10月 172015
 

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大江から国道389号を北上すると、天草を周遊道路で唯一と言っていいワインディング区間が始まる。
ここぞとばかりにムチを入れると、待ってましたとばかりに応えるF20C。
タイトなターンも、アップダウンの激しい路面も、エスのフットワークならなんのその。このくらいじゃまだまだ満足できないぜ。

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天草灘に面するこのワイルドな区間を過ぎると、苓北町。
四季咲岬に行きたかったが、時間の関係上パス。国道324号にスイッチし、下島の北側を走る。
洋上には島原。イルカウォッチング観光船の看板が、あちらこちらに出ている。

天草市街を抜けると、下島一周完了。ループ橋を渡って、再び上島へ。R324を復路として進んでいく。
途中、有明の道の駅に寄った。駐車場が目一杯埋まるほど賑わっている。
これが本日ひとつめの悲劇?の序章になろうとは・・・

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道の駅からは松島有明道路という有料道路でショートカットできるが、地道に周回する気分だったので、そのままR324を行く。
天草五橋が始まる合津手前のなんてことない田舎道で、長蛇の列の最後尾に着いてしまう。
あれあれ?松島有明道路との合流で混んでいるのかな。。

有料との合流に辿り着くまで数十分。完全なる渋滞。よもや天草まで来て、環八並みの渋滞にハマるとは思わなんだ。
合流すれば、自然と流れるようになるだろう。

と思ったのも束の間だった。

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橋を渡ると、再び車列の流れは滞った。
時間は16時頃。冷静に考えてみれば、観光地天草から帰る車の波が、九州本土と唯一繋がっている天草パールラインに雪崩れ込む時間であるのは当然のことだった。
しかも今日はシルバーウィーク、しかも5連休の2日目でかつ日曜日。1年で一番交通量が多くなる日と言ってもおかしくない。

進まない。進まない。でもエスケープできる道もない。絶望的な状況だけど、耐えるしかない。いやー参ったな、って諦めてたけど。

そう、渋滞っていうのはある意味、諦めが肝心(笑
でもね、よもや天草で本格的な渋滞に延々ハマるとは思ってなかったわけで。。

結局開放されたのは、天草五橋を全部渡り切った、五橋入口の交差点。
ここの変速信号が悪さをしているんではないだろうかと思ってみたりする。

五橋入口の交差点では左に折れて、国道57号。
ちなみに、R57はここから島原に飛ぶ。過去にフェリー航路があった名残りだ。

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渋滞中は全然休まなかったので、三角西港で小休止することにした。
ここは以前、天草に初めて訪れた際に、その居心地の良さに長居した場所。古い港の跡に、歴史的建造物が多数保存されている。

あの時は自由にクルマで街路を散策できた記憶があるが、さすがに連休中、それは叶わなかった。
でも、夕日が傾く天草の風景を、短い時間ながら楽しむことができた。

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交通量は相変わらず多いものの、R57はスムーズに流れた。
途中、道の駅宇土マリーナでトイレ休憩した後は、一気に宇土まで戻り、国道3号へ。
宇土半島を含めた天草一周ツーリング、完遂。ま、ホントに一周走っただけだけど(汗

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R3宇土のちょうど九州新幹線の車両基地がある辺りで、本日消費したガソリンを給油。
前日、熊本市内で給油してから約350km。これが熊本市街からアプローチした場合の、天草一周の距離感。意外と遠い?それとも少ない?

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給油を済ませて熊本市内へと走りだした頃には、もうヘッドライトが完全に必要なくらい薄暗くなっていた。
渋滞はあったけど、なんとか平和に熊本に戻れそう。そう安心していたのだが。。。

・・・さらなる試練が待っていた。

R3で熊本市内に入り、そのまま市街地中心部へ。
昨日エスを泊めた辛島公園周辺は、ホテルからの情報で、交通規制が敷かれているはず。昨日とは違う駐車場に向かおうとしたわけだが。。

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甘かった。
長六橋を渡った所で、微動だにしなくなった。中心部の交通規制によって、国道の交通は完全に破綻していた。
何度も赤から青に切り替わる信号、それでもまったく動きがない。さっきの天草の渋滞がカワイイくらい、尋常じゃないくらいに動かない。

さすがに何とか抜け出す算段。
狂ったように祭りで盛り上がっている中心街に敢えて向かって、どこでもいいから空いている駐車場に滑り込もうとする。
それが叶わず、市内中に敷かれた交通規制の網で、いつの間にか熊本城近くまで。さすがに戻れなくなりそうで、見かけたコンビニに滑り込んだのが運の尽き。

そのコンビニの駐車場、歩道の切り下げが不明確で気付かず、エスの床下を縁石にしこたま打つという失態を演じてしまったのだ。

走れなくなるという最悪の事態は免れたが、間違いなく下廻りボッコボコ。
あの忘れもしない数年前の九州ツーリング、鶴御崎の悪夢九州最東端、断崖上のミステリー」が脳裏を過ぎる。

あぁ、2日目にして大トラブル。この旅はどうなってしまうのか・・・

 Posted by at 8:43 PM
10月 112015
 

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続いては、同じR389沿いの集落にある大江集落の教会。
こちらは港の集落というわけではないので、教会も高台にある。
街の中心にあるお寺のような崎津教会に対して、お城のように集落を見守っているかのような大江教会だ。

こちらも再訪。以前訪れた際は、やはり他に誰もおらず、中にも入れなかったような気がする。
崎津同様、今回は交通規制アリかなと思ったが、大江は何もなかった。でも駐車場はほぼ満車だった。

この教会は、本当にきれいである。というか、写真映えする(笑
真っ白なので露出の決め方が難しいが、どこから撮ってもサマになる。登り坂になる斜め前からのアプローチも効いている。

ちなみに、前回訪れた際のレポの写真は、今回のよりさらに鮮やかに写っているように見えるが、当時はRAWで撮って全部現像かけていた(当時はkissデジ)ので、今見ると少々絵画っぽい。どちらかというと、今回の写真の方が現実に近い。
どうでもイイけど、当時のレポってよく出来てるなぁ。。よくあんなに書いて、しっかり編集できてたもんだ(笑

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話は戻して大江の天主堂。
再訪なので新鮮な感動はない。ただただ、構図のキマるカッコよさ(笑)それに尽きる。

今回は入口が開放され、中に入ることができた。
信仰空間である教会の多くは自由に立ち入ることができる。(ただし写真は撮れない場合が多い)
神聖な空間でじっと佇んでいると、この地の生活に根差した様々な瞬間が浮かんでくるかのようだ。

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教会から見下ろす集落。
小さな小さな集落に、こんなに立派な天主堂があるわけだ。大切にされているのもよくわかる。

天主堂の内部は畳敷き、隣接するお墓はよくある墓石の形状のままのカトリック版と、日本的な要素がそのまんま入り込んで融合している面白さがここにもある。
こういうのを見て体感するところに、その地の空気に触れるツーリングの面白さがある。

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大江の集落では、以前訪れた時に天草ちゃんぽんを食していた。
今回も同じ店でと思い、記憶を辿って訪れたのが「メーンの盛」。

辺境の食堂は、営業が心配になるくらい閑散とした雰囲気が漂っていたものだが、今回訪れてみると、なんと満員で行列ができるほどの大盛況。
いつ何があってそんな人気店になったの??と一瞬思ったが、連休中のお昼ど真ん中の時間帯である。
今混まなきゃいつ稼ぐ?という、一番のかき入れ時ではないか。

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とは言っても、普段からそんな大勢の客を捌いているわけではないので、オペレーションは破綻寸前(笑
おばちゃん一人でやっているのだからしょうがない。旦那さんらしき人が応援で給仕をしていたが、パンク状態でこっちが手伝ってあげないと回らない(笑笑

そんなこんなでありついた7年ぶりの大江ちゃんぽん。
かき混ぜる前からどこか乱れているのは、テンパったお店の雰囲気そのもの。
でも相変わらず美味しかった。600円という破格の値段もそのまんま。
頑張って続けてほしい味である。

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「メーンの盛」裏手の駐車場で見かけた名古屋ナンバーのS2000

大江ちゃんぽんで思いのほか時間を要し、大江を出る頃には13時を大きく回っていた。
R389を北上。天草下島をぐるっと一周するコース。爽快なシーサイドドライブが待っている。

 Posted by at 11:26 AM
10月 112015
 

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国道389号をしばらく走ると、崎津という集落がある。
この集落の中心部に美しい天主堂があることは、以前天草をツーリングした際の記憶にしっかり刻まれていた。
再訪しようと思って、集落への道へとステアリングを切る。

ところが、集落内は観光客のクルマは進入が規制されていて、国道を挟んで向こう側の観光用駐車場にクルマをデポしなければならなかった。
いつからこんなシステムに?と思ったが、折しもシルバーウィーク真っ只中。天草の観光スポットだし、まぁそれも当然か。

エスを駐車場(というか空き地)に停め、集落のメインストリートをとぼとぼと歩いて行く。
のんびりした時間が流れている。辺境の集落(笑)には、大型連休なんて関係ない、そんな雰囲気。

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海沿いの素朴な集落に突如として現れる崎津教会は、そこだけ異空間にするような存在感を示していた。
モルタル色の外壁に控えめの意匠。ステンドグラスの彩色が映える。

五島列島や平戸周辺と並び、教会の多い天草地方。
キリシタンの歴史を現在に伝える建築遺産だ。

遺産ながら教会は今も現役で、内部は信仰の空間として、凛とした空気に包まれている。
どこか日本的な要素もあり、ちょっと公民館的な生活感もあったりするのが面白い。
西欧から伝わった信仰の空間が、長い時間をかけてその地の生活空間と交じり合った結果なわけだが、それが独特の風情を有していて興味深い。

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ビックリするくらい多くの観光客が訪れていた。
以前訪れた時は普通の平日だったので、他に訪問客などいなかった。
連休というだけでなく、昨今注目されていることもあるのだろう。

天草に来たら外せないスポットであることには変わりはなかった。

 Posted by at 10:29 AM
10月 102015
 

熊本ツーリングから帰ってきて、すぐにエスのエンジンオイルを交換していますが、今日はミッションオイルとデフオイルを交換しました。

フィーリングが悪くなってきたら交換するので、交換サイクルは明確ではないですが、結果としてだいたい1〜2万kmの間くらい。
メーカーの指定交換サイクルは、もっとずっと長いですが、それは壊れない最低限のラインだと思うので、負荷をかける&長く大切に乗りたいと思うなら、フィーリング重視で判断した方が良いと思います。

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ところで、ホンダのミッションオイルは非常に特殊で、エンジンオイルと同じような粘度の純正オイルMTF-IIIが指定されており、通常の市販ミッションオイルだと、硬過ぎてギヤが入らないなどという話をよく耳にします。
前に乗っていたEK9は特にミッションが繊細で、当時は純正オイルじゃないと壊れるみたいな都市伝説があり、それを信じてずっと純正を使用していました。
その流れで、エスも指定の純正オイルじゃないと壊れるかも・・という怖さがあり、これまでずーっと純正オイルを使い続けてきました。

これだけ柔らかいオイルだと、真冬でもシフトが入りにくいということはまずない。(あったらそれはマウントか、ミッションそのものがおかしいはず)
却ってちょっと本気で走った時に、ガチガチと金属の歯車が当たる感触が伝わってくるくらいです。
しかもヘタリが早く、走り方にもよりますが、数千kmでシフトフィーリングが相当変化します。熱が入った時同様、油膜が切れたかのようにカチャカチャとした感触になってくるような。。

そんな経験が積み重なり、今回交換するにあたってちょっと冒険してみようという気になり、純正ではない、それでいて低温時も流動性が確保されていそうなミッションオイルに銘柄変更してみることにしました。

きっかけはアルファGTのオイル交換時。
この時使ったTOTALのミッションオイル「TRANSMISSION BV 75W-80」をよくよく調べてみると、メーカーのカタログに「ホンダ車に最適」と謳ってあったのです。

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75W-80などという中途半端な粘度数値が気にはなってましたが、そういうことか。
当然、ホンダ純正とは比べ物にならないほど粘度がかけ離れていますが、この粘度を表す数値というのは、実際の硬さに直結するかというと、そうでもない部分がある。

オイルは、添加剤で操作できる規格の粘度表示より、どれだけ優れたベースオイルを使っているかが重要という話もあります。
ベースオイルが優秀であれば、短期間のうちにヘタってしまうこともある程度防ぐことができる。その点TOTALは世界的石油メジャーであり、ベースオイルに間違いはなさそう。F1やWRCなどモータースポーツも活躍も顕著で積極的な印象なので、試してみる価値はあると判断したわけです。

一方のデフオイルについても、ミッションオイルの都市伝説に引きづられて、純正LSDなら純正オイルじゃなきゃみたいな固定観念から、これまでずっと純正オイルのままでした。

しかしよく考えて見れば、ミッションオイルとは異なって、特殊なオイルが要求されているわけでもない。(純正HGO-IIIは、確か90Wシングル)
むしろ心配なのは規定のオイル量。その規定量、たったの0.74リットル(!)
こんな少ない量でデフの潤滑・冷却をするわけだから、デフオイルには相当の負担がかかるはずです。(エスのデフオイルの少なさは有名で、サーキットユースでは大型のデフケースへの交換やデフオイルクーラーは定番のチューニングとなっている)

デフオイルこそ、進んで良いオイルを入れるべきだったんじゃないか。
これまでミッションオイルと同じ純正でいいやと思考停止していたことを反省し、今回の交換を機に非純正を試してみることにしました。

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デフオイルもTOTAL。TOTALがS2000に推奨する「TRANSMISSION X4 80W-90」を入れます。
やはり、ベースオイルが良い(たぶん)っていうのがミソ。
しかも入れるのは量販店用の市販品ではなく、専門店にしか卸されないスペシャル品(メーカー公言)です。

15万km超にして、初めての非純正体験。
ミッションケースもデフケースも、じっとりべったり純正油に馴染んでいるところを、遂に純正ではない、それも舶来品を入れるわけですから、ちょっとした勇気が要ります。
でも、固定観念に取り憑かれて変化を知らないのも損。 もしかしたら、さらにベターなマッチングで、もっとドライビングを楽しめるかもしれないじゃないか。
最初に書いたように冒険ではありますが、知ろうとしなかった世界に、一歩踏み出してみようと思った次第です。

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ちなみに、今回交換作業をお願いしたのは、先立ってアルファGTの車検整備をお願いしたモストロコルサさん。
ラテン系車輌の名職人的な修理工場(お店というよりこの表現がマッチしていると思う(笑)ですが、担当の方が実はS2000乗りと聞いてビックリ。
そうでなくともお願いはするつもりでしたが、アルファ専門店的なお店でエスの話で盛り上がるとは思いませんでした(笑

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メカニックの方の素晴らしい仕事にも関わらず、相変わらずリーズナブルな工賃。。。どうも、長いお付き合いになりそうです。

 Posted by at 8:56 PM
10月 092015
 

2015 10 09 01

最近、本屋でたまたま見かけて買った本。
このテの本は過去に散々買いまくってきたので、近年は見ても買うことはなかったのですが、何となく惹かれるものを感じたので購入してみました。

果たして、これが大当たり!?

紹介されているのは、全国の景色のいい道路。
紙面媒体によるこの種の情報はゴマンと溢れ、目新しさがなかったので疎遠になっていたわけですが、この本の内容は少し趣が異なります。

まず何と言っても、ワインディングの選択がいい。誰もが思いつく定番で固めているわけでなく、どこか斜め上を行っている感じ。マニア心をくすぐるようなセレクトには、思わずニンマリ。
宗谷丘陵道路、エサヌカ線、 八戸川内大規模林道、南アルプスエコーライン、瓶ヶ森林道、安芸灘とびしま海道、サンセットウェイ、仁田峠循環道路・・・

そうそう、これこれ!!と思わず声に出してしまいそうな良道の数々。マニアックな走りのツーリング系Webサイト(当サイト含む)を参考にしたんじゃないかと、思わず勘ぐりたくなるセレクト(笑
まぁそれはないでしょうが、とにかく(Web上でない)紙面上で、こんなマイナーなワインディングを大々的に扱っているのは初めて見ました。

「絶景ドライブ」と謳うだけあって、道路の写真には全てクルマが走っている。バイクは一台も出てきません。
スポーツカーではなく普通の乗用車(輸入車が多い)ですが、クルマ目線というのがまたイイところ。写実的な写真も、構図が練られていて美しい。
その上、各道路のコメントが秀逸。その道路の歴史や名前の由来まで、ずっと走っておきながら知らなかった豆知識にも思わず唸ってしまう。(ビーナスラインの本来の計画の行には参ったゼ)
バイク系の某「日◯百◯道」とは、肝心の道路のセレクトはもちろん写真や情報量も、はっきり言って比べ物にならない完成度(笑

そんなムック本ですが、値段もなかなか戦略的。破格の680円。
何かの再編集版(表紙には新装版とある)だからこその価格でしょうけど、これならちょっと買ってみるか、という気になろうというもの。
ちょっと大人のワインディング&ツーリング好きには、かなりツボにハマる内容かと思います。 

 Posted by at 11:34 PM