2月 152012
 

間仕切壁の下地が立っている状態です。

ただし約10日前の様子。現在はと言うと、壁のボードがかなり張り進んでいて、下地の間柱は見えなくなりつつあります。
大きな空間とそれに付帯する空間の組み合わせでできているのが、見た目にもわかる状態まで進んできてますねぇ。

ところで今週は工務店が別の現場の上棟を迎えるということで、担当者は当然、大工さんも応援に行ってしまっていて、現場は小休止状態らしいです。ここまで進捗に特段の問題はなく、全体の工程に影響が出るほどでもないのでいいのですが。。

建築の工事って、それこそ日単位でスケジュールを管理し、それが非常に重要な現場の管理項目のひとつであると思っていました。それに比べてこういう住宅の現場は、何となくその日暮らしな感じで、スケジュール管理はかなりいい加減です。
工程表を提出するよう求めても中身のない工程表しか出てこないし、竣工引渡しの予定は訪ねないとわからないままだし。。
こっちもいろいろと決めたり準備する必要があるので、正直、もうちょっと何とかならんかと思います。

人員が少な過ぎて、現場監督にあたる人間がいないのが影響してるのかもしれません。
だから自分自身が目を光らせてなきゃいけないわけで、この辺が大手と違う不安要素なのかもしれないですね。

 Posted by at 12:32 AM
2月 132012
 

家の計画を自分がしたいということを、直接工務店にお願いしたわけではありません。
彼らには彼らなりのノウハウやプライドを持って計画しているわけですから、そこを上手く取り入れつつ、基本的な計画や仕様に関しては、自分が手を動かして決めていきたいと思っていました。

それでも、露骨に嫌がる工務店や設計者も過去にはいました。素人に設計ができるほど甘くはないので、それはある意味当然のことかもしれません。
自分が建築関連業界に身を置き、分野は異なれど同じライセンスで仕事をしているということを伝えた際の反応はあまり良くないのが通例でしたが、今回お願いした工務店は割と好意的に受け取ってくれたと思います。

工務店からプランの提示は何度かありましたが、同時並行で計画をして、仮見積段階で基本計画レベルの図面をこちらから提示しています。そしてそれを元に、工務店の設計者が図面を起こし、自分と工務店のアレンジを加えて最終的な設計となっています。

建築確認申請は工務店にお任せ。さすがに本業の傍ら図面を揃えたり公的な手続きを自分でするほどヒマではないので、基本デザインと仕様決定以外の作業的な部分は、工務店にお任せしています。

よく勘違いされますが、図面を作成することが設計の全てではありません(もちろんそれも重要な設計作業の一部ではありますが)。もっと大きな視点で、物事を整理しまとめていくことが「設計」という世界なのではないかと思ってます。
そういった意味では、かなり理想的な役割分担で設計が進められたのではないかと思います。

 

また、工務店を選択する際に、実現したい家を実際に構築できるか、という技術的な部分と体制が揃っているかということも重要でした。

R style Houseを構想する時、car pitを設けることはほぼ最初からイメージしていました。また、ボリュームの大きな居住空間もごく初期に着想しています。
つまり、家の内部にそれなりに大きな空間をつくりたいという与件が初期から発生していたので、それが構築できる工法が必要であることが予測できていました。

これらの大空間を力学的に成立させるには、構造的にそれなりの知恵と技術が必要です。
わかりやすく書いてしまうと、通常の木造では、柱と柱の間の距離(スパン)はそれほど大きく取ることができません。できません、というのはちょっと語弊があるかもしれませんが、とても難しいのが実際のところです。

特に今回のcar pitは2台並列に並ぶだけのボリュームがあるわけですから、横方向のスパンは約5mにも及びます。しかも、その上部にも荷重のかかる床がある状態。これは木造ではとても難しい構造です。
鉄骨造やRC造だと実現できますが、コスト的に難しい。規模的にも木造で構築するのが現実的な中で、どうやって大空間を実現するか。
それができる工法を採用し、実績を重ねていたというのも、工務店選択の大きな要因でした。

 

そんな与条件をクリアしたのが、今回お願いしている工務店。
もちろん「人柄」っていうのもありますが、それはどんな業種でも、お付き合いする上での基本中の基本ですからね。

会社が小さいことはマイナスではなく、むしろプラスに捉えています。
住宅はむしろアフターの対応が重要になってくるので、できるだけ近所ですぐに対応してくれる機動力があって、かつ会社のトップに直接話ができる関係が大切かと。まぁお付の大工みたいな関係ですね。

小さいがゆえのチェック体制の不備など、足りない部分もそれなりにありますが、それなりに良い関係を築きながら、今日まで一緒にやってきています。

 Posted by at 4:24 PM
2月 112012
 

工期も半分を過ぎ、いよいよ工事は仕上へと突き進んでいます。
ここらで今まで語っていなかった、工事を担当している工務店について少し。

これまでの記述から見当が付くと思いますが、今回の工事はいわゆるハウスメーカーではなく、住宅の建築工事を請け負う普通の?工務店に依頼しています。
以前から家をつくる時は、自由設計という売り文句を謳いながら実質は既製品を売るハウスメーカーではなく、建築の従来の姿である一品生産を旨とする工務店に頼みたいと考えていました。それも、地域に溶け込んだ昔ながらの職人気質の棟梁がいるような気質の職人集団に自分の家を託すのが夢でした。

家に対する理想があり、その上ある程度自分でデザインしたいという欲望があったので、建築家と呼ばれる職能を利用するのことにも否定的。とはいえ、どこかにコネや繋がりがある立場でもないので、地道に建ててくれるところ探すしかない状況でのスタートでした。
数年前から、これはという工務店にコンタクトを取り、実際に会って話を聞いたり、実際に建てられた住宅を見に行ったりしていましたが、どうも共感できない、求める何かが違うとかいった感触があって、これまで関係が成就してこなかったのが実情でした。

そんな中、いつものように建築に関してWebでいろいろと調べものをしていた時に、たまたま他のことで検索して引っかかったのが、いま建築をお願いしている工務店です。会って面談して、これなら任せられると初めて思いました。出会いは本当に何がきっかけかわからない、とは言いますが、まさにそんな感じで知り合いました。

東京の板橋区にある工務店ですが、本当に小さな会社で、大工2名を含めてたった4人の会社です。
社長は地元大工の三代目で典型的な堅物かと思うような経歴ですが、実際は設計事務所上がりで大工でありながら設計者の気質が旺盛な人。
でも、それが大きな要因でした。単なる工務店だったらイマイチ響かなかったと思うんですが、小さいながらもデザインしながら注文住宅を手掛け、そのセンスが伝わってくる実績を持っていたのが大きかった。
実際に話をしてみても、その人柄、理念に対して共感できるものが多かったんだと思います。それまで接した工務店と比べてもレスポンスが良く、横柄な感じも全く無かったので、すぐにここに頼もうという気になりました。

建築を頼むにあたって、ひとつ、通常の建設会社ではなかなか受け入れ難い条件がありました。それは、僕自身が家のデザインをするということ。
自分が考えている理念を実現するため、それを受け入れてくれるというのが大きな条件だったわけです。

 Posted by at 9:29 PM
2月 112012
 

建具としては、アルミサッシの他にもシャッターが一部付き始めてます。

シャッターと言っても、雨戸のシャッターではありません。(そもそも雨戸なんてものは付いていない)
R style Houseの特徴のひとつであるcar pitの出入口に設けられる、正確にいうと「オーバードア」と言われるものです。
昔ながらのガラガラって巻き上げるシャッターではなくて、シャッターのスラットに当たるパネルを天井面に跳ね上げるようにして開閉する大型建具。倉庫の搬出入口に使われるようなやつです。

このオーバードアを住宅用にした製品があって、電動でさらに意匠的にも配慮された造りになっているのが特徴。
そのオーバードアのレールだけが先行して施工されていました。

さらにもうひとつ、こちらは正真正銘の「シャッター」。住宅用軽量シャッターです。
こっちの方は、シャッターケースもレールも、完全に取り付け済み。
小さな住宅なのに、店舗にでも付いてそうなシャッター関連の建具が2つも付いているという、とても風変わりな家です(^ ^;

ちなみにシャッターは、通常の建具とは見付の面積が比較にならないくらい大きいこともあって高価ですが、特にオーバードアの方は圧倒的で、クルマ2台が並列駐車できる幅があるので目玉が飛び出るほど高いです(大汗)。メーカーにも、いろいろと協力してはもらいましたけどね。。
しかし、クルマ生活を楽しむための家には欠かせない装置だと思っているので、ね。満足いく仕上りになることを期待してます。

 Posted by at 1:18 AM
2月 102012
 

外壁も下地の施工が進んでいます。外壁の構造は、内側から以下の通り。

  1. 柱外面に下地合板
  2. 断熱材(スタイロフォーム)
  3. 透湿・防水シート
  4. 通気胴縁
  5. ラス網
  6. モルタル
  7. 仕上塗材(左官仕上)

今は1から4まで進んだ状態。

外壁に関しても、設計当初からいろいろ仕様検討して今の計画になっています。
仕上だけは当初から左官であることは変わってませんが、その裏側はいろいろとあり、、結果的には「全部乗せ」な状態(^ ^;

こんなに分厚い外壁も、巷にはそうそうないだろーなー。

別の面を見上げたところ。
透湿防水シートの上に留めてある材木は、外壁内に通気層を取るための胴縁。壁内を空気がくまなく流れるよう、胴縁どうしが密着しないように留めてあります。

その更にずっと上部に軒天(軒裏)が見えます。もともと白いボードでしたけど、塗装の色はほとんど白に近いライトグレーを選択。(写真は塗装前の状態)
屋根の金属板と破風板がブラックに近いので、視覚的に屋根が重くなり過ぎないよう配色を考えてます。

 Posted by at 11:05 PM