11月 142015
 

身動きの取れないシルバーウィークの呼子。
一考を案じて、唐津焼探訪に赴くことにした。

前回ツーリングでも唐津焼の窯元に訪れていて、今回もここに再訪できればいいなと思っていたのだ。
呼子で時間が余ってしまったので、その前に別の窯元にも行ってみようとiPhoneで即席検索。ごく近くで良さ気な所がヒット。急遽そちらにおじゃますることとする。

県道23号を少し走って、あとはiPhoneのGoogle Map頼り。
御存知の通り、エスにはナビなどというものは着いていない。紙の地図さえあれば大抵の場所には行ける自信はあるのだが、ほとんど個人宅で、しかも目印のない山奥にあるとなると、さすがに情報が足りない。こういう時に、拡大図が確認できるiPhoneは便利だ。

本当にこんな道入っていいのか!?みたいな道を恐る恐る進みながら辿り着いたのがこちら。

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急勾配のアプローチを、下廻りをまた打ち付けたりしないかとヒヤヒヤしながらバックギヤに入れて後ろ向きに登っていくと、上の写真の表札が迎えてくれた。

ほぼ何の情報もなく、ただ近かったからというだけの理由で来てしまった。当然アポイントもない。それでも出迎えを受けて、工房に案内される。
素朴な作業場の一角に、静かに並ぶ作品たち。もう一目見ただけで確信。これは大当たりかも。

案内してくれた女性の方によると、親子2代で創作活動されているそうな。
それぞれに展示室が分かれている。息子さんの方の作品のうちから、気に入った小鉢を2つ買い求めると、お茶を飲んでいかないかと誘われ、連れていかれたのは何と茶室。

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茶室としては大振りだけれど、造りはかなりの本気モード。
茶道の心得皆無ながら、建築にはほどほど興味があり、茶室の構成についても全く知らないわけではない。
天壁に嵌め込まれたステンドグラスが目を引く。訊けばラリックとか。
そんな遊び心に、この窯のセンスを感じる。

振る舞っていただいたのは、たった今買った器の作者である息子さんご本人。(半身だけ写ってるのが当人)
かなりお若いけれど、物腰が落ち着いた方で、茶を点てながら器に関する様々な話をしてくださった。

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すっかり落ち着いてしまったところに、飯も食っていかないかと誘われ、今度は母屋に移動(笑
昼間に誰かの快気祝いがあったらしく、その残り物だけどーと言われながら、お母様が次々持ってくる料理は超本格的。当然ながら、盛られる器がめちゃくちゃカッコイイ。

先客の方と息子さんと一緒に、遅い昼食会。なんなんだこの展開(笑笑
ちょうどこの日は何も食べていなかった(爆)ので有り難かったが、初訪問の個人宅で、ここまでもてなされていいんだろうか?
まぁ皆さん当然のことのようにされていたので、普段からこういう感じなのかもしれない。

すっかり長居してしまい、帰る頃には陽も傾き始め。
まだご主人の作品をじっくり観ていなかったので、工房の一角で最後の品定め。
まるで土の中からそのまま生まれてきたかのような、手捻りのカップ&ソーサーにすっかり心を奪われ、買い求めることに。

工房で器の制作をしていた寡黙なご主人。
待っている間にぐい呑みをひとつひとつ鑑賞していたら、「ご興味がお有りか」と、徐ろにそのうちのひとつを選んで包み出す。

なんと、いただいてしまいました(滝汗
カップ&ソーサーも結構なお値段だったが、ぐい呑みはその倍(下世話なハナシですが)・・・・散々もてなされて、更にはこんなオマケ、本当にいいんだろうか。。。

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土平窯で過ごした時間は、この旅で一番印象に残った出来事かもしれない。

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ワンコもハイテンションで大歓迎。ちなみに彼の水飲み器は、土平窯の茶器・・・贅沢な犬だ(笑

ご主人と息子さんに、深くお礼して出発。
この後に前回訪れたここに行こうと思っていたけれど、もうお腹いっぱい。今回はもうこれで十分だ。
この旅最後の停泊地に向かうべく、エスを走らせる。気持ちもお腹もすっかり満たされて、この上なく気持ちの良いオープンドライブになりそうだった。

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11月 142015
 

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夜の佐賀市内を放浪の末、辿り着いた鉄板焼の店は、結果的にこの旅ナンバーワンの大当たりだった。
創作料理風のメニューはどれを頼んでも実に美味。お値段もお手頃。ワインがどんどん進む。
高評価なのに、写真の1枚すら残っていないのはどういうわけか。食って飲んでに無我夢中だったと言い訳してみるが、そもそも自分のツーレポではこの辺りの情報が毎回完全に欠落してるんだよなぁ。

というわけで、店の名前すら不明(汗)のまま翌日へ。

佐賀城の外堀に面したホテルは、それなりに格式のあるシティホテルだったので、駐車場へのクルマの出し入れはホテル側の仕事だった。
クルマがクルマなので、バレーサービスというのはむしろお断りしたいのだが、混んでいるため、例外なくホテル側で出し入れするという。
すぐそこに停まってるのに・・・

朝一発目のエンジン始動、フルバケのシートレールの扱い方、暖気、冷えたミッションの扱い、全てに自分なりのルールと作法を持っている。
いくらホテルマンとは言え、ポンと乗りの方にお任せしたくはないのがホンネなのである。
ホテルマンに見送られるため、冷え切ったまんまで強制スタート。ホテルを出てすぐに路駐して暖気。。こういうことになるんだから。

とまぁ、そうやってスタートにもたついた4日目。
特に決めてたルートがあるわけでもなかったけれど、佐賀まで来たんだし、久しぶりに有田には行きたいとは思っていた。
前回は隣町の波佐見には訪れたけれど、有田はパスしちゃったからね。

国道34号&35号で有田へ一直線。
有田の街並みはいわゆる陶磁器屋街だが、それはそれで結構見応えアリ。
小鹿田焼の里同様、九州再探訪[前編] にて訪れている。

その時の有田街並み散策の未公開写真がこちら。国内随一の陶磁器の街の情緒とS2000のコラボレーション。
懐かしいぜ。 

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今回はというと、街並み探訪は省略。
町外れにある窯元にて、有田焼の芸術に触れるにとどめた。

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源右衛門窯

有名な窯元で、首都圏でも売ってるたりするが、やはり生産しているその場に足を運ぶというのは楽しい。
連休中ということで、残念ながら工房はお休みだったが、直売所は営業していた。

前回も品定めの末、いくつか実用的な磁器の焼き物を購入したが、今回もキレイな秋っぽい柄の食器を購入した。
金属のような質感と、モダンな絵付けに見入ってしまい、すっかり時間を奪われてしまった。(モチロンいい意味で)

有田からは国道202号を伊万里方面へ。
伊万里の道の駅でお土産品を物色。 
熊本で物色する機会をすっかり逸していたので、熊本に行くと言いながら、土産は佐賀。小城羊羹なんぞを買ってみる。

最近、ツーリングに行った地方の地酒を買うのがマイブーム。
焼酎どころの九州においては珍しく、日本酒のステータスが高い佐賀。
道の駅に1本だけ売っていた(残っていた)「東一」を手に入れた。

R202から県道52号で国道204号にスイッチ。
玄界灘南側のこの辺りには、橋で渡れる島がいくつもあって、一度訪れてみたいと思っていた。

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まずは福島。福島大橋を渡って、島内の県道103号を行く。
いたって普通の道路。途中、棚田の展望台があったので、鑑賞してみる。

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土谷の棚田

海に向かって滑り落ちる棚田の風景。
稲穂の風景とはいかなかったのは残念だが、先程買った小城羊羹をかじりながら、しばし眼前の展望に見入る。

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この後、島の先端の岬まで走ってみたが、その先はいかにも道が狭く、そこまでの道も思ったより大したことがなかったので引き返すことに。

続いては、福島の北側にある鷹島。
こちらも鷹島肥前大橋という立派な橋で繋がっており(少し前まではなかったような気がする)、 豪快にズバーーンと渡ると、すぐに道の駅「鷹ら島」がある。出迎えるのは、派手な船のオブジェ。 

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なんでもこの鷹島、周辺の海底で、元寇で沈んだ船がいくつも見つかっているらしい。元寇船で町興し。
こんな辺鄙な所の道の駅にも関わらず、駐車場に入り切らないほどの大盛況。本日も引き続き、シルバーウィークまっただ中の様相を呈してきた。

道の駅にいたら、なんとなく、鷹島はこれだけでいいような気がしてきた。
橋渡って道の駅にいただけでとんぼ返り。
結局、2つの島とも、道が思ったより普通で、あんまり楽しくなかったのが原因。
地図で見る限り楽しそうなんだけど、、やっぱ行ってみないとわかんないね。

R204を北上すると、呼子半島。先端の波戸岬を目指す。
岬の駐車場にある有名?なサザエのつぼ焼き店で、磯の味を楽しもうと考えた・・・のだが、訪れてみると、とてつもないクルマの数。駐車場目一杯で溢れかえっているじゃないか。

よもや波戸岬で満車渋滞に出会うとは思わなんだ。
サザエのつぼ焼きは諦め、国民宿舎の駐車場(こっちはガラガラ。ここで撮ったのが最初と最後の写真)まで行ってUターン。
道の駅「桃山天下市」で作戦を練る。

道の駅も大混雑、名護屋城も混雑とあって、残る楽しみ「呼子のイカ」も諦めざるをえなかった。恐るべしシルバーウィーク。
九州の各地で、こんなに人出に阻まれるとは思ってもみなかった。

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 Posted by at 1:22 AM