは敢えて選ぶならという前提でなので。。
そもそも4Cには、マニュアルトランスミッションの設定がありません。今はまだコンサバティブなMTに乗っていたい。これは好みの問題だから、仕方ありません。
逆に言うと、4CにMTがあったら本気で考えます。設定されることは絶対無いでしょうけど。

ちょっと新しめのビンテージに興味のあるクルマはありますが、エスのように走らせられないのであれば、後継車にはなり得ない。
手に入れるとしても、その時は増車です。経済的には非現実的ですが!(笑

増車といえば、実は昨年、増車一歩手前まで行ったんです。(気持ちの中では)
お気付きの方がいたかもしれませんが、S660ですね。あれは面白そうだし、増車してもそれほど負担がない。
けど、すぐには手に走らない(長蛇の納車待ち)ので踏みとどまり、その資金はアルファGT乗り換えに流れたので、幻の計画となりました。

そんな感じでエスの代わりとなるクルマは目下不在なので、11年目以降もずっと同じ付き合いをしていくことになります。

2016 05 28 08

初めて赤いスタートボタンを押し、ルーフを開け放って走り出してから10年。
今回こうやって10年間を振り返ってみると、それは得難い経験と大切な時間に満ち溢れていました。
S2000と共に過ごした軌跡は、「奇跡」の10年と言ってもいいかもしれません。

あの日の感動を胸に刻み、これからもずっと一緒に走り続けていたい。
今日からが新たなスタートであるという気持ちで、もっともっと深く付き合っていこうと思います。

2016 05 28 10

物語はつづく・・・S2000とともに。

 Posted by at 12:36 PM