3月 182015
 

「にし」と「ひがし」の茶屋街の街並みは、ある意味金沢観光の王道とも言え、ヨソイキな側面は否めません。
街並みを散策していて本当に興味深いと思えるのは、飾り気のない普段着の風景にあることが実は多い。
今でもそこには生活があり、それが世代を超えて継続している場所にこそ、その土地独特の風情が生まれる。
短時間では到底成り得ない深みは、何物にも代え難く、それがかけがえのない歴史文化へと昇華していく。そこに都市空間としての本当の価値があるのではないかと思ってます。

観光地から一歩離れて、普段着の街角風景を求めて金沢を歩いてみると、そんな表情に出会うことができます。

 

東山(卯辰山山麓)

東山とは、ひがし茶屋街のある町名。ですが、ここで挙げる内容は、茶屋街以外の「東山」の光景です。
金沢市街の東部に位置する卯辰山の山麓辺りが、ここで紹介する東山/卯辰山山麓エリア。(国道359号と浅野川と卯辰山に囲まれた辺り)
京都にも同様に東山がありますが、位置付け、感覚的に、京都とそっくりかもしれません。

その金沢の東山には、お寺がもの凄く密集してます。その数、おおよそ50(!)にも上るとか。
金沢、つまり加賀の国は、一向一揆の国であり、その対策(城下の防御)として江戸時代に、この地に寺院が集められたと聞きます。
飛び抜けて有名なお寺はないですが、それらが密集することによって、古都らしい迷宮的な街並み空間が、入り込む者を楽しませてくれます。

ほんの一部に過ぎませんが、その雰囲気を感じ取れる写真を垂れ流し的に貼ってみます。

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寺院と町家が混在する街並み。
最初は意図的に集められた寺院群ですが、歴史の流れの中で街と同化し、独特の魅力を持つ都市空間を形成しています。

そこには過剰な飾り付けも商売の匂いもなく、ただそこに存在することで形成された空間があるだけ。
でもそれこそが、かけがえのない価値なのでは。

こういった普段着の金沢が、金沢で一番魅力ある風景だと思っています。

 Posted by at 1:18 AM
3月 162015
 

金沢探訪はもうしばらく続きますが、クルマネタも少し。

土曜日は急遽思い立って、西伊豆で朝練してきました。
今シーズン初めてですね。朝練久しぶり過ぎて、ギクシャクしながら走ってきました。
気温も高く過ごしやすいと言ってもいいほどの気候でしたが、帰りの箱根峠でなぜか

呪われてるなこれは(笑

朝練後、プラグチェックしてみると、こんな感じでした。

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焼け過ぎ?
回した後だし、こんなもんか。

それより、白い粒が付着しているのが気になる。。
最近オイル消費が顕著になってきたなぁと思ってたところ。
またはガソリン内の不純物という説もあり・・・

前からこんな感じだったけっけ?と思って、数年前交換時の記録写真を手繰り寄せてみると、、

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あんまり変わんないか(笑

プラグは焼け方でエンジン内部の状態確認にはなりますが、どっちかっていうと4本均一に焼けているかを重視しています。
昨秋プラグ交換した際は、カブって真っ黒でした。
直前の湖東三山Touringで、駐車場待ち1時間エンジンかけっ放しを、1日のうち2度もやってしまったせいだと思われ。。
推測ながら原因がわかっていたし、4本とも同様に真っ黒だったので、それほど問題視せず。交換せずそのまま戻していても、回しまくれば自浄作用である程度正常に戻ったと思うし。

いずれにせよ状態の変化を察知できるように、こまめなチェックを心掛けたいもの。
最近のクルマはプラグの高寿命化もあって、点検する気を萎えさせるような整備性のようですが、エスは幸い(?)古き良き世代のクルマ。
唯一エンジン内の燃焼状態を確認できる部分なので、面倒臭がらずに点検するようにしましょう。

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西伊豆では、千葉から遠征のインプ&BMWのオーナーさんに声をかけていただきました。
ビーナスラインはまだまだなので、もうしばらく西伊豆のお世話になりましょうかね。

 Posted by at 2:30 AM
3月 152015
 

金沢を紹介すると言いながら、書いてるヒマもなく一週間が経ち、先に新幹線開通してしまいました(笑
まぁいいや。気を取り直して。 

・・・・・・・

金沢に来たら、まずどこに行ってみようと思いますか?

大抵の方は、兼六園と答えそう。もちろん兼六園は素晴らしい。
ただ僕的視点で金沢と言えばコレだ!とオススメするとしたら、やはりそれは街並みということになります。

京都のように大きな古都ではないものの、京都同様に戦災を受けていない金沢の街は、戦前の街の骨格と風情をそのまま残しています。
ただ、北陸の中心都市としての機能や、クルマ社会に対応するための交通インフラ優先の計画によって、過去の名残りが徐々に減っているのも事実。
今回の新幹線開通による駅を中心とした街区整備が重なって、街の重心があちらこちらに点在し、それぞれが違う表情を見せる都市になっています。

歩いて楽しいのは、古い街並みと一部繁華街。
金沢の場合、これに市場が加わるわけですが、ひとまず古い街並みを紹介しときましょう。
観光ガイドには必ず乗る有名な観光地ばかりではありますが、これを語らず金沢は語れないので。。

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にし茶屋街

金沢には3つの茶屋街が残っていて、そのうち犀川の西側、北鉄野町駅の近くにあるのが「にし」です。
近年はかなりキレイに整備され、その整備具合が度を過ぎた感じで、年月の経った風情より新品の匂いのするキレイさの方が目立っている感じが・・
そのせいなのか、単に中心市街地から離れているからなのか、いつ行ってもあまり人通りがありません(^ ^;
その分静かに散策できますけど。

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スポットとしては、甘納豆で有名な「かわむら」のお店があります。
有名なんですが、にし茶屋街の本店以外に店舗がないので貴重。(ホームページすらない)
金沢らしい可愛くて上品な豆菓子は、女性へのお土産にすると本当に喜ばれます。。

ちなみに、同じ豆菓子でオススメなのが、「まめや金澤萬久」。
和菓子処である金沢らしさ全開のお菓子です。こちらは市内デパ地下、駅地下でも買えます。 
同じく女性へのプレゼントにぴったり。金沢の名品は、女性ウケするものばっかです。コヤジの皆さん、覚えておいてください(笑

 

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ひがし茶屋街

「にし」に対して「ひがし」の茶屋街は、兼六園と並び金沢を代表する観光地で、多くの人が必ずと言っていいほど訪れる場所。いつ行っても大勢の観光客で賑わってます。
「にし」よりも景観配慮が徹底していて、いわゆる「茶屋街」の風情を色濃く残しています。
現在では現役で茶屋を営んでいる店はごく少数なので、ほとんどは観光向けの店舗に改装されているんですが、雰囲気は保たれていますね。ゆえに歩いていて楽しいです。

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ひがしに来たら訪れて欲しいのが「志摩」。保存された金沢茶屋の内装を見学できます。
お茶屋遊びという浮世離れした世界を覗くわけですが、茶屋風情というより、金沢町家の空気感とかスケール感を体感できるのがいい。
小さな空間に粋なディテールが散りばめられた建築に落ち着きを感じるのは、幼少の頃、金沢町家に触れていたことが自身の原風景として根付いているからでしょうか。

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同様に、内部見学が可能な保存建築として、「懐華樓」があります。
こちらは現役のお茶屋。夜になれば一見さんお断りの世界が繰り広げられている場所を自由に見学できるわけです。
いきなり漆塗りの現れたり、いい意味で華やか(言い方変えると派手)です。まぁそういう世界ですから。

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でも群青色の京壁の部屋は、空間として素晴らしい。大胆な色使いですが、恐ろしく深みがあります。必見。

これらは建物見学の例ですが、金沢はあまり伝統的な町家を見学できる所がないので貴重。
って言ってもお茶屋なので、一般庶民的な町家ではないですが、スケール感などのエッセンスは感じられると思います。 

それから、ひがしには本当にお店が多い。行く度にどんどん増えてるような気がする。
多くは観光客向けの店です。ある意味、ひがしに来れば、金沢らしいモノにひと通り出会えるみたいな。
そういったお店に入るかどうかは、旅の目的にもよるのでお任せします(笑

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街並みは魅力的なので、用もなくそぞろ歩きますが、一度でいいからエスで乗り付けてみたい(笑
昼間は車両進入禁止。やるとすれば早朝でしょうけど、、一度も実現できてません。
周辺には駐車場も少なく、クルマで訪れるには難儀します。東山のコインパーキングはいつも一杯なので、オススメしません。
自分はいつも、浅野川渡った側の橋場周辺か尾張町周辺のパーキングに停めて歩きます。安いし近いし、他のスポットへのアクセスも良いです。 

ひがしは語れることが多く、書けば書くほどどんどん出てきて長くなってしまう。
キリがないので最後にひとつだけ。夜のひがし茶屋街。

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あんなに賑わっていたひがしも、日が暮れると人通りもなく静かになります。
お茶屋街は本来、夜がメインの街なので日暮れからが本領なのですが、先の観光客向けのお店が閉まってしまうし、市内を循環するバスが18時くらいまでしかないので、あまり歩いている人はいません。静かな茶屋街を楽しむなら、薄暗いくらいの時間帯が実はオススメだったり。。

お茶屋には行けませんが、個人的にはそれより楽しめる夜のお店が、茶屋街の一角にあります。

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「照葉」

一見何の変哲もない町家ですが、にじり口のような入口から中に入ると、ほっこり暖かな空間。ひがし唯一?のワインバーです。
店主である女将は元芸姑さんで、物腰艷やかではんなりした金沢弁が素敵なお方。店の名前は、金沢ゆかりの作家、泉鏡花の「照葉狂言」から、と聞いたようなそうでないような。。
素敵な女将や、隣り合った地元の方と打ち解け、ついつい時間を忘れて飲み続け、いつも記憶が断絶してしまう(笑
ひがし茶屋街の本来の艷やかでゆったりとした魅力を味わうことができる、貴重なお店です。

 

(あんまりに長くなってきたので、街並み探訪は次回に続きます)

 Posted by at 10:35 AM
3月 082015
 

2015 03 08 01

三度のメシよりドライブが好きな皆様にはあまり興味のない話題かもしれませんが、、今週末(3/14)に北陸新幹線が開業します。
長野〜金沢間が運行開始となり、東京〜金沢間が2時間半で移動可能になります。
東京から金沢まで、ほぼ同じルートを通る高速道路で約5時間はかかることを考えると、移動時間は半分程度。新幹線恐るべし。

なんでこんなことを書き始めたかというと、実はワタクシ、北陸(富山県)の出身。(プロフィールには書いてますが)
東京から移動時間的には指折りの遠方で、存在感も薄かった我が故郷の北陸地方がこれほどまで注目されたことは、いまだかつてありませんでした。新幹線効果は凄まじい。
とは言え自分の場合、地元に帰るのは100%クルマなので、直近で新幹線にお世話になることはないんですけどね。

北陸へのTouringといえば、能登半島を舞台にしたレポを2編ほど作った記憶があるだけで、その他は紹介したことがない、はず。(立山と剱岳はトレッキングレポだったし)
特に金沢は、実はこれまでエスで何度も訪れているのに、一度も紹介したことがないんですね。
金沢は京都と同じく、クルマを置いて移動するケースがほとんどですから。

ただこの金沢という街、新幹線効果で変貌を遂げながらも、大人になればなるほど味がわかって楽しめる良さを残す、侮れない街なのです。
大都市から交通的に遠く離れていたことが、独自の成長を後押しした感があり、独自の文化を保ったまま、とても魅力的な街に育っています。
新幹線が開通したら、今まで金沢を知らなかった人が訪れるようになって、その魅力に気付くことでしょう。

そんな楽しみな気持ちの反面、これまで「都会から遠い田舎の地方都市」であり続けた金沢が、他の新幹線が通じた都市同様、アクセス面で「都会(東京)の一部」になってしまうことに寂しさを抱いているのも事実。
そんな複雑な想いを抱きながら、新幹線開通2週間前の先週末、アルファGTを駆り北陸へと向かいました。
最後の「遠い金沢」を味わうために。

今までレポートすることのなかった金沢を、改めて振り返ってみるには、新幹線開通は良いタイミング。
これまでに溜め込んだ写真も使いながら、その一端を短編シリーズで紹介していきたいと思います。

 Posted by at 10:12 PM